AIとの創作対談②「なぜ私は恋愛コントを書くのか」
AIとの創作対談②
なぜ私は恋愛コントを書くのか
前回、私は「AIに脚本を書かせているわけではない」という話をした。
AIとコントを作っているのではなく、AIと創作の話をしている。
その延長で残った問いがある。
なぜ私は恋愛コントを書くのか。
今回はその理由を、ChatGPT(以下、チャット)と対話しながら掘り下げていく。
登場人物
なっつん
コント作家。演劇プロジェクト・ダブルクラブ所属。
恋愛・人間関係・社会構造を題材にコントを書く。
チャット
ChatGPT。
創作の壁打ち相手として日々会話に付き合っている。
恋愛コントが増えていった理由
チャット
なっつんさんって、恋愛コント多いですよね。
なっつん
多いね(笑)。
でも最初からそうだったわけじゃないんだよ。
チャット
というと?
なっつん
昔は男2人のコントが多かった。
ラーメンズとかの影響もあって、会話劇みたいなやつ。
現場から生まれた変化
チャット
そこから恋愛に変わった理由は?
なっつん
これが結構現実的でさ。
演劇部でやってたから、役者が多かったんだよね。
チャット
はい。
なっつん
しかも男女両方いる。
でも書いてたのは男2人芝居ばっかりだった。
チャット
もったいないですね。
なっつん
そう思った。
せっかくなら活かしたいなって。
「演技が活きるコント」を作りたかった
なっつん
そこから考え方が変わったんだよね。
チャット
どう変わったんですか?
なっつん
構造だけで笑わせるんじゃなくて、
“ちゃんと演じることで成立するコント”にしたいって。
チャット
なるほど。
なっつん
役者が上手いほど面白くなるような設計。
そこを意識するようになった。
恋愛というジャンルの必然性
チャット
それが恋愛コントにつながる?
なっつん
うん。
恋愛って一番“感情の振れ幅”が大きいから。
チャット
たしかに。
なっつん
怒る、焦る、ごまかす、取り繕う。
全部演技として出せる。
だから自然と恋愛になっていった。
恋愛は「一番説明できないテーマ」
チャット
恋愛コントを書く理由は他にもありますか?
なっつん
ある。
恋愛って一番説明できそうで、できないんだよね。
チャット
どういう意味で?
なっつん
「好き」とか一言で済まされるけど、
中身は全然違うじゃん。
依存に近い好き
尊敬に近い好き
習慣に近い好き
全部違う。
人は恋愛を理解したがる
チャット
なるほど。
なっつん
でも人って恋愛を理解したがるんだよね。
でもできない。
チャット
だからコントになる。
なっつん
そう。
理解できなさをそのまま出すと重いけど、
ズラすと笑いになる。
感情を“解体する癖”
チャット
なっつんさんは昔からそういう考え方を?
なっつん
あると思う。
感情をそのまま受け取れないというか、一回バラして見たくなる。
チャット
例えば?
なっつん
なんで今その行動になるんだろう、とか。
でも答えは出ない(笑)。
恋愛は一番“壊れる瞬間”が見える
チャット
なぜ恋愛が多いんでしょう。
なっつん
一番人間が壊れるからだと思う。
チャット
壊れる?
なっつん
普段は理性的な人でも崩れるでしょ。
不安になったり、勘ぐったり、勝手に物語作ったり。
チャット
たしかに。
なっつん
そこが面白い。
記者会見という発想
チャット
それが『元カノ破局記者会見』につながる?
なっつん
そう。
恋愛って終わったあと、必ず説明を求められるじゃん。
チャット
たしかに。
なっつん
でも説明できない。
だから無理やり“会見”にした。
『元カノ破局記者会見』
別れた元カノが記者会見を開き、
破局の理由を公式に発表するコント。
恋愛そのものではなく、
「恋愛を説明しようとする欲望」を描いている。
👉 脚本はこちら
(ここにリンク)
想像以上にウケた瞬間
チャット
実際にやってみて、手応えはありましたか?
なっつん
あったよ。
女性のお客さんが多い回だったときかな。
チャット
何が違ったんでしょう。
なっつん
笑うポイントが違った。
共感と裏切り
なっつん
こっちとしては構造で笑わせてるつもりだったんだけど、
受け取られ方はもっと感情寄りだった。
チャット
感情寄り。
なっつん
一回「わかる」って共感が立ち上がるんだよね。
でもそのあとに裏切りが来る。
チャット
裏切り?
なっつん
「あ、そういうことじゃないんだ」ってなる瞬間。
緊張と緩和としての恋愛コント
チャット
それは笑いになった?
なっつん
なったと思う。
共感で緊張が生まれて、裏切りで緩和される。
その流れが成立していた。
「あ、届いた」と思った瞬間
チャット
それが転機ですか?
なっつん
うん。
あのとき思った。
ちゃんと人に届くんだなって。
まとめ
恋愛コントを書いている理由は一つではない。
現場的な理由(役者を活かしたい)
技法的な理由(構造で成立させる)
思想的な理由(人間の矛盾が見える)
実感的な理由(共感と裏切りが届く)
それらが重なって、今の形になっている。
そしてたぶん一番大きいのは、
「人間って面白いな」と思ってしまうことだ。
今回紹介した脚本
『元カノ破局記者会見』
別れた元カノが記者会見を開き、
破局の理由を公式に発表するコント。
👉 脚本はこちら
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次回予告
AIとの創作対談③
AIが発達しても、作家の仕事はなくならない
創作におけるAIの立ち位置は、
「共作相手」なのか、それとも「思考の壁」なのか。
人間に残される最後の役割とは──?
その曖昧な関係について話していく。
