【つれづれプロフ】荷降ろし中に「半分」解く。引越しの達人が辿り着いた、荷造りと家具選びの極意。
幼少期から会社員時代に至るまで、私は1都8県を点々と渡り歩き、数え切れないほどの「引っ越し」を経験してきました。
引っ越しといえば、誰にとっても「荷造り(梱包)」と「荷ほどき(片付け)」の大仕事がつきものです。
しかし、これだけ引っ越しを繰り返していると、無意識のうちに「いかに無駄なく、手際よく、家を移動させるか」という独自のノウハウやコツが身体に染みついていきました。
今回は、自称・引越しのプロ(達人)である私が辿り着いた、少しユーモラスな荷造りと家具選びの知恵についてお話ししたいと思います。
1. 搬入と同時にダンボールを消し去る「荷ほどきの極意」
会社員時代、単身赴任先へ荷物を運んだ時のことです。
引っ越し業者のトラックが到着し、搬入作業が始まった瞬間、私は運び込まれるダンボールをその場で次々と開封し、中の荷物を棚やクローゼットへ片端から収めていきました。
搬入作業が終わる頃には、持ち込んだダンボールの約半分がその場で空になり、畳まれた状態で積み上がっていたのです。
作業を終えた引っ越し業者さんからは、驚いた顔でこう言われました。
「上原さん、うちも何百件と単身赴任の引っ越しをやってきましたけど、荷降ろし中にダンボールを半分も空けて、その日のうちに回収させてくれた人は初めてですよ!」
なぜそんな猛スピードで荷ほどきをしたのかといえば、単に引っ越しの翌日から泊まりの出張が入っていたため、必要に迫られていただけでした。
しかし、事前に「荷降ろし時にすぐ開ける箱」と「後で開ける箱」を明確に分けて荷造りしておけば、引っ越し初日の「ダンボールの山に囲まれて寝る」というストレスから解放され、ゴミも一気に削減できるのです。
2. 達人が実践する「ゴミを出さない・重くしない」荷造りテクニック
長年の経験から学んだ荷造りのコツは、とてもシンプルです。
割れ物は「新聞紙」ではなく「タオルやTシャツ」で包む お皿やグラスを新聞紙で包むと、荷ほどきの時に大量の紙ゴミが発生します。普段使うタオルや衣類で包めば、ゴミが出ない上に、衣類の箱と食器の箱を兼用できて一石二鳥です。
本などの重いものは「小分け」にする 大きな箱に本を敷き詰めると、底が抜けたり持てないほどの重さになります。重いものは小さな箱に入れ、上部にクッション代わりに軽いTシャツやタオルを載せて箱の中のガタつきを抑えます。
小物類は「フタなしのケース」に入れてまとめる 細々とした小物は、持ち運び用の軽いケースに入れて落し蓋の如く新聞紙などを上に乗せた上で、タオルやTシャツを軽く詰め混んで収めます。こうしておけば、新居に着いた時にケースごと仮置きできるので片付けが楽になります。
今の引っ越し業者さんは技術が非常に進化しており、昔のように「荷物が壊れる・なくなる」といったトラブルは滅多に起きなくなりましたが、自分側で少し工夫をするだけで、引っ越しの労力は半減します。
3. 「どこへ行っても暮らせる」家具選びの思想
引っ越しを前提とした暮らしの中で、両親や私自身が強く意識していたのが「家具の選び方」でした。
新居の部屋のサイズや間取り、レイアウトは、引っ越してみるまで分からない部分が多くあります。そのため、我が家では以下のような家具選びが徹底されていました。
大きすぎる家具(壁一面のタンスなど)は持たない
レイアウト変更や部屋の大きさに合わせて柔軟に組み替えられるものを選ぶ
最悪の場合、潔く処分や譲渡ができるサイズ感にしておく
テレビとPCディスプレイを兼用にするなど、家電の数を減らす
「この部屋だからこの家具」という限定的な持ち方をするのではなく、「どんな部屋に移っても、柔軟に収まる持ち物で暮らす」。
このフットワークの軽さは、仕事における「環境変化への適応力」や「無駄な固定費(持ち物)を溜め込まない思考」にも、少なからず影響を与えている気がします。
現代は「持たない暮らし(ミニマリズム)」が持て囃される時代ですが、私の場合はオシャレなミニマリズムというよりも、数々の引っ越しを生き抜く中で培われた、泥臭い「生活の知恵」なのでした。
皆さんは、引っ越しの時にどんな工夫をされているでしょうか。
(終わり)
📊 参考理論・キーワード
可変性と柔軟性(Flexibility and Adaptability): 特定の環境(部屋の間取りやサイズ)に過度に適応しすぎず、変化に対して柔軟に対応できる状態を保つ生活思想。ビジネスにおけるリスクマネジメントや固定費削減の思考とも共通します。
ゼロ・ウェースト(Zero Waste / 資源循環): 引っ越し時に発生する梱包資材やゴミ(新聞紙など)を極力出さず、既存のタオルや衣類を緩衝材としてリユースする持続可能な暮らしの知恵。
