随想〜恋愛/ディジタル
最近読んだ物理学者カルロ・ロヴェッリ氏の著作によると、アナログとディジタルの違いは極めて便宜的なもので、実質の差異はないのだという。
ぼくのような門外漢にとってはアナログは身体=自然の在り方に親和的であって、ディジタルは論理的数学的な、ものの捉え方の様式であるといった認識だった。
しかし、当たり前ながら論理とは、人間の脳が拵えたもので、もちろん脳だって身体=自然の一部であることに疑いをはさむ余地はない。そこから進んで身体の営み自体、刺激(信号)の伝達に支えられているのだから、
元をただせば有/無の差異が身体を動かしていることになる。
つまり遠目からみれば滑らかな身体の機能でも、近くで見れば有と無の2通りから成立しているのだ。
ところで恋愛について。
恋に落ちる瞬間というのを、思い起こしてみてほしい。それを落雷とか電気ショックに
喩える表現は、いにしえから枚挙にいとまがない。これはもしかすると比喩というよりも極めてリアルな描写なのかもしれない。
今の今まで何の面白みのない人生に、あるとき電撃のようなショックを受け、その後に見える当たり前の日常であるはずだった風景も極彩色に色づいている!
これも強烈な“有”の信号を全身が感受した現象だということができるのならば、ディジタルにたちまちアレルギー反応を起こしがちなぼくであっても、思うように動作しないパソコンの内部で起きている事象に、麗しい物語を読み取れるようになる…かな?
