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「育て直し」──母としての覚悟


私のエールが、つらい気持ちを抱えているあなたに届きますように…。

娘が高校生になった今は、小さな失敗を訂正し修正しながら、仲良く笑い合って生活できています。
何度も苦悩しましたが、子どもの望む母になると決めてからは、不思議と気持ちが楽になりました。

同じ思いを抱えるあなたも、きっと大丈夫。関係修復の鍵は見つかります。



娘の変化に気づけなかったあの日

小学校5年生くらいから、娘の機嫌の波が激しくなりました。
「お腹が痛い」と言う日も増え、私は「ホルモンのバランスのせいだろう」と深く考えずにやり過ごしていました。


当時の私は、2次救急病院の整形外科と外科の混合病棟に勤めて4年目。
中堅看護師として、委員会、チームリーダー、看護研究…。

休憩を削っても残業になる毎日で、
身体も心も限界ギリギリでした。


離婚後、3人の子どもを一人で育てながら、
「私が頑張らないと」と肩肘を張り、仕事もちゃんとやらなきゃ…と、
とにかく必死でした。

相談できるのは離れた両親と友人。
でも、「助けて」とは言えませんでした。



娘からの手紙


そんなある日、学校の個人懇談で先生から一通の手紙を渡されました。
それは娘が書いたものでした。


「万引きをしました。
警察に捕まりますか?
今からでも謝りに行きたいです。」


頭が真っ白になりました。
「なんで…?」


母として崩れ落ちた瞬間


いつ?
どこで?
なんで…?

「私がちゃんと見てなかったから」
「母親として失格だ」

「こんなに頑張ってるのに裏切られた」
「万引きが悪いことって分からない?」

何がいけなかったんだろう?

感情を抑えきれず、
娘を問い詰め、罵り・・・
泣く娘を前に、私も泣くしかありませんでした。


母としてできることを探す日々

どうにかしたい・・・
どうにかしないと・・・
どうしたらいいんだろう・・・

行き場のない思い。
眠れぬ夜を過ごしました。


娘にどうかかわればいいのかわからない。
でも何か行動しなければ、と焦り
いろいろな育児書を読みました。

ある一冊の本との出会い


" あなたががんばるのですよ。お母さん。
 子どもがSOSを出しているのです。
 今、ここで助けずにいつ助けるのですか?
 お母さん、あなたしかいないのですよ。"


ある本の一節
衝撃でした。
心に刺さりました。

万引きの裏にある思春期の心


思春期の万引きには、単なる「悪い行動」ではない、心のSOSが隠れています。
自己肯定感の低下、友人関係の悩み、親への反抗心、孤独感…。
たとえば、「仲間に認められたい」「自分の存在を感じたい」「自分を見てほしい」──
そんな思いから、間違った行動を取ってしまうこともある。


親にSOSを出せない子どものサイン


• 反抗的な態度
• 口数の減少
• 突然の沈黙

これらは“反抗”ではなく、“助けて”のサインかもしれません。
興味があったことに急に無関心になったり、服装や髪型が急に変わったり──そんな小さな変化が、心の声なのです。


万引きは娘からのSOSだったのでしょう。
寂しい
私を見て
側にいて


思い返せば
「ねぇ、ママ…」「あのね、今日ね…」

何度ちょっと待ってね、今忙しいから後でねと答えたことか!
あの時の私を叱りつけたい!!

