高岡から一番近い「非日常」。— 立山・雪の大谷の壁の下で

高岡に住んでいると、立山は毎日の背景だ。天気の良い朝、家々の向こうに白い峰が並ぶ。あれがそのまま、春には人が歩ける「雪の壁」になる——そう思うと、地元の山が少し誇らしくなる。

立山黒部アルペンルートの「雪の大谷」は、除雪でできた雪の谷を歩くイベントだ。2026年は4月15日に全線が開通し、雪の大谷ウォークは6月下旬ごろまで。今年は全線開業55周年にあたる。

行き方は、富山側からがわかりやすい。立山駅までは電車で行き、そこから先はマイカーが入れないので、ケーブルカーに乗り換える。美女平まで数分、そこから高原バスに揺られて、終点の室堂へ。標高はおよそ2,450メートル、ルートで一番高い場所だ。ここまで来る道中も、いくつもの乗り物を乗り継ぐのが面白い。

壁の高さは年によって違う。多い年は十数メートルにもなるが、雪の量しだいなので、その年の発表を見てほしい。一番高いのは開通直後の四月中旬から五月の初めごろとされる。

服装だけは、油断しないほうがいい。ふもとが春でも、室堂は真冬だ。氷点下になる日もあるし、歩くと汗ばむので、前を開けられる上着で重ね着するのがちょうどいい。

混みぐあいでいえば、大型連休は全国から人が集まる。少し外して四月中旬や六月をねらうと、壁とゆっくり向き合える。切符は当日、立山駅で長い列になりやすいので、公式のWEBきっぷを先に押さえておくと安心だ。

高い峰を、下から歩く。地元の山が見せてくれる、一番近い非日常だと思う。

いいなと思ったら応援しよう!