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「“あの屋根の上で羽広げとる姿、なんか励まされるんよね”って母が言った」

――宇治徳洲会病院で聞いた、“静かな翼に希望を重ねた朝の記憶”

60代の母は、乳がんの再発で入院していた。
地元・宇治の人間として、平等院鳳凰堂は生活の一部だった。
特別な日だけじゃない、散歩ついでに立ち寄っては、
何度も何度もあの鳳凰を見上げてきた。

ある朝、穏やかな光が差し込んだ病室で、
母はぽつりと話し出した。


「“もう一度、あの鳳凰を見上げたかったなぁ…”」

娘が「今朝、鳳凰堂の屋根に朝日が当たってて、綺麗やったよ」と伝えると、
母は目を細め、ゆっくりと笑った。

「…ええなぁ。
羽を広げて、空を見てるあの姿な、
何回見ても“私も大丈夫”って思わせてくれるんよ。
…もう一度、あの下で、深呼吸したかったわ」


「“母にとって鳳凰は、“空を見上げる心”だった」」と娘が語った

「母は辛いときほど、鳳凰堂に行ってた。
“あの鳳凰、空を恐れてへん”ってよく言ってた。
…母にとって、あれは“諦めない自分”の象徴やったんやと思う」


認定調査で聞いた「“鳳凰という存在”が人に希望を与える理由」

調査中、看護師がこう話してくれた。

「“また平等院の鳳凰を見たかった”という方は本当に多いです。
屋根の上から見守る存在って、“祈りと勇気の象徴”なんです。
特に地元の方にとっては、“自分の背中を押してくれる風景”でもあります」

宇治徳洲会病院には、
**“空を見上げる力を取り戻させてくれる医療”**があった。


「“今、羽がひらいた音がした気がする”が母の最期の言葉だった」

その朝、母はそっと言った。

「…今、羽がひらいた音がした気がする。
あの音よ。空へ飛ぶ前の。
…もう怖くないわ」

宇治徳洲会病院は、
“鳳凰の記憶を心に灯して送り出す病院”だった。

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