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にゃるらと草子 ノートリアス黙示録

ノートリアスの人々は昨日まで幸福でありました。
朝になれば記事を書き、昼になればスキを贈り、夕べにはフォローを返しておりました。

あるとき、一人の御使いが神の印を持って大声で叫びます

「1000人とつながることができました!」
「今日もたくさんの方に読んでいただきました!」
「素敵なご縁に感謝です!」
「数字ではなく、一人ひとりとの絆を大切にしたいです!」

誰もが互いを励まし、互いを称え、互いの記事に足跡を残しておりました。
小羊が印を押されたものの数を聞くと、月300万の記事に対し、印を押された数は350万5千でした。

とてもやさしい世界でした。

ある日、誰かが大声で叫びました。

「救いは、フォロワーの皆様との絆よりきたる」

その言葉を聞いた子羊たちは涙を流し、印を捧げました。

「相互、賛美、感謝、絆、光。限りなく我らにありますように。ソーメン」

九月八日。
小羊が、第七の封印を開いたとき、半時間ばかり天に静けさがありました。

第一の天使がラッパを吹きました。
すると、新ダッシュボードが現れてノートリアスに降ってきました。

そして旧PVの三分の一が焼けてしまいました。
ノートリアスの民は叫びました。

「少ない!」
「こんなはずでは!」
「前はもっとビューあったのに!」
「アプリの閲覧が入ってないんじゃない?」


第二の天使がラッパを吹きました。
スキの三分の一が泡となりました。

インプレッション、1000。
ページビュー、20。
スキ、45。

これ見た人々は思いだしました。
スキは記事を開かなくても押せることを。


第三の天使がラッパを吹きました。

すると、大きな星が天から落ちてきました。
その星の名は「フォロワー」と呼ばれていました。

ある者には千のフォロワーがおりました。
それは
千人の仲間。
千人のご縁。
千人の応援者。
のはずでした。
それを背にここまで記事を書いておりました。

新ダッシュボードにより創作者はフォロワーの三分の一が記事を見ていないことに気づき苦くなりました。
そのために多くのモチベーションが死にました。


第四の天使がラッパを吹きました。
創作者の三分の一が暗くなり、三分の一が明るくなくなりました。

一人の羊が記事を更新しました。

「実ビューが少ない。不幸だ、不幸だ、不幸だ。ノートリアスに住む者たち。フォロバやめます」

第一の災いは過ぎ去りました。
しかしまだこの後二つの災いが続きます。


第五の天使がラッパを吹きました。

すると底なしの淵が開き、そこから無数のいなごが現れました。

このいなごにはノートリアスに住む人の姿が与えられていました。
頭には金の冠に似たものをかぶり、口々にこう叫びました。

「フォローしました!」
「フォロバします!」
「スキのお返しに来ました!」
「ご縁に感謝します!」

その羽音は、まるで騒音のようでした。
ただし彼らには、一つの戒めが与えられていました。
いなごはどんな記事も損なってなりませんが、
本文まで読む必要はないと言い渡されておりました。


第六の天使がラッパを吹きました。

この時のために備えておかれたアルゴリズムが、創作者の三分の一を最適化するために解き放たれました。

ある創作者には自己紹介、またある創作者にはHSPの記事を書くよう薦めました。
この災害によって、創作者の三分の一はいなくなりました。

これらの災害でなお残った住民は、相互フォローと交流で作られ、読まれることのない記事を礼拝して、やめようとしませんでした。
彼らは「素敵なご縁に感謝します」というコメントを改めようとしませんでした。


第七の天使が吹き鳴らすラッパの音がする時には、
神がその僕、創作者たちにお告げになったとおり、記事の中身が統一されることでしょう。

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