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17歳の夢 | 母と個展をひらきたい | 病を乗り越えてかなえたいこと

人には魔法があると思っている。

それは本来は誰もが持っていて
そこに優劣はなく、どれもがきらめいている。


夢を持つこと。
そして夢をかなえることは、
とっておきの魔法であり、素晴らしいことだと私は思う。


でも人はいつしか、その魔法を忘れてしまう。

幼い頃自由に楽しく描いていた未来は、
明日を歩むにつれ、薄れ、壊され、かつての光は小さくなっていく。


私は起立性調節障害という病気を患い、
不登校になり、志望していた高校にも行けなくなった。絶望した。



でも、今の私には、夢がある。
絶対にかなえたいこの夢のことを、これから綴っていきたい。


夢も希望も失ったあの日

私は中学3年生の頃、起立性調節障害という病気を発病した。

起立性調節障害とは、
立ち上がった際に、脳の血流が低下して
めまいや動悸、朝起きられないなどの症状が現れる病気だ。

初めはすぐに治るのではないかと思っていたが、
なかなか病状が優れず、不登校になっていった私。
それだけでも不安でいっぱいだったが、
当時志望していた高校に進学することも難しくなり、
一体これからどうすればいいのだろう? と絶望した。

悲しくて、やるせなくて、先が暗闇のように見えていた私に、
そっと手を伸ばしてくれたのが、母だった。

実は母は私が小学生のときに、筋痛性脳脊髄炎という病気を発病しており、
365日24時間体中の倦怠感、疲労感、痛みがとれない中、日々を送っている。


起立性調節障害になり、
できないことが増え、目標も失い、どうやって希望を持てばいいのか分からなくなっていた私に

「大丈夫だよ。一緒にゆっくり進んでいこう」
「あなたが生きていてくれるだけで、幸せだよ」
「しっかり休んで、ちょっと元気がでてきたらこれからのことも考えていこう」

母はそう言ってくれた。
その言葉にとてつもなく救われ、まずは少しでも体を良くしようと前向きに考えることができた。

そして時間をかけて、私は回復していった。
完治とまではいかないが、体調管理をしっかりしながら
通っている通信制高校のリアルイベントに参加したり、
全国にいる友達に会いに行ったり。
自分のペースで楽しい時間を増やしていくことができるようになった。

その後、私は
「母と一緒に個展をひらきたい」
という夢を持つようになる。

作家ユニット 活動までの道のり

もともと絵を描いたり、物語を創ったり、
雑貨を手作りすることが好きだった私たち。

イラスト制作の様子

病気を抱えている私たちは、毎日できないことも多いけれど、
温かいお茶を飲みながら、ゆっくりとイラストを制作したり
日光浴をしながら「こんなお話があったら楽しいよね」と話していた。

病気を発病してから私たちは、
「行きたいところへ行く」ことが難しくなった。
でも絵や物語を通してなら、さまざまな場所へ行ける。

また、SNSにイラストや童話を投稿すると
温かいお言葉をいただくこともあり
優しい繋がりができて、とても嬉しくなった。

病気になり、寝込むことが多くなり
「何もできない」
そう思っていた私たち。
でも
「イラストから元気をもらった」「癒された」
とお言葉をいただき、自分たちも
誰かに笑顔を届けることができるんだと知った。

「こういう物語を書きたいね」
「イラストを動かしてみたいな」
「誰かの心に、ほっとできる一時をお届けできたら嬉しいよね」

少しずつ私たちの思いは膨らんでいき、

一人なら難しいことも、二人ならできる。
お互いの体調が良いときに、支え合いながら作品を創っていこう。


こうして作家ユニットとしての挑戦が始まった。

ぐらすらんどわーるどのフライヤー

私たちのユニット名は「ぐらすらんどわーるど」
英語にすると「grass land world」となる。

草原の世界を意味するもので、
草原に吹く風のように、
ふっと心がゆるむような時間を、少しでも多くの人に届けたい。
そんな願いを込めて、「草原の世界を、手のひらに。」というコンセプトを掲げている。

めぐる日常の中で
ふとした瞬間に、作品を通して癒しの一時を届けることができればと思っている。

それから私たちはSNSを本格的に動かし始めたり、
童話や小説のコンテストにも応募をするようになった。

現在もキャラクターコミック新人賞へ作品を応募しております!


