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支援するってなんだろう? 〜あの日、白杖の女の子が教えてくれたこと〜

何年も前の話です。

通勤途中の、
混雑する地下鉄の乗り換え駅でのことでした。

人混みの中に、
白杖を持つ女の子がいました。

20代前半くらいの、
真面目そうな女の子でした。

私は、勇気を出して、
声をかけました。

「もしよろしければ、
お手伝いしましょうか?」


彼女はにっこり笑って、
「お願いします。」
と言ってくれました。

そして、同行の仕方を教えてくれました。

彼女が私の腕か肩をつかんで、
私の少し後ろを歩く形で一緒に進みました。

乗り換え駅までの間、いろいろとお話しました


乗り換え駅が一緒だったので、
歩きながら少しお話しました。

学校を卒業したばかりで、
就職したばかりだと話してくれました。

私よりも遠い場所から通勤していると聞き、
その頑張りに驚きました。

3ヶ月間は今の通勤先に通うが、

それ以降は東京勤務になるので、

ひとり暮らしをする予定だとも

話してくれました。


話を聞く中で、
彼女は全盲であることを知りました。

毎日、この混雑した駅を通勤していると聞き、
大変だろうなと思いました。

でも、それ以上に、
爽やかで前向きな彼女を、
応援したいと思ったのです。


それからも度々見かけて、
数回、一緒に歩きました。

毎日、
気をつけて彼女を探すようになりました。


でも、私より先に彼女に気づいて、
同行する人が日替わりでいることに
気づきました。

色々な人が、自然に彼女に寄り添っている。

それを見て、安心しました。


ある日、
おじさんが彼女と一緒に
歩いているのを見かけました。

悪気はないのだと思います。

でも、おじさんは彼女の意思も確かめずに、

腕を組むような形で、

足早に彼女を導いているように見えました。

善意の行為でも強引に感じてしまう


その姿に、不快感を覚えました。

私は思いました。

支援とは、
相手の意思が優先されるものなのだと。


助けたいという気持ちは大切です。

でも、助ける側の都合で動いてしまったら、
それは支援ではなく、
押しつけになってしまう。



彼女が私に同行の仕方を教えてくれたように、

支援の形は、される側が決めるもの。


あの爽やかな女の子が、
大切なことを教えてくれました。

支援するってなんだろう?

それは、
相手の声に耳を傾けることから始まるのだと、
今も思っています。


私は、縁あって、数年後にある新聞社の
点字新聞を作る部署で働くことに
なりました。

仕事で、視覚障害の方たちと触れ合い、
話を聞いたり、点字も学びました。

今も時々、
東京で元気に頑張っているかな、
と彼女を思い出します。

あの日の出会いは、
私に支援とは何かを教えてくれました。


本当に、ありがとう。

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