拝:パテック杯_表・裏
パテック様
このたびはありがとうございました。
拙作をお読みいただき、かつ選考していただいたことが
率直にうれしかったです。
拙作・恋愛依存男子について
恋愛をメインテーマに据えて書くことは、あまりしていません。ふりかえってみると、どちらかといえば私は、恋愛を表現するにあたり、依存だったり倒錯だったり逸脱という面に着目しがち、です。
10代から20代にかけて恋愛体質という人物が身近にいました。その彼・彼女の武勇伝を、飲み会やカフェで聞き流し、私も楽しかったです。当時の、恋バナめいた構成を意識しました。内容は、それほど軽くないですが、恋愛は厳しい争奪戦ですから、負けると辛いですよね。
ところが恋愛体質は、そこでまた他の誰かを巻き込み、そうやって果て無く恋愛関係が展開を続けます。
依存性の強い人物を主人公にしたのですが、特に私は是すなわち恋愛体質だと言い切るほど、主張する意図はございません。ただ何となく腑に落ちる、その感覚を共有できる読者がおられましたら、これに勝る喜びはございません。
もし次、書く機会があれば、真逆にも挑戦するかもしれません。
どうにも合わず、じんましんが出たら断念すると思うのですが。
他の作品について
そもそも私は投票を忘れており、かつ予選も通らなかったので、勝ち負け抜きで、気に入ったものを挙げます。
私もそう思います。でも応募しちゃった。そこが好きです。
分からないなりに恋愛を描き、応募するという不思議。
そのエモさが刺さります。必殺です。
たぶん、私はエモさ(当社比)重視なのでしょう。
なのでイチオシはこちらになります。私的エモさ首位です。
絶望ナース田中さんの記事で、今回のパテック杯を知って参加しました。
ありがとうございます。
ほか個人的に気に入っている3作品を紹介します。
【掌編小説】名前を聞くまでの時間
ただよう空気感が好きです。関係する前の微妙さ、そのゆらぎの描写がリアルです。恋に落ちるか落ちないかの加減が、わかる気がするという錯覚にハマりそうになります。
「薬指のリハビリ」
恋愛で傷つけられるのは当たり前ですが、その傷をどうするかという展開は、創作で見ることは少ない気がします。恋愛をきっかけに、不眠や摂食障害に陥ったにもかかわらず、恋愛で傷つくことは当たり前だという誤解によって、手遅れになることもあります。立ち止まることをためらわない方が、1人でも増えればと願います。
「揺らぎ」
ペアリングを付けることと、婚約指輪や結婚指輪を交わすこととは全く別物だった、ある季節を懐かしく思い出しました。もっとも、ペアリング買う・買わないで意見が分かれ、それがきっかけで関係が終わったことがあるもので、私にはすごく刺さりました。
最後に
エントリー作品を拝読して、いろんな形の恋愛に心を動かされました。甘かったり、しょっぱかったり、苦かったり、忘れられなかったりします。あげく、懲りもせず機会があれば、また書きたくなりました。
また、コンペなので優劣・勝敗を分かれるのは仕方ないですが、描かれた恋愛には、優劣も勝敗もつけられるものではないな、というのが感想です。
表も裏も読んでいただき、恐縮ですが、宜しくお願い致します。
