「Awayの中でも、突き進む」
10代、20代の頃。
よく通っていた楽器店に、最近また足を運ぶようになった。
結婚、子育てに追われていた30代。
振り返ると、あの頃はほとんど楽器店に行っていなかった。
そんなある日、近所の楽器店で目に入った一本のギター。
Gibson ES-335。
本当に好きだったギターだ。
当時、「このギターを使っている有名なミュージシャンは誰だろう」と
調べて知ったのが
ラリー・カールトン。
どんな音楽なんだろうとCDを手に取り、聴いてみた。
すると、ギターで歌っているような演奏が耳に広がり、
心地よさと興奮が一気に込み上げてきた。
その瞬間、決めた。
「俺もES-335を買おう」
当時は確か、37万円くらい。
ローンを組んで手に入れたそのギターは、
「棺桶に入るまで手放さない」と本気で思っていた。
あの頃の心のボルテージは、間違いなく振り切れていた。
しかし30代。
仕事、育児、日々の生活に追われ、
ギターを弾く時間は少しずつ、確実に減っていった。
いつの間にか、心の熱も冷めていて。
「もう弾くことはないかな……」
そう思い、あれほど大切にしていたES-335を手放した。
そして今、40代。
子どもたちも成長し、
土日の習い事の送迎もなくなり、
少しずつ自分の時間が戻ってきた。
手元に一本だけ残していたギター。
前回の投稿でも触れた
Fender テレキャスター。
久しぶりに弾いた瞬間、
ほとんど消えかけていた熱が、静かに、でも確かに蘇ってきた。
今では毎日ギターを弾いている。
メトロノームアプリに合わせて、淡々と、でも楽しく。
「ああ、やっぱり俺はギターが好きだったんだな」
そんなことを思いながら、
再び楽器店でES-335を試奏した。
……やっぱり、いい。
一人身の頃とは違い、今は家族がいる。
すぐに買うことはできない。
でも、また必ず手に入れると決めた。
ここから、タイトルの話に戻る。
音楽に限らず、
自分の「好き」を続けることは、とても大切だと思う。
けれど続けていると、
周囲からこんな言葉を浴びることがある。
・それじゃ食べていけない
・安定した仕事を探せ
・お前には無理だ
・才能がない
・現実を見ろ
そうした Away な言葉を浴び続けるうちに、
「やっぱり自分には無理か……」と、諦めてしまう。
きっと、多くの人が当てはまる。
でも今なら、はっきり思える。
批判は、必ずついてくる。
何をしても、批判はなくならない。
だったら、自分の好きなことを続けた方がいい。
批判には、二種類あると思う。
成長につながる“良い批判”と、
ただの中傷でしかない“悪い批判”。
良い批判は受け取って、レベルアップすればいい。
悪い批判は、見ない、気にしない。
Awayを突き進んでいけば、
いつかHOMEに辿り着けると思う。
もしこの文章を読んでくれた人が、
何かを諦めかけているなら、
もう少しだけ、諦めるのを先延ばしにしてほしい。
そして、好きだったことを
もう一度、リスタートしてほしい。
僕は40代。
今持っているFenderで腕を磨きながら、
もう一度、ES-335を手に入れる。

