AI時代、人間は「つくる人」から「物語を描く人」になる
先ほどFacebookに、こんな投稿をしました。

「今必要なスキルは、物語をつくること。AIでクリエイティブは瞬時にできる。だから、物語、脚本スキルが人間には求められる。」
これは最近思いついた話ではありません。
振り返ってみると、僕自身、AIが登場するずっと前から「物語の力」で仕事をしていました。
東京でWeb制作の新規開拓をしていた頃
東京で仕事をしていた頃、僕はWebサイト制作の新規開拓をしていました。
営業なので、当然Webサイトを売るわけです。
でも、
「うちならこんなデザインができます」
「こんな機能があります」
「SEOにも対応しています」
そんなサービスの説明ばかりをしていても、なかなか売れません。
そこで僕がよくやっていたのが、お客様のビフォーアフターを物語として話すことでした。
例えば、こんな感じです。
「以前、こういうお客様がいました。こんな課題を抱えていて、当時の社長はこんなことで悩んでいました。」
そこから話を始めます。
「そこで僕らがお話を聞いていくと、お客様自身も気づいていなかった強みが見えてきました。だったら、そこをもっと最大化していきましょう、と提案しました。」
そして実際のWebサイトを見せながら、
「以前はこうでした。それをこう変えました。結果として、こんな変化が起きました。」
と話していく。
機能を説明するのではなく、一社の企業がどう変わっていったのかを、ビフォーアフターの物語として伝える。
すると、商談相手の表情が変わってくるんです。
「それ、うちも同じだな」
「うちだったらどうなるんだろう?」
お客様の事例を聞いているはずなのに、いつの間にか自分の会社に置き換えて考え始める。
そして頭の中に、
「自分たちの会社も、こうなれるかもしれない」
という未来の景色が見えてくる。
その結果、その場で即決していただいたことが何度もありました。
僕が売っていたのは、本当はWebサイトではなかったのかもしれません。
Webサイトをつくった先にある未来を、一緒に描いていたんだと思います。
AIによって「つくる」は急速に簡単になった
そして今、生成AIが登場しました。
文章を書く。画像をつくる。動画をつくる。Webサイトをつくる。企画を考える。
これまで専門的なスキルと時間が必要だった「つくる」という行為が、ものすごいスピードで簡単になっています。
僕自身、毎日のようにAIを使っています。
だからこそ感じることがあります。
「つくれること」そのものの価値は、これから相対的に下がっていく。
では、人間は何をするのでしょうか。
僕は、ここに「物語」があると思っています。
AIは100案つくれます。
でも、どの案を選ぶのか。
誰を主人公にするのか。
どこから物語を始めるのか。
どんな葛藤を描くのか。
どんな未来を目指すのか。
そして、どんなハッピーエンドをつくるのか。
それを決めるのは人間です。
人間は脚本家であり、監督であり、登場人物でもある
AI時代を映画に例えると面白いと思っています。
僕ら人間は、脚本家です。
これからどんな物語をつくるのかを考える。
同時に監督でもあります。
AIという優秀なスタッフに、
「ここを調べて」
「このシーンをつくって」
「この表現を変えて」
「別の角度から考えて」
と役割を与えていく。
でも、それだけではありません。
僕ら自身が、その映画の登場人物でもあります。
今日、何を感じたのか。
何につまずいたのか。
誰と出会ったのか。
何に腹が立ったのか。
何が嬉しかったのか。
失敗したとき、どんな気持ちだったのか。
それはAIにはつくれない。
もちろんAIに「それらしいエピソード」を生成させることはできます。
でも、今日、自分が実際に経験した人生そのものは生成できません。
ここに、人間にしか持てない材料があります。
AIというバディーと、どんな物語を描くのか
だから僕は、AI時代になればなるほど、日々のリアルな体験が大事になると思っています。
成功体験だけではありません。
むしろ、失敗したこと、悩んだこと、迷ったこと、葛藤したこと。
そういう生々しい経験こそ、物語の材料になる。
だから僕は、毎日GeminiSparkに、朝昼夕で自動で質問させてます。
それに音声入力で回答することで日々の感情、エピソードをGeminiNotebookに蓄積させてます。
AIに人生を考えてもらうのではなく、自分が生きた人生を材料にして、AIというバディーと一緒に物語をつくる。
僕は、そんな関係が面白いと思っています。
AIがどれだけ進化しても、
「どんな人生にしたいのか」
を決めるのは自分です。
そして、その物語には正解がありません。
途中で脚本を書き換えてもいい。
想定外の登場人物が現れてもいい。
失敗して、予定していたシーンが全部変わってもいい。
むしろ、そういう予想外の出来事があるから物語は面白くなる。
これから求められるのは、AIより上手に「つくる」ことではないのかもしれません。
AIという最高のバディーと一緒に、自分たちはどんな物語をつくるのか。
その脚本を書き、現場を監督し、そして自分自身が主人公として今日を生きる。
AI時代だからこそ、僕はそんな力を磨いていきたいと思っています。
