【映画製作秘話#11】なぜ?何のために?
子育ても夢も、あきらめたくない。そんなあなたに読んでほしい。
四児の母であり、映画初監督。授乳、おんぶ、味噌を仕込みながら、私は映画を撮っている。
これは、子育てと映画制作のリアルなドキュメント。
映画「ワタシ、発酵します!」を完成させるには、多くの方の応援が必要だ。
2024年末から2025年2月にかけて、改めて企画書をつくり直した。
なぜ映画なのか。どこへ向かうのか。
そんな問いに、自分なりに言葉を紡いでみたい。
「食」で幸せ(well-being)な社会をつくりたい
もともと映画監督になりたかったわけではない。
映画を撮ってみたかったわけでもない。
けれど、映画という手段を使って、「食」に興味を持つ人が増えたら。
いま人気の発酵食品、日本の食文化、そしてこの国の良さに気づくきっかけになったら。
そんな思いから、この映画は生まれた。
映画のタイトルは「ワタシ、発酵します!」
まさにその名のとおり、「人も発酵する」という視点から、人生や社会との関わりを描く。
映画+上映会+イベントという広がり
この映画をきっかけに、食を通じた大きなコミュニティを育てたい。
2026年、さぬき映画祭での初上映が決まっている。
その後は、全国各地の醸造蔵や映画館、飲食店などで、小さな上映会を重ねていきたい。
そこでは、老若男女、子どもから大人まで、生産者、地域の人、学校、行政、企業──
みんなが一緒に食を楽しめる場をつくりたい。
食事会や発酵体験、蔵見学ツアーや収穫体験。
専門家のトークイベントや、シェフの料理を囲んでの語らい。
映画を観て、食べて、話して。
そんな“循環”のある場が生まれたら、きっと面白い。
ガストロノミーツアーやシネマツーリズムも、実現できたらうれしい。
個人的な願いでもあるが、3年間お世話になった香川県への恩返しの気持ちも込めて。
企画意図
いまは多様性が当たり前になりつつある時代。
「自分の生き方は、自分で決めていい」というメッセージを、
香川県の小さな醤油蔵を舞台に描く。
大豆・小麦・種麹が混ざり合い、菌や微生物の力で発酵していくように、
人もまた混ざり合い、変化し、熟成していく。
主人公は、男性中心の職人文化のなかで葛藤しながら、
外国人や多様なジェンダーの人たちとの出会いを通して、自分自身と向き合っていく。
「自分を認めて、生きていく」──そんなメッセージを、
社会進出や子育てに悩む現代の女性たちへ、生きづらさを感じているすべての人へ届けたい。
もろみが熟成するように、人もまた発酵する。
菌のように多様な存在が共存することで、面白い社会ができるのではないか。
100年持つ木桶に棲みつく菌のように、過去の知恵と未来の希望がつながっていくことを願っている。
応援してくれているアンバサダーの方々
◎有識者
石井克枝(千葉大学名誉教授)
福留奈美(東京聖栄大学教授)
露久保美夏(東洋大学准教授)
◎醸造家
浅井信太郎(まるや八丁味噌)
寺田優(寺田本家)
仁井田穏彦(井田本家)
三角祐亮(角谷文治郎商店)
◎発酵・調味料の専門家
黒島慶子(醤油ソムリエール)
岩木みさき(味噌探訪家)
ワダヨシ(ferment books 編集者)
高橋万太郎(職人醤油)
◎陶芸作家
二階堂明弘
田村一
◎協会関係者
割田隆之(一般社団法人フードアレルギージャパン)
映画の先に見ているもの
この映画を核にして、「食のコミュニティ」をつくりたい。
イメージしているのは、故・大宮エリーさんのエリー学園のような場所。
映画を観てほしいのは、30〜50代の女性たち。
ジェーン・スーさん、中野信子さん、山内マリ子さん……
そんな人たちと、どこかで対談できたらうれしい。
(夢を言うのは、このへんまでにしておこう)
最後に──いま、できることを
人に喜んでもらえる作品をつくりたい。
やりたいことは山ほどある。
だけど、初めてのことばかりで、正直不安もあるし、怖くもある。
それでも、一歩を踏み出す。
完璧じゃなくていい。進めるところから、進めていこう。
誰かの心に届く映画を目指して。
次回は、いよいよ「初監督、ドタバタ撮影」について書く予定です。
よかったらまた、読みにきてください。
📌 本記事は、映画『ワタシ、発酵します!』の制作過程を綴る連載です。
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