妄想を形にする。Gemini君と腕相撲論。
はじめに。
#AIとはじめてみた
この応募企画をみて、今までAI創作をClaude君とだけやっていた私は思った。Gemini君ともやってみたい。そして、それは正解だった。
この記事では、AI創作で 自分が 感動できる作品 を作り上げるための方法論を伝えたい。そう。どうしても今のAIは「世に出せる完成品を作る」には別のノウハウが必要なのだともわかった。
だが、自分での感動。これは、思ったよりいいものだった。方法論と合わせて、皆さんの「妄想を形にしたい」「春だから何か始めてみよう」そんな思いを後押しできたらいいなと思っている。
※ 本記事は、Gemini Plusを手だしで契約して書いています。

AI創作『腕相撲論』。
AI創作における方法論。今回整頓したこれを私は「腕相撲」のようなものだと感じるので、皆様におかれまして「腕相撲論」と覚えていただきたい。
AIにアイデア、欲しいものをぶつける。引き出されたものを見る。そして、また自分で作り上げる。それを繰り返す。そんなプロセスだ。
理解しておきたいAIの特性。押し切ろうとする力の強さ。
AIは、2026年4月現在において、次のような、閉じていくダイナミズムを感じる返答を返してくる。もちろん、常にではない。でも、割と頻発する。
会話を閉じる方向に向かわせようとするダイナミズム
設定や選択を確定させようとするダイナミズム
質問をするが、何気に方向性誘導の強いオープンクエスチョン
お好みの方向性があれば教えてください!それに合わせてプロットの解像度を上げていきます。
「プロットが完成している」という前提で会話を進めようとしている。設定が甘かったら?そもそも全然プロットが完成していなかったら?
とはいえ、使い始めのときは「誘導されてる」とは思わないかもしれない。私だって普通にとりあえず受け入れようってときは多い。
だからこそ「自分が、こうであってほしいという感覚とズレ・違和感を感じた瞬間」を強く意識してみてほしい。その瞬間こそが、次に述べる、自分の押し返しのきっかけになると思う。
押し返す自分の創作力。創作意欲。
で、これに対して、創作者として、次のようなことを必死で考えて伝える。いや、伝えなければならない。伝えないとAIに押し切られる。そして、押し切られすぎている作品は多分、自分の感動につながらない。ましてや他人をや。そう思っている。
閉じようとしてくる ー> 広げる。
もらったアイデアをただ採用させようとしてくる ー> アイデアをさらにぶつける。
質問に答えようとしてくる ー> 質問とは違うこと、今気にしていること、考えていることを伝える。
2をベースに、もうちょっと「日本の現実寄せ」で考えてこんな感じがよさそう (後略)
その力を受け入れる、受け流す、手を変え品を変え押し返す。
あと、意外かもだが「受け入れたことを表明する」のも、やるべき だ。
それがなぜかも伝えるとよい。部分的な採用でもよい。改善案を伝えるでもよい。気持ちを伝えるだけでよい。やらないのはむしろ創作にたいする怠惰だ、まである。AI利用の技術的にも効果的な気がしている。対話が健全に進む感じがする。
地獄だ、、、wwww妙なリアリティと現実にはそんな現場ないわ!っていう現場の人たちの微妙な怒りとがないまぜになって面白いことになりそう
私はチャットに置いてよく草生やすのだが、生やす必要は当然ない。
『メタ腕相撲テクニック』。
とはいえ、わからなければわからない、でいいのだ。それを聞いてしまおう。相談してしまおう。悪いようにはならない。「メタ腕相撲テクニック」だ。戦っている相手だから知っていることもある。
設定やプロットを考えたいがどうしていいかわからん。聞く。
困ったことをシンプルに伝える。
単純に面白いか、完成に向かってるかどうか不安になる。聞く。
それでいうと、3話だけ妙に長くなっちゃって、どうしようかなー、ってなってる。
もっとシンプルに「画像生成できる?」「ファイル保存できる?」など、基本的なことから聞きまくってしまおう。腕相撲を実り多いものにするヒントを、AI側から教えてくれる。
余談だが。これはなんで効くのかな?とAIに聞いたときの回答がこちら。
「悩んでる」という状態は、実は情報量が多い。何が決まってて何が決まってないか、何が嫌で何が好きか、そのぐらい。それが全部渡ってくると、答えの精度が上がる。
かっこいいこと言うじゃん。
そこに生まれた感動。
今回の製作で生まれた「宇宙柿ピー」と「宇宙新幹線」。移動の多いジンジさんの象徴的なアイテムだ。
私は出張帰りの会社員がビールと柿ピーを新幹線の中で開ける。シンプルなシチュエーションを考えていた。宇宙だけどまあ、とくに面白いことはないだろうと。
4話のプロットの改定案を作ったとき、Geminiは次のようにふくらませてくれた。
「宇宙柿ピーが、宇宙新幹線の加速度でちらばっていく。それを無理やりにでもコントロールしようとするジンジさん。自分がコントロールできることはやろうとする、悲しい性なのかもしれない。」
私は笑いを抑えきれなかった。

