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夏休み、あの夜だけは少し怖かった。

〜大人になった今も忘れられない、夏の夜の記憶〜

あなたにも、ありませんでしたか?

子どもの頃。

夏休みになると、
なぜか一度くらいは聞いた……

「あそこ、出るらしいよ。」

その一言。

昼間に聞けば、

「そんなのいるわけないじゃんꉂ🤣𐤔」

なんて笑えたのに……

夜になると、

なぜか思い出す。

トイレへ行く廊下が、
いつもより少し長く感じる。

窓の外で、

ガサッ……

と音がするだけで、
カーテンの向こうが気になる。

寝ようと思って目を閉じると……

さっき聞いた怖い話を、
なぜか脳みそが全力で再上映してくるꉂ🤣𐤔

そして、

「絶対後ろ見ちゃダメだ……」

そう思えば思うほど、

後ろに何かいるような気がする。

……ありませんでしたか?

僕にはありました。

しかも、

今でも忘れられない夜があります。

本当に幽霊だったのか。

ただの偶然だったのか。

それとも……

子どもの僕たちには見えない「誰か」が、
そこにいたのか。

何十年経った今でも、
答えは分かりません。

ただ一つだけ覚えているのは、

あの夜、

確かに鈴の音がしたんです。

チリン……

誰もいない、

真っ暗な道の向こうから。

夏休みという、不思議な時間

夏休み。

この言葉を聞くだけで、
今でも少しだけ子どもの頃に戻れる気がします。

朝から鳴き続けるセミ。

扇風機の前を陣取って、

「あ゛〜〜〜〜」

と声を震わせて遊んだこと。

冷蔵庫を開けていると、

「開けっぱなしにしない!」

と怒られたこと。

昼ごはんのそうめん。

縁側で食べたスイカ。

テレビから聞こえる高校野球。

夕方になると、
どこかの家から漂ってくる夕飯の匂い。

そして夜。

蚊取り線香の匂い。

遠くから聞こえる祭囃子。

窓の外から聞こえる虫の声。

あの頃の夏って、
どうしてあんなに一日が長かったんでしょうね。

今なら一週間なんて、
気づけば過ぎてしまうのに。

子どもの頃の夏休みには、

「まだ今日が終わらない」

そんな時間が確かにありました。

そして……

そんな長い夏休みだからこそ、

一つくらいありませんでしたか?

大人になった今でも、
妙に鮮明に覚えている夜が。

僕にとって、
それが「あの夜」でした。

「今日、肝試ししようぜ」

その日は朝から、
とにかく暑い日でした。

友達と自転車で走り回り、

虫を追いかけ、

意味もなく遠くまで行って、

気づけば夕方。

汗びっしょりで家に帰ると、

「早くお風呂入りなさい!」

と言われ、

「あとでー!」

なんて返事をする。

今思えば、
夏休みの子どもなんてこんなものですꉂ🤣𐤔

夕飯を食べていると……

ふと思い出しました。

「……あ。」

友達と約束していたんです。

夜の肝試し。

昼間に話していた時は、

「余裕だって!」

「幽霊なんているわけないじゃん!」

「一人でも行けるし!」

なんて強がっていた僕。

ところが……

玄関を開けて、
真っ暗になった外を見た瞬間、

話が変わりますꉂ🤣𐤔

「……やっぱ明日でもよくない?」

昼間の勇者は、
夜になると一瞬で消えました。

それでも約束した手前、
行かないわけにもいかない。

友達と合流して、

懐中電灯一本。

それだけを頼りに、
夜道を歩き始めました。

昼と夜では、世界が違う

不思議なものです。

毎日歩いている道なのに……

夜になるだけで、
まったく知らない場所に見える。

昼間ならただの木。

でも夜になると、
枝の形が人の手に見える。

いつもの電柱。

なのに遠くから見ると、
誰かが立っているように見える。

ガサッ……

「……今、なんかいた?」

全員が止まる。

「猫じゃない?」

「猫だよな?」

「……猫ってことにしよう。」

誰一人、
確認には行きませんꉂ🤣𐤔

そして懐中電灯。

今みたいに、
全員がスマホのライトを持っている時代ではありません。

一本しかない。

つまり……

懐中電灯を持っているヤツが王様です。

「ちょっ!先照らして!」

「後ろも照らして!」

「待て待て!俺置いてくな!」

もう大騒ぎ。

怖い。

めちゃくちゃ怖い。

なのに……

なぜか楽しい。

パキッ!

