『赤目四十八瀧心中未遂』~夏の読書
夏に読みたくなる本
『赤目四十八瀧心中未遂』
車谷長吉
尼崎の町で出会った男女が、お互いのことをよく知りもしないまま心中に向かう話。
尼崎は〈世捨て人〉の地であり、エロスとタナトスの狭間の薄暗い場所として描かれている。
これを読んでからずっと行ってみたかった尼崎だが、数年前に訪れてみた駅周辺は、賑やかで庶民的な町だった。
小説にも出てくる中央商店街を一人で歩いていたら、知らないお爺さんがヨロヨロと私に近付いてきて
「あんた、綺麗やなあ」
と唐突に言った。
それが私の尼崎の思い出。
この本を読み返すと思い出す。
