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「保育園行きたくない!」が始まった

「保育園行きたくない!」
7月に入った頃から、娘の行き渋りが始まった。
しかも、起きた瞬間から。
まだ布団の中。
朝ごはんも食べていない。
母は寝ぼけていて、今日が何曜日かも確認していない。
なのに、もう保育園である。
早いよ。
もう少し寝かせてくれ。
娘はASD+ADHDの6歳、年長の保育園児。
4月からは、就学前の集団療育も始まった。
これまでの療育とは別に、小学校への就学を見据えた約2時間の集団療育。
新しい場所、先生、ルール。
集団で過ごす時間も増えた。
そして7月、保育園に行きたくない問題が始まった。
……いろいろ重なったんだろうな。
たぶん。
いや、母もいろいろ重なってるよ。

「保育園の何が嫌なの?」

「行きたくない」と言われても、理由がわからなければ対策できない。
そこで聞いてみた。
「保育園の何が嫌なの?」
すると、意外と具体的な答えが返ってきた。
「眠れないのに、昼寝の時間に静かにじっとしてないといけないのが嫌」
なるほど。
そこか。
娘は昼寝をしない。
眠くないのに、昼寝の時間は静かに横になっていなければならない。
動きたいのに、じっとしていなければならない。
本人にとっては、なかなかの苦行だったらしい。
そりゃ嫌か。
母だって、眠くないのに「2時間静かに横になってください」と言われたら、たぶん心の中でかなり文句を言う。
4月からは集団療育も始まり、新しい場所やルール、集団で過ごす時間が増えた。
本人が思っている以上に、疲れがたまっていたのかもしれない。

とりあえず「昼寝」を避けてみる


理由がわかったので、保育園に相談した。
可能な限り昼寝の時間を避け、昼寝前に早く迎えに行くことにした。
完璧な解決策ではない。
でも、本人が「ここが嫌」と言っているなら、まずは取り除いてみる価値はある。
すると、少し変化があった。
保育園に行くところまでは、できるようになった。
朝、「行きたくない」とは言う。
言うけれど、行く。
なんとか着く。
以前のように、家を出るところから大騒ぎではなくなった。
これは大きい。
母、ちょっと感動。
……と思った。
ところが。
子育て、そんなに甘くなかった。

教室から離れられない


保育園には着く。
靴も履き替える。
教室にも入る。
ここまではいい。
問題はその先だった。
私から離れられない。
「ママと一緒がいい」
「保育園の気分じゃない」
服をつかんで、離れない。
びっくりするほど離れない。
もはや母、接着剤。
いや、マジックテープか。
こちらも仕事がある。
先生も待っている。
時計も進む。
それでも娘は離れない。
最終的には、先生に引き剥がしてもらう。
娘を先生に託し、私は帰る。
毎朝これ。
「お願いします」と頭を下げる母。
その背後で、娘が「ママーーー!」と叫ぶ。
後ろ髪を引かれながら去る。
いや、仕事に行かなきゃいけないんですよ。
母も仕事があるんですよ。
……でも、つらい。
これでいいのかと、毎朝思う。
そして毎朝、とりあえず帰る。

「行ける」と「安心して過ごせる」は別だった


保育園に行けるようになった。
それだけでも、間違いなく前進だ。
でも、
「保育園まで行ける」

「安心して保育園で過ごせる」
は別の話だった。
昼寝の時間を避けたことで、最初の「行きたくない」は少し落ち着いた。
今度は、「ママと離れる」が難しい。
一つ解決したら終了、とはならない。
「ここは大丈夫になった」と思った瞬間、
「はい、次はこちらです」
と新しい課題が出てくる。
成長したことによる新しい課題だ。
成長したからでてきたんだ素晴らしい!…と思い込もうとしつつ。
本音は誰か課題のエンドレスモードを解除してほしい。

一つ解決すると、次の課題が出てくる


昼寝の時間を避ける。

保育園までは行けるようになる。

でも、教室から離れられない。
こうして見ると、ちゃんと進んでいる。
以前は「保育園に行くこと」そのものが難しかった。
今は、「保育園には行ける。でも、ママと離れるのが難しい」に変わった。
課題がなくなったわけではない。
でも、課題の場所は変わった。
だから、「何も進んでいない」とは思わないことにした。
……思わないようにしている。
毎朝引き剥がされている母としては、そうでも思わないとやっていられない。

母もまあまあ、いや結構疲れている


4月からの就学前の集団療育。
7月からの保育園の行き渋り。
そして今は、教室で先生に引き剥がしてもらう毎日。
小学校入学まで、あと半年ほど。
「大丈夫かな」と、かなり思う。
でも、半年で全部できるようにならなくてもいいのかもしれない。
困っていることを一つずつ見つけ、できる範囲で環境を変える。
うまくいかなければ、また別の方法を考える。
その繰り返しだ。
たぶん、そんなに簡単にはいかない。
というか、今のところ全然簡単じゃない。
朝から娘を先生に引き剥がしてもらい、そのまま仕事へ向かう。
母、強制的に日常へ復帰。
もう少し余韻をください。
とはいえ、昼寝の時間を避けたことで、「保育園まで行ける」ところまでは来た。
それだけでも、今はよしとする。
次は、教室から離れられないことを考える。
今できることを、ひとつずつ。
帰宅したら、母もたぶんぐったりしている。
子どもを育てるって、体力も精神力もいる。
そして、地味に毎朝HPが削られる。
それでも、少しずつ進んではいる。
娘も頑張っている。
先生も支えてくれている。
母もなんとかやっている。
たぶん。
今日も先生に娘を託して、
「お願いします」
と頭を下げる。
そして仕事へ。
明日もたぶん同じ。
……まあ、やるしかない。
まだまだ先は長い。
毎日は一瞬で過ぎていく。
間に合うのか、その不安から今は目を背けていたい。

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