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投資脳の鍛え方 |「ポリ袋が消える日」── ナフサ不足から世界を読む

こんにちは、長期投資家@VOOです。

スーパーのポリ袋。
マスク。
薬の錠剤を包むシート。
水道管。

これらに共通するものが何か、
すぐ答えられるでしょうか。

答えは、
ナフサです。

原油を精製する過程で生まれる、
化学製品の“原料”。

この液体が、
現代の物づくりの起点になっています。

そして2026年、
そのナフサが揺れている。

今日は、
そんな話です。

ホルムズ海峡という「急所」

きっかけは、
中東情勢の緊迫化でした。

2026年、
ホルムズ海峡が事実上の封鎖状態となり、
日本のナフサ調達に影響が出始めた。

問題は、
依存度の高さです。

日本は、
ナフサの原料となる原油の大部分を、
中東に依存している。

つまり、
ホルムズ海峡は、
日本の化学産業にとっての“急所”なんです。

しかも、
ここには見落とされがちな構造問題がある。

石油備蓄法で守られているのは、
主に「燃料」。

ガソリンや灯油です。

一方で、
化学原料であるナフサは、
国家備蓄の対象外。

原油はある。

でも、
物を作るための原料は足りない。

そんな状態が起こり得る。

燃料は守られていても、
“物づくりの血液”は守られていなかった。

この構造に気づくと、
ニュースの見え方が変わります。

ナフサが止まると、何が止まるのか

では、
ナフサが不足すると、
何が起きるのか。

ナフサは熱分解され、
エチレンやプロピレンといった
基礎化学品になります。

そこから作られるのが、

樹脂。
ゴム。
繊維。
塗料。
医薬品。

つまり、
ナフサ不足は、
単なる「石化業界の話」ではありません。

自動車。
家電。
建材。
包装材。
医療機器。

あらゆる産業につながっていく。

ポリ袋一枚の裏側に、
巨大なサプライチェーンがある。

投資脳は、
そういう“見えない配管”を想像します。

「同じ化学メーカー」でも明暗が分かれる

ここからが、
投資脳の面白いところです。

「化学業界が厳しい」

そんなニュースが出ても、
実際には一括りではありません。

例えば、
原料調達ルート。

ここで差が出る。

中東依存のナフサではなく、
アメリカのシェールガス由来の
エタンを使っている企業もある。

原料が違えば、
地政学リスクの受け方も変わる。

同じ“化学メーカー”でも、
株価の動きは変わってくる。

投資脳は、
表面のニュースではなく、
「どこから仕入れているか」
まで掘っていく。

そして逆側。

原料価格が急騰しても、
価格転嫁できない企業がある。

大企業ではなく、
サプライチェーン末端の中小企業です。

利益率が薄い会社ほど、
原料高に耐えにくい。

つまり、
ナフサ高騰は、

「誰が得するか」

だけではなく、

「誰が耐えられないか」

を見るゲームでもある。

本当に不足しているのは「物」なのか

さらに面白いのは、
“パニック”です。

実際には、
絶対量が完全になくなったわけではない。

でも、

「足りなくなるかもしれない」

という不安が広がると、
企業は在庫を積み増し始める。

流通が慎重になり、
必要な場所に物が回らなくなる。

これは、
令和の米不足とも少し似ています。

人間は、
不足を恐れると、
実体以上に動いてしまう。

そして、
価格が跳ねる。

投資の世界でも同じです。

相場を動かすのは、
事実だけではない。

“感情”も動かしている。

だから投資脳は、
数字だけではなく、
人間心理も見ています。

それでも、私がS&P500を持ち続ける理由

こういう連想をしていくと、
最後はいつも、
同じ場所に戻ってきます。

素材。
物流。
エネルギー。
化学。
インフラ。

結局、
世界経済は全部つながっている。

そして、
その中心には、
巨大なグローバル企業がいる。

地政学リスクで恩恵を受ける企業もあれば、
逆風を受ける企業もある。

でも、
その勝ち負けを
個別で当て続けるのは難しい。

だから私は、
をS&P500持ち続けています。

世界の優良企業全体に、
広く乗る。

それが、
一番再現性が高いと思っているからです。

もちろん、
連想ゲームは楽しい。

むしろ、
かなり好きです。

でも、
投資脳を鍛える目的は、
短期売買ではありません。

「世界がどうつながっているか」

を理解し続けること。

その感覚があると、
暴落時にも、
視野が短くなりにくい。

ニュースの奥にある構造が、
少し見えるようになるからです。

ポリ袋の向こう側を見る

投資脳は、
特別な才能ではありません。

スーパーの棚。
値上げされた日用品。
コンビニの包装。
ニュースの片隅。

そういう日常から始まる。

大切なのは、

「値上がりした」

で終わらず、

「なぜ、そうなったのか」

を一段深く考えてみること。

ポリ袋一枚の話が、
中東情勢、
サプライチェーン、
地政学、
インフレにつながっていく。

その連想の射程距離が、
投資家としての視野を広げてくれるのだと思います。

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