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「AIを使いこなせないのはプロンプトのせい」は、半分だけ正しい

「AIに何を聞けばいいか分からない」

AIを使い始めた人から、いちばんよく聞く言葉です。

ChatGPTやClaudeを開いて、調べものをして、文章を直してもらって。 便利なのは分かる。でも、それ以上どう使えばいいのかが分からない。

私も同じところで止まっていたので、この感覚はよく分かります。

そして止まっている人の多くが、「自分のプロンプトが下手だからだ」と考えて、プロンプトの書き方を勉強し始めます。

それは半分は正しいと思います。書き方で出力の質は確かに変わるので。

でも私の場合、止まっていた本当の原因は書き方ではありませんでした。 質問の「向き」でした。

今日は、私がそこから抜けたきっかけになった聞き方の変更を書きます。

質問を変えた。「答えをください」から「私を診断してください」へ

きっかけは、AIへの質問の向きを逆にしたことでした。

それまでの私は、「この作業のやり方を教えて」と、外にある答えを聞いていました。

あるとき、それをやめて、自分のAIとのチャット履歴そのものをAIに渡して、「私の使い方の非効率を洗い出して」と頼んでみたんです。

自分の仕事ぶりをAIに監査させる、と言ってもいいと思います。

これが想像以上に刺さりました。以来この「履歴監査」は定期イベントになっていて、これまでに5回やっています。

非効率は、たった4パターンに集約された

5回分の監査で見えてきたのは、私の非効率が結局この4つの型に集約される、ということでした。

  1. 起動が手動——毎回自分で思い出して、自分で始めている

  2. 1件ずつ処理——まとめて処理できるものを、律儀に1個ずつやっている

  3. 結果を手で転記——AIの出力を、自分の手でコピペして別の場所に貼っている

  4. 定期作業を自分で起動——毎週・毎月来ると分かっている作業を、毎回ゼロから立ち上げている

読んでいて、心当たりはないでしょうか。

私はこの4つを見たとき、正直ちょっとへこみました。 AIを「使えている」つもりだったのに、AIの周りの作業がぜんぶ手作業だったからです。

でも同時に、やることが明確になりました。 「AIに何を聞くか」を考えるのではなく、この4パターンを1個ずつ潰せばいい。

たとえば私の場合、毎月のレポート業務で「スプレッドシートの数字を確認して、別のシートに貼り付ける」という転記作業がありました。典型的なパターン3です。

いまは複数クライアント分の最新数値を取ってきて、貼り付け用の3行だけを出す手順書をAIに書かせてあります。
(この手順書には後日談があって、呼び出すための合言葉を私自身が覚えられず、ほとんど使いませんでした。いまはスプレッドシートのURLを渡すだけの形に作り直しています)

3ヶ月で「提案→実装」が1周した

監査で出た改善提案は、放置すれば当然そのままです。

私の記録では、ある監査で出た効率化提案のうち4本が、約3ヶ月後の再監査時点で「実装済み」になっていました。文献整理、月報、週次の予測、カード明細の処理。どれも毎月・毎週発生する作業です。

3ヶ月で1周、と聞くと遅く感じるかもしれません。 でも「何を仕組み化すべきか」をAIに特定させてから作ったので、作ったものがそのまま毎月使われ続けています。

順番が大事で、「作る」より先に「診断」だった、というのがいまの実感です。 思いつきで先に作ったものは、どうしても使われずに残りがちなので。

今日できる第一歩

チャット履歴がまだ少ない人でも、同じことはできます。

履歴の代わりに、自分の1週間の仕事の流れを箇条書きで書き出して、こう頼んでみてください。そのままコピペで使えるようにしておきます。

あなたは業務改善のコンサルタントです。 以下は私の1週間の主な作業リストです。この中から「毎回手作業でやっているが、やり方は毎回ほぼ同じ」という作業を探してください。

見つけた作業は、次の4パターンのどれに当てはまるか分類してください。

  1. 起動が手動(自分で思い出して、自分で始めている)

  2. 1件ずつ処理(まとめて処理できるはずのものを、1個ずつやっている)

  3. 結果を手で転記(出力やデータを、手作業でコピペして別の場所に移している)

  4. 定期作業を自分で起動(毎週・毎月来ると分かっている作業を、毎回ゼロから立ち上げている)

最後に、分類した作業を「仕組み化したときの効果が大きい順」に並べて、それぞれ改善の方向性を1行ずつ付けてください。

【作業リスト】
(ここに箇条書きを貼る)

答えをもらうのではなく、自分を診断させる。

質問の向きを逆にするだけなので、特別なプロンプト技術は要りません。 私の「質問止まり」は、ここから抜けました。


このnoteでは、薬剤師×マーケターの私が、AIで実務を仕組み化する過程を実録で書いています。

昨日は自己紹介として「AIに追いていかれてる気がして仕組み化を始めた話」を書きました。 明日以降も毎日更新するので、AIに任せた仕事の確認に、まだ時間を取られている方は、フォローしてもらえるとうれしいです。

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