レコード男子|夏の棚からひとつかみ|Chuck Mangione『Feels So Good』|気分が少し軽くなる音
※この記事には、プロモーションが含まれています。※記事の作成・構成には生成AIを使用しています。内容は筆者が確認し、加筆・編集しています。
夏の棚から、今日は少し赤いジャケットを取り出した。
Chuck Mangione『Feels So Good』。
チャック・マンジョーネ。
日本語で書くと、どこか愛嬌のある名前だ。
「マンジョーネ」という響きだけで、もう少し口元がゆるむ。けれど、音を出すと、とても上品で、とても気持ちがいい。
フリューゲルホーンという丸い音
チャック・マンジョーネといえば、フリューゲルホーン。トランペットよりも丸く、少し低く、やわらかい。まっすぐ突き抜けるというより、空気の中に広がっていく音だ。
このアルバムのタイトル曲「Feels So Good」は、その音色が見事に生きている。
メロディは親しみやすい。
でも、安っぽくはならない。
ジャズ・フュージョンの洗練と、ポップスとしての開かれた気持ちよさが、ちょうどいい場所で手を組んでいる。
こういう音楽は、難しく聴くこともできる。
参加ミュージシャンの演奏を追いかけてもいいし、フレーズの作り方を味わってもいい。
でも、いちばんいい聴き方は、やっぱりタイトル通りなのかもしれない。
Feels so good.
ただ、気持ちよくなる。
1977年の大ヒット
『Feels So Good』は1977年のアルバム。
同名のタイトル曲は、ジャズ・フュージョンの枠を越えて、ポップ・チャートでも大きなヒットになった。
ジャズやクロスオーバーが、まだ今よりずっとお茶の間にも近かった時代。
テレビやラジオから、こういうインストゥルメンタルの曲が自然に流れていた。
考えてみると、すごいことだ。
歌詞がなくても、メロディだけで人の記憶に残る。
楽器の音だけで、気分を変える。
そういう音楽が、ちゃんと大衆の耳に届いていた。
チャック・マンジョーネの音には、その時代の風通しのよさがある。
錦糸町のフィールソーグッド
そして、このレコードには、僕自身の記憶もくっついている。後年、仲間とのバンドMOBで、年に一度、クリスマスの頃にライブをしていた。
場所は錦糸町のバー、フィールソーグッド。
マスターの協力があって、僕らはそこで音を出すことができた。
大きな会場ではない。
派手なステージでもない。
でも、仲間がいて、聴いてくれる人がいて、店の空気があって、年の終わりに音を鳴らす時間があった。
それは、僕にとってとても大事な記憶だ。
だから「Feels So Good」という言葉を見ると、チャック・マンジョーネの名曲であると同時に、錦糸町の夜も思い出す。
あのバーの名前。
あの年末の空気。
あの少し照れくさいライブの感じ。
音楽というのは、不思議だ。
世界的なヒット曲と、自分たちの小さなライブの記憶が、同じ言葉の中でつながってしまう。
棚の中の縁
レコード棚は、ただの収納ではない。
そこには、音楽史がある。
買った日の記憶がある。
聴いていた時代の空気がある。
そして、思いがけない自分自身の出来事まで挟まっている。
『Feels So Good』は、チャック・マンジョーネの代表作であり、フュージョン史の名曲であり、僕にとっては錦糸町のバーの記憶にもつながる一枚だ。
名盤というだけでは、まだ足りない。
これは、気分を少し軽くしてくれるレコード。
そして、音楽仲間との時間をそっと思い出させてくれるレコード。
夏の棚から取り出すには、ちょうどいい。
窓の外には海。
部屋にはレコード。
そして手元には、赤いジャケットの
『Feels So Good』。
今日もやっぱり、気分は少しよくなる。
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