空前のベストセラー『ダ・ヴィンチ・コード』の映画は、小説の聖地巡礼気分で楽しむ
ロバート・ラングドン教授シリーズ、ミステリー三部作の第一弾『ダ・ヴィンチ・コード』(2006年公開)。
まだ見ていない『天使と悪魔』『インフェルノ』を見るため、一応『ダ・ヴィンチ・コード』をおさらいの意味で見ることに。
私は、小説もかぶりついて読んだタチなので、映画化された時は、小説の舞台を観光するように聖地巡礼の旅として楽しんでいました。
今回も、ヨーロッパの美しいロケ地で目の保養をさせていただきましたよ。
ネタバレ、なしです。

最後の晩餐の潜む謎とは?!
海外ミステリー小説の傑作!
アメリカ発ダン・ブラウンの原作小説の『ダ・ヴィンチ・コード』は、2003年に出版され世界中で大ヒット。
空前のミステリーブームを引き起こし、関連番組も頻繁にやっていて、続編もどんどん出され映画化されて、どれもヒット作になりました。
とにかく、当時、すごい影響力でした!
誰もが知る歴史人物と名画を扱い、ダヴィンチの絵に仕掛けられたキリスト教の歴史を根底から覆すミステリーに挑んだ話題作。
宗教象徴学の専門家ロバート・ラングドンと、殺されたルーブル美術館館長の孫娘ソフィーが紐解いていくストーリーです。
キリスト教の抱える矛盾性や排他性がよく表されている上に(私の見解です)、事実と作り話が混在するので、当然ながらキリスト教圏では物議を醸しました。
結構フィクションのようなんですが、知らない人には全て本当かも、と思わせるリアリティがあります。
私は当時、無我夢中で鳥肌を立てて読みました。
犯人がわかった時は、映画よりも驚愕しました。
どなた様にもおすすめできますが、特に秘密結社や都市伝説的なものに興味ある方には、間違いないでしょう。
ルーブル美術館など、名所揃いのロケ地
小説よりも、ラングドン教授が1つ1つ謎を解くまでの思考が省かれているので、映画を見ると物足りなさを感じるのは否めません。
映画を先に見る人には、キリスト教の知識が少しないと、置いてけぼりを食うかもしれません。
とはいえ、映画も楽しめることは多い。
ルーブル美術館やテンプル教会、ロスリン礼拝堂といった実際の物語の舞台を見せてくれ、仕掛けを具現化して見せてくれるのが映画の醍醐味です。
実際に「最後の晩餐」の絵を見せて解説してくれるし、暗号を入れると開けられる機密ボックス「クリプテックス」がどんな形のものなのか曖昧だったイメージを見せてくれて、私はとても嬉しかった。
「聖杯伝説」と「秘密結社」
『ダ・ヴィンチ・コード』のキーワードは、キリストが最後の晩餐で使用した杯で、十字架上のキリストの血を受けた杯とされる「聖杯」。
『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』の最後の場面でも、ジョーンズ博士は「イエスは大工だった」と言って木製の杯を選びますよね。
聖杯は、キリスト教の最後の晩餐や磔の受難を象徴するもので、様々な小説や映画で扱われます。
また、フリーメイソンという言葉も一瞬出てきますが、異端とされる組織や秘密結社がいくつも登場するのも特徴です。
これ見ると、ヨーロッパの秘密結社なんて、めちゃめちゃ沢山存在してそうです。
↓実在するが、設定はあくまで小説上のもの。
シオン修道会:ニュートンやダヴィンチも会員だったという設定。
オプス・デイ:カトリック教団の秘密結社、バチカンとの関わりも深い。
テンプル騎士団:聖地の防衛や巡礼者の保護以外の目的でも活動していた。フランスで虐殺されたのは13日の金曜日。
監督とキャスト
監督は、『ビューティフル・マインド』『アポロ13』のロン・ハワード。
『ダ・ヴィンチ・コード』で7億ドルを超えるヒットを記録したそうです。
主演のラングドン教授は、トム・ハンクス。
顔の長い彼が、いつもよりさらに長く見せ、おでこを強調した髪型で登場。
知的で人間性も持ち合わせていて、イケメンすぎない感じで、ぴったりです!
さすが名優、『フォレスト・ガンプ』とか『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』とは全く別人格ですね。
ヒロインは、『アメリ』で一躍有名になったオドレイ・トトゥ。
もう少し神秘性のあるフランス人女優をイメージしていたので、これじゃない感はありましたが、まあいいでしょう。
宗教学オタクの学者ディービングは、イアン・マッケラン。
『Xメン』『ロード・オブ・ザ・リング』でお馴染みのおじいちゃん。
悪役顔ジャン・レノは、オプス・デイに所属する警官として登場。
オプス・デイへの疑念が出てきます。
濃い顔アレナローザ司教を演じるのは、『スパイダーマン』の悪役ドクター・オクトパスが強烈な印象に残っているアルフレッド・モリーナ。
ずっと痛々しくて可哀想なアルビノの修道僧シラスは、ポール・ベタニー。
『ビューティフル・マインド』でラッセル・クロウの(心の)友人役で出てきます。
なんだかんだ、楽しめる作品
原作読んでいても、読んでいなくても、そこそこ楽しめる作品だと思います!
三部作の続編もなかなかいいとの評判なので、見るのが楽しみ。
人の欺瞞は、かくも邪悪なり。
宗教は人々を従わせる強力なツールで、昔から政治権力に常に利用されてきました。
ヨーロッパ系の一神教の宗教も、血塗られた歴史ばかりですよね。
宗教の力や信仰が強ければ強いほど、その執着によって本来の思想は歪められ、殺人や戦争が平然と起こる。
宗教史にうんざりすることも多いですが、欧米の人間中心主義的思想を理解するのには役立ちます。
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