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支援職で燃え尽きないために

こんにちは。maruねえです。

支援職で多い辞職理由に「燃え尽き症候群(バーンアウト)」があります。

先日とあるセミナーで、精神科医の話を聴いていて、そうそう、そうだよなといつも私が感じていたことをおっしゃっていたので、書いておこうと思います。

支援職といっても幅が広いですが、主に相談を受けるような仕事、カウンセラーやソーシャルワーカー、心理職、そしてケアワーカー(介護士、看護師、保育士など)に、自身の人生の中で小さいころからケア的役割をせざるを得ず、自然体得的にケア技術や傾聴技術、空気を読む力や人の顔色を察知する力を身に着けている人というのが一定割合でいます。私もその一人です。その精神科医は「ある種のケアの天才」とおっしゃっているとともに、だからこその弊害の話もしていました。

自然体得的にケアできてしまうことは、強みではあるんだけれど、それは自己分析や自己一致、内観がある程度できている人にであれば、という前提条件がつきます。自己分析がしっかりできていないうちに強みと思って支援職についてしまうと、往々にして入れ込みすぎたり、逆に予想外の反応をされて必要以上に傷ついたり、自分の体験がフラッシュバックしたり、自分を責めすぎてしまったりして、バーンアウトしてしまうことが多くあります。そういう人を私も何人も見てきました。

「ケアできてしまうこと」と「支援者としてケアをすること」の間にはけっこうな距離があると思います。心理学者のカール・ロジャースは、傾聴するために必要な態度として「共感的理解」「無条件の肯定的受容」「自己一致」の3つを上げました。この「自己一致」は、実はとても大変な作業です。だから、カウンセリングの訓練では「自己開示」を何度もやります。安全に自分をさらけ出す。そして「ありのままの自分を受け入れる」ということを体感としてやれるようにしていきます。

私の大学の先生は、「私の恩師の研究所では被虐体験などがある人は研究室に入れない」ときっぱりと言っていました。その時は「ひどいこと言うなあ。それじゃあ、自身が虐待体験がある人は、いっさい心理士にはなれないということなのか」と憤ったことを覚えています。しかし、後から思い返してみると、おそらく「自身の体験の整理や分析、それを深く掘り下げて見つけて客観視できているようなところまで自己理解できていなければ、相談者を危険にさらす可能性がある。だからこそ『自分探し』的な学生は受け入れない」ということだったのだと思います。

それでなくても支援職というのは非常にメンタルヘルス管理が大変な仕事です。どうしても感情労働が多いからです。それまで何の問題もなく健康で平和に暮らしていた人でも、サポートしてくれる家族がいる人でも、バーンアウトしてしまうことはよくあることです。そうならないためにはどうしたらいいのでしょうか。

①自身の客観視

カウンセラーは自身が相談を受けているとき、もう一人の自分を隣においています。第三者的な視点で客観視する、ということです。共感的理解をしながらも、それを客観的に見ている自分がいる。なんだかそう書くと多重人格みたいですが、意識的に多重人格になるようなイメージでしょうか。必要以上の巻き込まれ感を減らすことができます。

②“区切りを設ける”

相談者に対して、冷たい意味ではなくきちんと“安全な線引き”をするということです。個別相談などは時間が決まっているので、それが一つの“安全な線引き”になります。また、必ずカウンセリングルームという“仕切られた安全亜空間”で相談を受けること。こういった仕切りや一定の距離感というのは、相談者にも安心感を与えることになります。

アウトリーチのソーシャルワークなどですと、そういうわけにいきません。病院に付き添ったり、役所の手続きに付き添ったり等、ともすると1日相談者と一緒に行動したりします。長時間一緒にいると慣れ合いのような関係になりかねません。だからこそ、“自分の範囲はここまで”という区切りをしっかりつけるいことが大切ではないかと思います。私もなかなかこの“区切り”は難しいのですが・・。

③スーパーバイザーを持つ

私には、キャリアとメンタルのスーパーバイザーの先生が3人います。迷ったり困ったりしたらいつでも相談できる心強い支えです。自分自身が苦しくなったり、困ったり、いつもと違うなと感じたりしたときは、いつでも相談できる環境を作り、そして自分自身が独りよがりにならないようにと心がけています。欧米のカウンセラーは自身のスーパーバイザーを持つのは当たり前ですが、日本ではそうでもないのを現場に入って知りました。支援職としてやるためには、スーパーバイザーの存在は不可欠ではないかなと私は思っています。

④セルフケアの時間を大切にする

周りの同僚や知人は色んな方法で、相談しているときと、終わったあとのプーライベートの区別をしています。「ラベンダーのアロマオイルをつける」「髪型を変える(髪をほどく)」「オペラを歌う」など色々な方法でそれぞれセルフケアしています。自分の時間がとれないということは、すでに自己管理ができていないことになるので、あまりよい状態ではない可能性が高いです。自分と向き合って、自分にOKを出せる状態をキープすることは、支援職のみならず、メンタルヘルスの観点からも大切なことだなと、自分を振り返っても思います。

今までとてもいい人でバーンアウトをしてしまう人を何人も見てきました。ぜひ燃え尽きないうちに、燃えそうになったときに、早めにケアをして自分のことも大切にしてほしいなと思います。




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