ひとひらの兆し / 俳句 #179
凍る朝
ひとひらの兆し
息白し
夜更け道
雪に紛れて
兆し立つ
手袋の
奥でほどける
兆しかな
冬空に
ひとひら遅れ
光差す
窓の霜
消えきらぬまま
兆しあり
音もなく
寒気の底で
兆し動く
夜が長く
ひとひらだけ
朝近し
凍て星の
揺れに重なる
兆しかな
足音に
雪きしませて
兆し踏む
白い息
途切れる刹那
兆し見ゆ
暦まだ
冬に留まり
兆し立つ
街灯下
雪の影にも
兆しあり
眠れずに
ひとひらの風
春を呼ぶ
指先の
冷えに確かに
兆しあり
夜明け前
凍土の奥に
兆し舞う
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