誰かが小枝を踏む。

「うわぁぁぁぁ‼️」

全員走る。

少しして、

「お前の足音じゃん‼️」

大笑い。

そんなことを繰り返しながら、
僕たちは目的の場所へ向かいました。

ところが……

ある場所まで来た時。

空気が変わりました。

小さなお地蔵さん

そこには、
昔から小さなお地蔵さんがありました。

昼間なら何度も見ています。

特別怖い場所でもない。

いつもそこにいる、
ただのお地蔵さん。

でも……

夜に見ると違いました。

懐中電灯の丸い光が、

ゆっくり、

お地蔵さんの顔を照らします。

誰も喋らなくなりました。

さっきまで、

「幽霊なんていねぇよ!」

なんて言っていた友達も無言。

しばらくして、
誰かが小さな声で言いました。

「……もう帰ろうぜ。」

その時でした。

チリン……

鈴。

僕たちは顔を見合わせました。

「……今の何?」

誰も答えません。

風だったのかもしれない。

そう思いました。

でも……

チリン……

もう一度。

さっきより、
はっきり聞こえました。

「お前、鳴らした?」

「鳴らしてない。」

「誰か鈴持ってる?」

「持ってない……。」

そして……

お地蔵さんの横。

懐中電灯の光が届かない、
暗闇の奥から……

ガサッ……

草が、

大きく揺れました。

「うわぁぁぁぁぁぁ‼️」

そこから先は、
肝試しでもなんでもありません。

全員、

猛ダッシュ。

「待ってぇぇぇ‼️」

「置いてくなぁぁぁ‼️」

「無理ぃぃぃ‼️」

友情なんて、
一瞬で消えましたꉂ🤣𐤔

自分だけ助かろうとする子どもたち。

走って、

走って、

走って……

住宅街の明かりが見えたところで、
ようやく立ち止まりました。

全員汗だく。

肩で息をしている。

それなのに……

顔を見合わせた瞬間、

なぜか笑ってしまったんです。

「お前、逃げるの速すぎ!」

「置いてくなよ!」

「絶対なんかいたって!」

「猫だろ!」

「猫が鈴鳴らすかよ!」

さっきまで震えていたのに、
今度は腹を抱えて笑っている。

あの頃は、

怖いことさえ、
最後には遊びになったんですよね。

そして僕は、
友達と別れて家へ帰りました。

「ただいま」

家の近くまで来ると、

玄関の灯りが見えました。

その瞬間……

不思議なくらい、
怖さが消えたことを覚えています。

ガチャッ。

「ただいま。」

「遅い!」

やっぱり怒られましたꉂ🤣𐤔

でも、

「汗びっしょりじゃない。」

「蚊に刺されてない?」

そう言いながら、

冷たい麦茶を出してくれました。

コップの中で、

カラン……

氷が鳴りました。

さっきまで聞いていた、
あの不気味な鈴とは違う音。

たったそれだけなのに、

ものすごく安心したんです。

ゴクゴク飲んだ麦茶は、
びっくりするくらい美味しかった。

当時は、
そんなこと考えもしませんでした。

でも大人になった今なら、
少し分かります。

僕たちがあんな暗い道へ行って、

怖い思いをして、

それでも笑いながら帰ってこられたのは……

帰る場所があったからなんですよね。

玄関の灯り。

家族の声。

冷たい麦茶。

そして、

「おかえり。」

子どもの頃は、
それが当たり前だと思っていました。

でも……

当たり前じゃなかった。

あの玄関の向こうには、

僕が帰ってくるのを待ってくれている人がいた。

だから僕たちは、

怖い世界へ冒険できたのかもしれません。

あの鈴は、なんだったのだろう

何十年経った今でも、

時々思い出します。

チリン……

あの鈴の音。

本当に誰かいたのか。

風だったのか。

動物だったのか。

それとも……

僕たちには見えない誰かが、

「もう遅いから、帰りなさい」

そう教えてくれていたのか。

答えは分かりません。

ただ不思議なのは……

あんなに怖かったはずなのに、

思い出すと、
少しだけ心が温かくなること。

夏の夜。

友達。

一本の懐中電灯。

虫の声。

謎の鈴。

そして、

帰った家で飲んだ麦茶。

もう二度と、
あの夏休みには戻れません。

一緒に走った友達とも、
今ではほとんど会わなくなりました。

あのお地蔵さんが、
今もそこにあるのかさえ分かりません。

それでも記憶の中では、

今も子どもの僕たちが走っています。

「待って!」

「置いてくなって!」

そんな声まで聞こえてきそうなくらいに。

大人になって分かったこと

夏の思い出って、
不思議ですよね。

豪華な旅行より、

何でもない夕方を覚えていたりする。

アイスを食べながら歩いた帰り道。

友達と意味もなく自転車で走った道。

セミを捕まえた公園。

家族に怒られたこと。

おばあちゃんの家の匂い。

蚊取り線香。

風鈴。

そして……

少し怖かった夜。

そんな小さな出来事ほど、
何十年経っても心の奥に残っています。

もしかすると、

思い出というものは、
「特別だった日」ではなく、
「もう戻れない普通の日」なのかもしれません。

今年もまた、
夏がやってきました。

セミが鳴き、

夕立が降り、

夜になれば虫の声が聞こえる。

昔とは少し違う夏だけれど……

ふとした瞬間、

あの頃の夏が帰ってくることがあります。

蚊取り線香の匂い。

風鈴の音。

冷たい麦茶。

そんな時は少しだけ、

昔の自分を思い出してみてもいいのかもしれません。

泥だらけになって遊んでいた自分。

くだらないことで笑っていた自分。

幽霊が怖くて、
友達を置いて全力疾走していた自分ꉂ🤣𐤔

そして、

「ただいま!」

と帰れば、

「おかえり。」

と言ってくれる人がいた、

あの夏を。

あなたにもありませんか?

今考えれば笑ってしまうような、

夏休みの、ちょっと怖い思い出。

誰もいないはずなのに聞こえた音。

友達との肝試し。

夜の学校。

お墓の近く。

田舎のおばあちゃんの家。

友達と一緒に見た、
今でも説明できない「何か」。

あの時は本気で怖かったのに……

大人になって思い出すと、
なぜか少し懐かしい。

もしよかったら、

あなたの「忘れられない夏休みの怖い思い出」も、
コメントで聞かせてください。


誰かの怖い思い出が、

別の誰かの、

「あったなぁ、そんな夏……」

を呼び起こすかもしれません。

そして今年の夏もまた、

何年、何十年か先に、

ふと思い出す日が来るのでしょう。

「あの頃の夏休みって、楽しかったな」

と。

もしかしたら……

その記憶のどこかで、

チリン……

あの鈴も、

まだ鳴っているのかもしれません。

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