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【5分で分かった気になる海外人事論文】51. The Advantages and Disadvantages of Different Implementations of Shared Leadership in Organizations: A Qualitative Study

Charlotte M. Edelmann, Filip Boen, Jeroen Stouten, Gert Vande Broek, Katrien Fransen
Edelmann, C.M. et al. (2023) ‘The advantages and disadvantages of different implementations of shared leadership in organizations: A qualitative study’, Leadership (London, England), 19(6), pp. 467–507.


この論文のメインの発見

  1. シェアードリーダーシップの導入方法によって、その効果は異なる

    • シェアードリーダーシップ(Shared Leadership)は、単一の概念ではなく、複数の形態で実装される可能性がある。

    • 適切に実装されると、チームのパフォーマンス、職務満足度、チームの結束力を向上させるが、不適切な実装ではチーム内の対立や役割の混乱を引き起こす可能性がある。

  2. 3つの主要なリーダーシップの分配方法の違いとその影響

    • 正式に指名されたピアリーダー(Peer Leader) vs. 自然発生的なリーダー

      • 形式的な指名は役割の明確化と意思決定の迅速化をもたらすが、指名されたリーダーが適性を持たない場合は逆効果。

    • 1人のピアリーダー vs. 複数のピアリーダー

      • 1人のリーダーがいる場合、明確な指揮系統を持ち、意思決定がスムーズになるが、リーダーの負担が増加する。

      • 複数のリーダーがいる場合、アイデアの多様性や役割の冗長性が増すが、意思決定の調整に時間がかかる。

    • 1つの役割を1人のリーダーが担当 vs. 1つの役割を複数のリーダーが担当

      • 1人のリーダーが担当する場合、明確な責任が発生するが、負荷が集中する。

      • 役割を共有する場合、ワークロードの分散が可能だが、リーダー間の対立や混乱が生じるリスクがある。

  3. シェアードリーダーシップの成功にはフォーマルリーダーの関与が不可欠

    • シェアードリーダーシップを導入する際に、正式なリーダーが適切に関与し、ピアリーダーの選定プロセスを透明化することが重要。

    • 役割の明確化が不十分だと、権限の曖昧さやチームの混乱を招く。


研究対象

  • 35名の従業員を対象にした質的研究(インタビュー調査)

  • 業種: コマース、医療、公共機関、技術、運輸など多様な分野

  • 職種: フォーマルリーダー(上司)18名、チームメンバー17名

  • 調査対象国: ベルギー


従来の研究と比べて際立っている点

  • シェアードリーダーシップのメリットだけでなく、デメリット(対立、役割の曖昧さ、リーダー間のパワーバランス問題)にも焦点を当てている。

  • 「シェアードリーダーシップは必ずしも有効ではなく、適切な実装が鍵である」 という視点を提示。

  • フォーマルリーダーとピアリーダーの関係性に焦点を当て、リーダーの心理的な影響(例:リーダーの嫉妬や権威喪失のリスク)を議論。


有効性の検証方法

  • 質的調査(インタビュー)を実施

    • 参加者に対し、異なるシェアードリーダーシップの実装方法を提示し、それぞれの利点・課題について回答を求めた。

    • インタビューのデータはテーマ別に分類し、パターンを分析。

  • 三角測量法(Triangulation)を活用

    • 異なる業界や役職の参加者を対象にすることで、一般化可能な洞察を得る。


賛否両論の要約

  • 賛成意見

    • シェアードリーダーシップは、チームの能力開発、意思決定の迅速化、メンバーのエンゲージメント向上に貢献する。

    • 特に複数のリーダーを持つことで、異なる視点や専門知識を活用できる。

  • 反対意見

    • 役割の曖昧さが生じ、責任の所在が不明確になりやすい。

    • フォーマルリーダーが適切に関与しない場合、権力争いやチーム内対立を引き起こす可能性がある。


重要な参考文献

  • Pearce, C. L., & Conger, J. A. (2003). Shared Leadership: Reframing the How and Why of Leadership.

  • D’Innocenzo, L., Mathieu, J. E., & Kukenberger, M. R. (2016). A meta-analysis of different forms of shared leadership and team effectiveness.

  • Zhu, J., Liao, Z., Yam, K. C., & Johnson, R. E. (2018). Too-much-of-a-good-thing effect of shared leadership: A team-level analysis.


人事実務家が論文の発見を生かすとしたら

  1. シェアードリーダーシップ導入時には、フォーマルリーダーの関与を強化する

    • 形式的なリーダーシップと共有リーダーシップを組み合わせることで、リーダー間の対立を防ぐ。

  2. ピアリーダーの選定プロセスを透明化する

    • チームメンバーの納得感を高めるため、公正な選出基準を策定し、リーダーの役割を明確化する。

  3. リーダーシップの役割を分担し、適材適所で配置する

    • すべてのリーダーがすべての役割を担うのではなく、個々の能力や経験に応じた役割分担を行う。

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