初めての表彰式と個展の世界

そして去年、
私と母は初めての表彰式に参加した。
第8回浜松市森林(もり)のまち童話大賞にて、佳作をいただいたのである。

本当にありがとうございました。

「ぐらすらんどわーるどさん」
そう名前を呼んでいただいたときのあの感覚。
自分たちが心を込めてきたものが形になった喜びと、
まずは自分たちにできることから、自分たちのペースで進んでもいいんだという勇気をもらえた。
物語を紡ぐことや絵を制作することを続けていきたい。
私と母の――ぐらすらんどわーるどの目標が定まった瞬間でもあった。

私たちはぐらすらんどわーるどとしての夢をたくさん書き出した。

絵本を出版したい。童話を出版したい。
児童文学を執筆したい。
サンキャッチャーや手作りのキャンドルを販売したい。

その一つ一つの夢に向かって、進んでいる最中だ。
体調が優れず、思うようにならないときもあるけれど
ほんの少しでも夢へと近づいていければと思っている。

初めてのお仕事!
喜んでいただけてとても嬉しい

そして私たちが目指している中でも、より強くかなえたいと願っているもの。
それが個展である。
むかしからよく家族で個展へ足を運ぶことが多かった。
画面越しに作品を鑑賞することも、もちろん大好きだ。日々のいたるところで作品から元気をもらうことができる。
個展には、足を運んで、直接拝見するからこそ、届くものがあるとも思っている。作家の方の思いが感じられる気がするのだ。

「いつか個展をひらいてみたいよね」

作家として活動していきたいと決めた頃。
まだ私たちの中で「個展をひらく」というのは、ぼんやりとしたものだった。

それがあるとき、地元でギャラリーを見つけたことをきっかけに、
「個展をひらきたい」という夢が具体化されていった。
ふとイベントで訪れた場所に、ギャラリーがあり、そこで個展が開催されていたのだ。
温かみのある雰囲気の場所で、ここで個展ができたらいいなぁとすぐに思った。
するとそのギャラリーでは、個展の開催を随時募集しているらしく、私と母は顔を見合わせた。

「ここで個展を開催したい!」

個展をひらきたい。
その夢が動き出した瞬間だった。

個展の開催を実現することができたら、
大きなキャンバスに絵を描いたり
手作りのサンキャッチャーやキャンドルで空間を彩ったり。

訪れた方にぎゅっと温かさを届けられるような
私たちのコンセプトである「草原の世界を、手のひらに。」を実感していただけるような
そんな世界にしたいと思っている。

手作りのサンキャッチャー

そして私たちが抱えている病気は
見た目では分かりにくく、誤解されてしまうことも多々ある。
病を患った当事者である私たちが発信することにより、
筋痛性脳脊髄炎や起立性調節障害のみならず
さまざまな病気で苦しんでいる方の啓発にもなるのではないかと考えている。

個展をひらくためには、
画材や制作に必要なものの準備がある。
できることから少しずつ、個展へと歩みを進めていきたいと思う。


きっと、どれだけ薄れても、壊れても、光が遠くなってしまっても
必ず輝いている星のように、
私たちの夢はきらめいているはずだ。
今年の4月で私は高校3年生になる。
今の私から中学3年生の私へ、
「かなえたい夢ができたよ」
と教えてあげたい。
この熱意と思いが私のとっておきの魔法で
夢をかなえていきたい。

絵本や物語からたくさんの元気をいただいてきた私たちが
次は誰かの心に笑顔や元気を届けられればと思う。

そして応援していただけることで
たくさんの元気をもらっている。

優しさや応援は広がっていく。
誰かに届けた温かい思いは
また誰かへと繋がっていく。
そうして世の中に笑顔が満ちあふれる。
そんな大きな夢の第一歩として
背中を押してくださる方々に感謝を込めて、
少しでもより多くの方に届くように、と作品に思いを込めて
これからも頑張っていきたいです。

ぜひ応援していただけると嬉しいです。


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