ドイツで育つ子供たちと音楽「バイオリンのレッスン・練習」
3)三男幼少期【その3】「バイオリンのレッスン・練習」
ではここでは、三男のバイオリンのレッスンについてです。
彼の希望もあり、私は毎回レッスンを見学しています。というより、私も一緒にいないと、先生の言うことを聞かずにふざけてしまうことがあるからです。いわば見張り番として、私も毎回レッスン室に同伴しています。ピアノのレッスンではそんなことはないのですがね。
レッスンの初期は、バイオリン初心者向けの教本に沿って練習を始めました。ピアノと同様に、最初から音符を学ぶことはなく、先生は楽譜の各音符にそれぞれ指番号を書き込み、その番号を見て「どの弦を、どの指で押さえるか」という形で習い始めました。
もちろん最初は、まったく的外れな音ばかり出していました。その様子を見ながら私は、「なぜバイオリンに、ここを押せばこの音が出る、という目印を付けてくれないのだろう?」と思っていました。しかし先生曰く、「自分で正しい音を聞き分けられるようにならなければいけない」のだそうです。
音符が示す音とはまったく違う音をひたすら弾き続け、たまに正しい音が出る、ということを繰り返しながら、楽譜の音を出す練習をしていたのが初期のレッスンでした。レッスン中に先生は音を聴きながらとにかく何度も「もっと高く、低く」と指の位置を指示していました。
けれども、家でもとにかく毎日、本当に自らよくバイオリンを弾いていたせいか、徐々にそれらしい音が出せるようになっていきました。レッスンでは先生から指導を受けるというよりも、先生と遊んでいる、といった様子でしたが、その日習うポイントは彼はしっかり頭に入れており、その点を家でひたすら練習しているといった感じです。そして、先生が最初に言っていた通り、3か月が経った12月には、簡単なクリスマスの曲が弾けるようになったのです。
このように、自分の知っている曲が弾けるようになると、それはそれは一気に楽しくなってきます。もちろん本当に簡単な曲ではありますが、レッスンで習った曲は翌週には弾けるようになり、その繰り返しで、音符が読めないままでも、だんだんと弾ける曲が増えていきました。
そして彼は、毎週のレッスンでは先生と戯れて遊び、家では習ったことを毎日練習して弾けるようになる、というサイクルを繰り返すうちに、ますますバイオリンが好きになっていったのです。