娘の心の叫びが聞こえてきます。


育て直すと決めた日から

とにかく口を挟まず聴く


叱るより、まず聴く。
口を挟まない。
これって案外難しいですよね。
ついついこうしたらよかったのに、とか
それは違うやろ、とか言いたくなる。

でも、そこはぐっと我慢して
「どうしてそうなったの?」
「どんな気持ちだったの?」
「今はどう思っているの?」
──話をさえぎらずに聴くことで、娘の心は少しずつ開かれていきました。


親子の時間をつくる 〜質より量を意識して〜


忙しくても、短い時間でいい。
一緒にごはんを食べる、寝る前に少し話す。
意識して時間を作りました。

仕事以外の時間をすべて子どもたちのために使おうと思いました。
──そんな「小さな時間の積み重ね」が、信頼を取り戻しました。


ここからが、親子の再出発の第一歩です。
信頼を取り戻しつつある段階で、娘は親を試してきます。
一緒に兄と妹も自分に注目してほしいと主張し始めました。
たくさんの要求を、わがままを、試練のように繰り出してきます。

小さなお願いをすべて笑顔で叶える


「お茶いれて」「〇〇持ってきて」「〇〇食べたい」などなど…
3人からそれぞれのお願い。
──すべて笑顔で受け止めました。

小さなことの積み重ねが、「自分は大切にされている」と子どもたちに安心を与えます。

ただし、笑顔で機嫌よく行うことが大切。
不機嫌だったり、イヤイヤするのでは意味がありません。


これは、本当に苦労しました。
でも、子どもとの関係修復の要でした。

そんな事をしたら子どもが調子に乗って要求がエスカレートするんじゃないか?
心配になりますよね。

大丈夫。
心配いりません。

子どもが心から安心して信頼を寄せるようになれば、自然と要求は減っていきます。


今になり、振り返って断言できます。
子どもとの関係修復の鍵はここにあった。

そのほかに親子で取り組んだこと


一緒に寝る時間をつくる
不安そうな夜は、あえて一緒に布団に入りました。

「今日は一緒に寝ようか」と声をかけるだけで、表情が少し柔らかくなったのを覚えています。

暗い部屋で横並びになると、目を合わせずに話せる安心感があります。


お風呂での“ゆるい会話”
「一緒に入ろうか」と誘うと、最初は照れていても、湯船では自然と話し始めました。

「学校で何かあった?」ではなく、
「最近好きな歌ある?」など、雑談から始めるのがコツ。

お風呂はスマホもテレビもない“無音の空間”。
親子の会話が生まれやすい場所です。


勉強中は“そばにいる”
宿題をしている間、私は隣で洗濯物をたたんだり読書したり。
会話をしなくても、そばにいるだけで安心感につながります。

「何かあったら言ってね」と伝えて見守るだけでも十分。 

子どもは“気にかけてもらっている”と感じることで、心が安定します。

心理士との対話
初めて心理士に相談したとき、私は「こんなことで相談していいのか」と不安でした。でも先生はこう言ってくれました。

「お母さんが“困っている”と感じた時点で、相談する価値はありますよ。」

その言葉に、肩の力がすっと抜けました。


対話の一例
心理士:「娘さんはどんな時に不機嫌になりますか?」
私:「万引きした時の話をすると、急に黙ってしまいます。」
心理士:「それは“話したくない”ではなく、“話すのが怖い”のかもしれませんね。」
娘の行動の“裏にある気持ち”を一緒に考えてくれる時間でした。

「どうすればいいか」ではなく、「なぜそうなるのか」を探ることで、私自身も娘に優しくなれました。

心理士との対話は、アドバイスをもらう場ではなく、“一緒に考える場”。
話すだけでも、心が整理されていきます。


日常の“ちょっとした寄り添い”から


「育て直し」は、特別な方法ではなく、
「一緒に寝る」「そばにいる」「話を聴く」
──そんな日常の積み重ねです。

特別ではありませんが、私には決意が必要でした。
子どもの望む親になると心に決め、意識してかかわることで関係修復に向かった。

私も頑張っているけど、子どももがんばっている。
生活に流されずに、がんばっている子どもの姿を見ます。

そして、専門家に相談することは「弱さ」ではなく、「親としての勇気」。 

がんばっているあなたへ

子どもと向き合うために、まず自分を整えることから始めていいんです。


焦らず、少しずつ。それでいい。


今日も、あなたはちゃんと“母親”をしています。

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