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第二十話 二泊三日|新しい春

第三章 ユウ先輩編
第二十話 「二泊三日」

サークルが始まる前。

いつものように、
ユリとナナと話していると、
ハヤト先輩がみんなに声をかけた。

「夏合宿の日程決まったよー!」

「合宿?」

「毎年恒例のやつ。」

「どこ行くんですか?」

「今年も海の方。」

「海!?やったー。」

ユリが嬉しそうに声を上げる。

「二泊三日だって。」

「楽しみ!」

ユリとナナは、
どんな服を持っていくとか、
海に入れるのかなとか、
もうそんな話をしていた。

「合宿かぁ。」

大学に入って、
初めての夏休み。

サークルのみんなで行く、
初めての合宿。

それだけで、
なんだか楽しそうだった。

活動が始まると、
部長が合宿の説明を始めた。

「一日目は、着いたらバーベキューして、
午後から海。夜は花火。」

「バーベキュー!」

「二日目は午前中、
ビーチバレーとかみんなでやって、
午後は自由時間。」

「夜は?」

「夜は飲み会。」

「三日目は朝ゆっくりして、
昼前には帰る予定。」

「楽しそう!」

話を聞いているだけで、
なんだかワクワクしてきた。

バーベキューして、
海に行って、
夜は花火。

仲良くなった友達や先輩たちと、
三日間も一緒に過ごせる。

「修学旅行みたい。」

私が言うと、
ナナも笑った。

「分かる。絶対楽しいよね。」

「夜とか寝れなさそう。」

「ずっと喋ってそうだよね。」

ユリも笑った。

きっと、
楽しい三日間になる。


そんなことを考えていたら、
ふと、
別のことが気になった。

少し離れたところにいる、
ユウ先輩を見る。

……先輩も行くのかな。


サークルが終わったあと。

帰ろうとしている
ユウ先輩を見つけた。

「ユウ先輩。」

「ん?」

「夏合宿って、行きますか?」

「行くけど。」

「そうなんですね。」

よかった。

心の中で、
そう思った。

「すごく楽しみです。」

「初めてだもんな。」

「はい。」

それだけ話して、
ユウ先輩と別れた。


初めての泊まりでのサークル。

ユリもナナもいる。

ショウタも、
仲良くなった先輩たちもいる。

そして、
ユウ先輩もいる。

彼女がいるんだから、
何かを期待しているわけじゃない。

ただ、
みんなと一緒に過ごす三日間に、
ユウ先輩もいる。

それが、
ちょっと嬉しかった。

まだ少し先なのに、
夏休みが待ち遠しくなった。


第二十一話へ続く



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