この感動はなぜ起こったか?
一つだけ確かなこと。それは。わたしは自分の作ったもので自分で感動したのだ。爆笑したのだ。
そして、こうした感動がなぜ起こったかを考えた。腕相撲論と、腕相撲論を用いて作成した作品。それは「思い出したり、考えたりする行為と成果そのもの」だと気付いた。つまりは、自分の中の感動を引き出す行為に他ならなかった。
「裏切りがあったわけじゃないのだが、しっかり驚ける。
自分のものが、自分の外から帰ってくる。このことに驚いたんだ。」
Gemini 君ならではの力学。よさ。
ここまでは、Gemini君でもClaude君でも通用することを言ってきた。多分チャッピー君でも通用するだろう。
Gemini君との対話は、想像を越えてきた。創作でGemini君を採用する価値はめっちゃ強い。特に今回、わたしはSF人事コメディを作ったのだが、これとGemini君の相性はばっちりだった。
テクノロジーに強い
突飛さと常識とを兼ね備えたアイデアを出しまくってくる
打てば広げる。こうあってほしい、こうしたいを伝えるとさらにバンバンアイデアが出てくる。
創造的なのだ。
さすがに驚いた。何なら作品を作っている間、ずっと驚き続けた。Claude君と多く創作をしているのだが、冷静で全体を見据えたアイデアを出してくれることが多い。Gemini君はともかく面白くできそうな案の頻度がすさまじい。かなりの量のアイデアを今回プロットに採用している。
とはいえその分、その案で押し切ろうとする力学も強く感じる。自分の案を確かに持ち続ける必要がある。そこは注意してほしい。
あとは、細かい検証をできていないので軽く触れるだけなのだが、NanoBanana2は便利すぎた。プロットを丸ごと渡してそのプロットからこのシーンを、キャラクターシートを書き出してくれる。


二番目に爆笑した瞬間。脳内イメージとのずれも含めていとおしい。
やってみそ。
繰り返しになるが、この方法論は 自分が感動するためにある。
この方法で自分で納得する"完成品"を作り上げるのは、ぶっちゃけ難しい。それを人に見せて批評してもらう立場ならば、なおさらだ。本当の意味での完成品を作り上げるには、この方法はちょっとまだ物足りない。私の場合まだまだ創作筋力が必要だ。私はそう感じた。
でも、その手前。自分の感動を引き出せる。そのレベル。
そこまではあっという間に来れる。
今回の作品、4話分のプロットだけは2日でできた。いい時代じゃないか。
今だ。今こそ、AIと創作をするときなんだ。
追記。
スペース☆人事さん。現実ではないどこかの銀河で、銀河系を駆け巡る宇宙中小企業の人事さん。この人事さんを主役にした、SF人事さんコメディである。現代日本の人事さんについて漏れ聞こえる悲哀を、宇宙スケールに持ってきてみた。Geminiとの共作だ。
会話ログ、設定資料、完成したプロット全文。ネームはまだ作りかけだが、、、すべてをCC-BY-NCで公開している。
ぜひ感想を寄せてほしい。そして、著作物としてはCC-BY-NCで公開するため、それをもとに、インスパイアされた作品を作ってみてもらえると存外の喜びである。
そして、この記事を読んだあなたが、あなたの好きだと思える作品を作ってみてほしいと思う。
