レコード男子|46年前、6万人が迎えてくれたネパールへ|ゴダイゴが洪水支援募金を始める
46年前、ネパールで約6万人に迎えられたゴダイゴ。
そのネパールが大洪水に見舞われた今、ゴダイゴがコンサート会場で支援募金を始めます。1980年にもらった大きな声援を、2026年に返す。あの日のネパール公演は、まだ終わっていなかったのかもしれません。音楽がつないだ46年の物語を書きました。
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音楽には、ときどき、
ものすごく長い「続き」がある。
一曲が何十年も歌い継がれることもある。
一度きりだったはずのコンサートが、何十年後になっても人の記憶の中に残っていることもある。
そして、ときには。
46年前に音楽を届けた場所へ、今度は別のものを届けようとすることもある。
2026年8月31日。
ゴダイゴが、大洪水の被害を受けたネパールへの支援募金を始めることを発表した。
僕はこの知らせを、少し待っていたような気がする。
46年前のネパール
ゴダイゴとネパールの関係は深い。
1980年2月7日。
ゴダイゴはネパール・カトマンズの王立競技場でコンサートを行った。
観客は、およそ6万人。
ゴダイゴの公式ヒストリーには、同国初のロック・コンサートだったと記されている。
日本コロムビアのプロフィールにも、
「ネパール王立競技場で6万人の観客の前でコンサート」と、その歴史が残されている。
いまなら海外公演をする日本のアーティストは珍しくない。
アジアツアーもある。
ワールドツアーもある。
けれど1980年である。
インターネットもない。
SNSもない。
YouTubeもない。
そんな時代に、日本のロックバンドがネパールへ行き、6万人の前で演奏した。
考えてみれば、とんでもない話だ。
しかもゴダイゴは、海外へ「日本で売れている音楽を持っていく」だけのバンドではなかった。
その土地から何かを受け取り、また音楽にして返していった。
「(カミング・トゥゲザー・イン)カトマンズ」。
「ナマステ」。
アルバム『KATHMANDU』。
ネパールは、ゴダイゴの音楽そのものにも入り込んでいる。
50周年公式サイトのインタビューでタケカワユキヒデさんは、「カトマンズ」について、人々が四方八方から集まってくる聖地のような場所を音楽で表現した、と振り返っている。
だからネパールは、単なる「昔コンサートをした外国」ではないのだと思う。
46年後の「ナマステ」
今回、ゴダイゴはこう呼びかけた。
「ネパールの皆様へ、私達から今、出来る事を‼️」
そして、46年前に現地の人々から受け取った温かな声援と大きな感動は、今も自分たちの心に刻まれている、と記している。
だからこそ、洪水で困難な状況に置かれている人たちのために募金を始める。
とてもシンプルな話だ。
でも、そのシンプルさがいい。
「昔、ネパールでコンサートをしました」
で終わらない。
「あのとき、ありがとう」が、
46年後の「今度はこちらから」につながっている。
これは、音楽の恩返しなのだと思う。
9月12日、神戸から始まる
募金活動は、
2026年9月12日の神戸文化ホール公演から
コンサート会場で開始されるという。
奇しくもゴダイゴは2026年、デビュー50周年。
公式50周年サイトにも、9月12日の神戸文化ホール公演を皮切りに、長崎、新潟、仙台、市原など各地で公演が予定されている。
神戸公演は、9月12日午後3時開演。
現在のメンバー、
ミッキー吉野、
タケカワユキヒデ、
スティーヴ・フォックス、
トミー・スナイダー、
吉澤洋治が出演する。
50周年のコンサート。
そこにもう一つ、
46年前のネパールとの記憶が重なることになった。
「ビューティフル・ネーム」を歌ったバンドだから
僕はこのニュースを見て、やっぱりゴダイゴだな、と思った。
ゴダイゴには、
「ガンダーラ」
「モンキー・マジック」
「銀河鉄道999」
という大ヒット曲がある。
でも、それと同時に、
「ビューティフル・ネーム」
を歌ったバンドでもある。
国や言葉が違っても、
人と人はつながれる。
ゴダイゴは昔から、
そんなテーマを歌ってきた。
だから今回の行動も、
突然始まったチャリティー活動というより、
彼らがずっと音楽でやってきたことの延長線上にあるように思える。
46年かけて帰ってきたもの
1980年。
ネパールの6万人が、
日本からやってきたゴダイゴを迎えた。
2026年。
そのゴダイゴが、
今度はネパールへ手を差し伸べる。
46年間という時間を考えると、
ちょっと胸にくる。
人間同士の付き合いだって、
46年間続けるのはなかなか難しい。
まして国を越えた音楽の記憶だ。
それでも、覚えている人がいる。
覚えているバンドがいる。
だから歴史は、昔話だけでは終わらない。
1980年のネパール公演は、まだ終わっていなかったのかもしれない。
6万人の声援から始まったものが、長い長い時間をかけて、2026年の募金箱へ戻ってきた。
それもまた、音楽がつないだひとつの物語なのだと思う。
僕もゴダイゴのこの活動を応援したい。
そして願う。
ネパールの被災された皆さんの日常が、一日でも早く戻りますように。
46年前の「ナマステ」が、
今度は日本からネパールへ届く。
そんな2026年になった。
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