AIは魔法じゃなかった――50代の私が猫スタンプ作りで思い知ったこと
はじめに――まさか自分がLINEスタンプを作るとは思わなかった
最初は「うちの猫をスタンプにできたら面白いな」くらいの気持ちだった。
私はデザイナーでもなければ、画像編集の専門家でもない。
LINEスタンプを販売した経験もない。
それでもAIを使いながら一つずつ進めていったら、本当にLINE Creators Marketの審査までたどり着いた。
そして第1弾は無事に審査を通過した。
気づけば今度は、第2弾まで作っていた。
今回は成功談だけではなく、
「ここ、何を選べばいいんだ?」
「なんで保存できない?」
「このオレンジ色の警告は何?」
そんなところで何度も止まりながら進めた記録を残してみようと思う。
最初にあったのは、うちのハチワレ猫だった
始まりは難しい企画ではなかった。
普段見ているハチワレ猫の姿を、そのままLINEの会話で使えたら面白い。
「おはよう」
「おやすみ」
「ありがとう」
「ただいま」
そんな日常の言葉と猫を組み合わせてみた。
AIで画像を作れば終わりだと思っていた。
ところが、実際にLINEスタンプとして販売しようとすると、ここからが本番だった。
第1弾――画像ができても、スタンプは完成ではなかった
LINE Creators Marketに登録して初めて知った。
スタンプ画像だけでは足りない。
メイン画像、トークルームタブ画像、スタンプ画像。
さらにタイトル、説明文、タグ、販売価格、コピーライト、写真使用の申告など、いくつもの設定が待っていた。
特に苦戦したのが画像だった。
背景を黒に変更して、透過部分がおかしくないか確認する。
画像サイズも確認する。
登録した画像を一枚ずつ見直す。
「画像を作った=完成」ではない。
実際の商品として成立させる最後の詰め作業が、思っていた以上に重要だった。

「このオレンジ色、何?」で何度も止まった
今振り返ると笑えるけれど、登録画面では何度も手が止まった。
警告が表示されるたびに、
「これ、押していいのか?」
「入力しないと審査に出せないのか?」
と確認する。
販売開始を手動にするのか、自動にするのか。
写真を使用している場合はどうするのか。
ライセンス証明は必要なのか。
コピーライトには何を書くのか。
販売価格はいくらがいいのか。
知っている人には簡単なことなのだろう。
でも初めてやる側からすると、一つ一つが分岐点に見える。
AIに画面を見せながら、
「ここは?」
「次は?」
「これは何?」
と、一画面ずつ進んでいった。
そして「リクエスト」を押した
全部確認した。
画像も入った。
タグも設定した。
価格も決めた。
プレビューでも確認した。
最後に残ったのが「リクエスト」。
つまり審査申請だった。
ここは少し緊張した。
作るだけなら何度でもやり直せる。
でも「審査してください」と外へ出した瞬間、自分だけの遊びではなくなる。
そして――
第1弾は審査を通過した。
小さなことかもしれない。
でも私にとっては、AIで画像を作ったことよりも、
「自分で作ったものが、本当に商品として世の中に出せるところまで来た」
ということのほうが大きかった。

そこで終わらず、第2弾を作り始めた
普通なら第1弾が完成したところで満足していたかもしれない。
ところが、一度仕組みが分かると欲が出る。
「もっと普段使う言葉が欲しい」
そうして第2弾を作った。
「おつかれさまです」
「何卒❣」
「りょ!」
「テヘペロです」
「がんばって!」
「気をつけてね」
「楽しみ!」
「またね〜」
第1弾とは違う表情やポーズを増やした。
ここで感じたのは、AIは一発で完成品を作ってくれる魔法ではないということだった。
猫の顔が変わりすぎれば修正する。
足がおかしければ直す。
文字が違えばやり直す。
透過やサイズがおかしければ、また修正する。
人間側が「これは違う」と判断できなければ、そのまま完成品になってしまう。

AI初心者の私でも「作る側」に回れた
今回、一番面白かったのはここだった。
以前の私はLINEスタンプを見る側だった。
誰かが作ったものを選んで、買って、使う。
それだけだった。
でもAIが入ってきたことで、
見る側
↓
考える側
↓
作る側
↓
直す側
↓
販売する側
まで移動できた。
プログラムを書けるわけでもない。
Photoshopを自在に扱えるわけでもない。
それでも、分からないところを一つずつAIに聞けば前へ進めた。
これは私にとって結構大きな変化だった。

失敗したから、第2弾は少し楽になった
第1弾では、ほぼ全部が初めてだった。
だから一画面進むだけでも怖かった。
でも第2弾になると、
「ああ、これは前にもやった」
が増えてくる。
画像登録。
黒背景で透過確認。
タグ設定。
販売価格。
プレビュー。
審査リクエスト。
一度経験したことが、自分の中に残っている。
AIに全部やってもらったわけではない。
AIと一緒にやったから、自分にも経験値が残った。
ここは実際にやってみて初めて分かった。
そして今、第3弾を考えている
第1弾、第2弾と来ると、次にやりたくなることがある。
動かしたい。
「りょ!」と言いながら猫が前足を上げる。
「何卒」とお願いしながら、ぺこっと頭を下げる。
静止画だった猫が動き始める。
ここまで来ると、最初に考えていた
「猫のLINEスタンプを作ってみよう」
から随分遠くまで来た気がする。
でも、おそらくこれがAIの面白いところなのだと思う。
最初から大きなことをする必要はない。
「これ、できるかな?」
その程度でいい。
一つできる。
すると次をやってみたくなる。
また分からなくなる。
AIに聞く。
失敗する。
直す。
そして、また一つできる。
おわりに――50代になっても「初めて」は増やせる
LINEスタンプを作ったことで人生が大きく変わった、なんて話ではない。
売れるかどうかだって、まだ分からない。
でも一つだけ確かなことがある。
昨日までできなかったことが、今日は一つできるようになった。
50代になって、新しいものを見ると、
「若い人のものだろう」
「自分には難しい」
と思ってしまうことがある。
私もそうだった。
でも今回やったことは、本当に単純だった。
分からなかったら聞く。
一つ進む。
また分からなかったら聞く。
間違えたら戻る。
それを繰り返しただけだ。
気がつけば、うちの猫はLINEスタンプになっていた。
しかも第2弾まで。
そして今度は、動かそうとしている。
人生というのは案外、
「次はこれをやってみよう」
くらいでちょうどいいのかもしれない。
追記
そんな試行錯誤の末にできたスタンプが、こちらです。
よかったら見てみてください。うちの猫、なかなかいい表情してます(笑)
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免責事項
※この記事は私個人の体験にもとづく日記です。LINEスタンプの審査基準や仕様は変更されることがあるため、実際に作られる際は公式サイトで最新情報をご確認ください。
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