障がいを持った妹を可愛いと思えないという相談
今日は息子が小学生の頃に
みんなの前で話をさせてもらった
ことを少し書いてみようかな。
障がい学習のスピーカーとして小学校へ
息子が小学4年生の時に
学習のカリキュラムで
障がい学習がありました。
これは端的に言うと、
障がいを持った方と交流して
障がいについて学ぶという
ことのようで、
毎年、様々な障がいを抱えた方を
学校へお招きし、お話を聞くということを
やっているようです。
僕は当時そんな授業があることを
よく知らなかったのですが、
突然学校から、
「息子さんの病気のことについて
みんなの前でお話していただけませんか?」
とオファーをいただきました。
息子は重度の心疾患を患っていたため
心機能障害1級を取得していましたから、
授業の趣旨としてもちゃんと
成立する訳ではありますけど、
まさか、その白羽の矢が自分に
飛んでくるとは思ってもなかったので、
結構戸惑ったことを覚えています。
まあ、息子のことを知ってもらう
良い機会でもありますし、
内心はノリノリで快諾しました。笑
障がいを持った妹を可愛いと思えないという相談
息子のメンツもありますから
下手な話も出来ないぞと思いながら、
慣れないスライドづくりもして
緊張しながら当日を迎えました。
部屋には2クラス60人ほどの
児童が待機していましたが、
60人の前に立つというのは
なかなかプレッシャーですね。
まあ、なんとか笑いなども
交えつつお話は終了して、
最後に質疑応答の時間になりました。
その時にある男の子から
こんな相談をいただきました。
「自分には障がいを持った妹がいるけど
その妹をどうしても可愛いと思えない。
どうしたらいいと思いますか?」
というものでした。
体も大きく普段は元気いっぱいの
男の子でしたが、
少し涙を流しながら話をする姿からは
真剣に困っている様子が伺えました。
その質問を聞きながら
僕はちょっとした違和感を
覚えました。
なぜ、この子は妹を可愛いと
思わなければいけないと
感じているんだろう?
僕には下の兄弟はいませんが、
周りの兄や姉の立場の人を見てると
下の兄弟を可愛いと思ってる人って
あんまいないイメージでしたから。笑
特に小学生くらいの時って、
「あいつが俺のマネばっかしてくる」
「親に面倒を押し付けられる」
とかで、本当に面倒くさそうに
してる姿をよく見ていました。
でも、この質問してくれた男の子は
どうやら妹を可愛いと思わなければ
いけない、
可愛いと思えない自分は
悪い兄だという感覚に
苦しんでいるようでした。
もしかしたら親から、
「妹は頑張ってるんだから
可愛がってやりなよ」
なんて言われてるのかも
しれませんね。
まあ、分かりませんけどね。
僕はこの話を聞いた時に、
「いやいや俺だって息子を
可愛いと思えないことなんて
いくらでもあるよ」
と思いました。
正直ですいません。笑
だってそりゃそうでしょ。
愛するパートナーだろうが
愛する我が子だろうが
愛するペットだろうが、
100%可愛いだけなんて
あり得ない訳ですから。
腹立つこともあれば、
「もう嫌い!」
と思うことだってあります。
だから、ハッキリ言っときました。
「君が可愛いと思えないんだったら
可愛いと思わなくていいじゃないか。
自分の心に嘘をつく必要はないよ。
ただ、障がいを持つことで大変な
ことはあるだろうから、
そこを認めるだけでいいんじゃない?」
男の子はちょっとビックリした
様子でしたが、
重ねて色々と質問をしてくれて
たくさん話をしました。
時間いっぱいになり
その日は終了となりましたが、
僕は折に触れてその子のことを
思い出していました。
あれから上手くやってるだろうか?
僕は余計なことを言って
しまっただろうか?
すると昨年、
中学校3年生になった
その男の子とバッタリ
出会いました。
その子は手を振りながら、
「ひー君(息子)のお父さんやー」
と元気そうに声をかけてくれました。
よかったよかった。
僕はその様子が見れただけで十分や。
ステキな人生を送ってくれることを
願っております。
最後に
人生の途中から病気や障がい
というものが関わってくる
ようになると、
人生そのものがひっくり返る
ことになる訳ですけど、
それはあまり特別視することでも
ないように感じています。
もちろんこれまでの生活では
意識することがなかった、
特別な配慮というものは
必要になってくるでしょう。
でも、人生そのものが
突然特別なものになる訳でもなく。
素直に人生そのものを
楽しめるようになれば
いいのになぁ。
では。
