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感覚がずれてしまった日から、戻れなくなった話

あれは、
はっきりとした出来事があった日ではありません。

何かを失ったわけでも、
大きく傷ついたわけでもない。

ただ、
少しずつ、
自分の感覚がずれていくのを
感じていました。

前なら、
迷わず「好き」と言えていたことに、
立ち止まるようになった。

前なら、
違和感として受け取れていたものを、
「気のせいかもしれない」と
飲み込むようになった。

そのうち、
自分が何を感じているのか、
よく分からなくなっていきました。

ちゃんと考えているはずなのに、
ちゃんと選んでいるつもりなのに、
どこかで
自分を信じきれていない。

そんな状態が、
長く続きました。

感覚がずれたまま生きる、
というのは、
とても静かな違和感です。

大きな痛みはないけれど、
少しずつ、
自分の輪郭がぼやけていく。

周りから見れば、
問題なく見える。
むしろ、
うまくやっているように見える。

だから余計に、
「戻りたい」と言えなくなる。

私はしばらく、
その違和感を
言葉にしないまま過ごしました。

言葉にしてしまうと、
何かが壊れてしまいそうで。

でも、
言葉にしないままでいると、
自分の感覚も、
一緒に遠ざかっていく。

そのことに、
あるとき、
はっきり気づいてしまいました。

感覚は、
放っておいても
戻ってくるものじゃない。

そして、
「自分を信じられない状態」は、
気合いや前向きさでは
どうにもならない。

ここまで書いて、
私はまだ、
「どうすれば戻れるのか」を
書いていません。

たぶんそれは、
簡単な方法ではないし、
一行でまとめられるものでもないから。

ただ、
ひとつだけ確かなのは、

感覚を失ったまま、
無理に進み続けるよりも、
一度立ち止まって、
ちゃんと向き合う必要がある、
ということです。

もし今、
理由は分からないけれど
「何かがずれている気がする」
そんな感覚を抱えている人がいたら。

それは、
無視していいサインではありません。

でも、
一人で抱えるには、
少し重たい感覚でもある。

ここから先の話は、
もう少しだけ、
丁寧に言葉を扱う必要がありそうです。

今日は、
ここまでにしておきます。

Reina


#月刊服部礼奈
#感覚
#違和感
#立ち止まる

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