老舗ホテルの結婚式で気づいた「選ばれ続ける組織」の共通点
リゾートウエディング、ハウスウエディング、
レストランウエディング、専門結婚式場。
司会として、私はさまざまな
会場で結婚式に携わってきました。
どの会場にも、それぞれの魅力があり、
新郎新婦の想いに寄り添う工夫があります。
だからこそ気づく、
その会場ならではの価値があります。
今週末は、老舗ホテルでのウエディング。
20代のお若い新郎新婦が選ばれたのは、
歴史を感じる落ち着いたこのホテルでした。
お二人は職場で出会われました。
職場の方がキューピッドとなり、
ご縁がつながったそうです。
新郎は県外からこの土地へ来て、社会人としての一歩を踏み出しました。慣れない土地で、多くの方に支えられながら今日を迎えられたことへの感謝。その想いを結婚式で伝えたいと、お二人は考えていました。
だからこそ選ばれたのは、最新設備で華やかな演出を得意とする会場ではありませんでした。
年齢を問わず、ゲスト一人ひとりが安心して過ごせる落ち着いた空間。そして、長年培われたサービスが息づく老舗ホテルでした。
このホテルで初めて司会をしたとき、私が驚いたことがあります。
ゲストによって、和食と洋食、二種類のお料理が提供されることです。
一つの披露宴で二種類の料理を用意するだけでも簡単なことではありません。
それを自然な流れで提供し、しかも間違いなくお届けする。
「さすが老舗ホテルだな」
そう感じた瞬間でした。
これは、和食・洋食それぞれの厨房と料理人がそろっているホテルだからこそできるおもてなしです。
さらに印象的だったのが、サービススタッフの皆さんでした。
ブライダル業界では、大学生のアルバイトスタッフが多く活躍する会場もあります。それもまた素晴らしい魅力です。
一方、このホテルには経験を重ねたスタッフが多く、会場全体に落ち着いた空気が流れていました。
ゲストの様子を見ながら先回りして動く姿。
慌てることなく自然に連携する姿。
その一つひとつに、「経験」が積み重なっていることを感じました。
企業研修の仕事をしている私には、この光景が組織づくりそのものに映りました。
組織は、建物や設備だけでは選ばれません。
人を育て、その経験を次の世代へ受け継ぎ、お客様を大切にする文化を積み重ねていく。
その積み重ねが、「この会社だからお願いしたい」という信頼を生みます。
結婚式も企業も、最後に選ばれる理由は同じなのかもしれません。
設備は新しくできます。
システムも導入できます。
しかし、人が育ち、組織文化が育つには時間が必要です。
だからこそ、人を育てることを大切にしている組織は強い。
今回の結婚式を通して、老舗ホテルの価値とは建物の歴史ではなく、人が受け継いできた「おもてなしの文化」なのだと改めて感じました。
選ばれ続ける組織には、派手さではなく、人を育て続ける力があります。
そのことを、一組の新郎新婦と一つの結婚式が、改めて教えてくれました。
