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多事争論オクシズの交通機関を考える

この投稿の時系列は上記事の続きで、1泊2日登山旅の復路です。鳥森山から下山後、白樺荘に到着してからのことになります。オクシズと呼ばれる静岡市北部から静岡駅まで戻る道中、公共交通機関を利用しながら感じたことを中心に書きます。

白樺荘は登山者視点で見ると静岡側から南アルプスに入るにあたり、ベースキャンプみたいな位置づけになります。食事や入浴ができるので、登山前の腹ごしらえや登山後の休養として利用する人が多いです。宿泊もできるので、登山をしなくてもこれから紅葉の時期には観光に是非利用したい施設です。

二次元アニメは詳しくないのですが、ゆるキャンの影響でここを訪れる人もいるとのこと。看板も期間限定で畑薙荘に変わっています。いわゆる聖地巡礼ですね。

また訪れた時期にちょうど開催されていたTJAR(トランスジャパンアルプスレース)のコースにもなっており、日本海からアルプスの山々を駆け抜ける選手の通り道にもなります。

そんなオクシズと呼ばれる地域の公共交通機関はこの井川地区自主運営バスが頼りです。1日数本しか走らないので、交通機関としては貧弱の部類に入ります。そもそもは井川地区住民のためにある乗り物であり、登山客のためのモノではありませんが、連絡次第で自動車がなくても南アルプスに入ることができ、登山客にとっても非常に重宝する交通機関です。いつもは往路で、静岡駅からの乗り継ぎ場所になる横沢から白樺荘まで利用しますが、今回の旅では復路で白樺荘から大井川鉄道井川駅前まで利用しました。

道中、ビジターセンターやアルプスの里(ともに飲食、土産物)があり、南アルプス観光ついでに立ち寄りたいところです。また井川地区を観光の目的にするなら井川湖内を運航する渡し船にも乗ってみたいところです。
井川地区は静岡市街地から非常に遠く訪れにくい場所です。従って人口も減少の一途をたどっており、過疎化が進んでいます。賑わいが減っていく中で数少ない観光要素やバスそのものがいつまで維持できるのかと危惧しています。

井川駅からは話題の大井川鉄道に乗りました。南アルプスあぷとラインで千頭の駅まで向かいます。片道乗車3,500円と大幅値上げされ、その動向が注目されていました。

井川駅から発車する列車はダイヤと料金改定後、1日2便になりました。出発は12時25分と15時20分です。千頭から井川まで1時間40分かかるため、千頭駅から見て途中駅で終了してしまう列車が多くなりました。

客室の中はこんな感じ。お世辞にもきれいとは言えませんが、今ある営業資源を利用した最大の努力なのでしょう。

井川駅を出発すると井川ダムが見えます。車掌さんが車窓からの眺めを説明してくれました。大井川沿いに進むのですから車窓の目玉はどうしてもダムが中心になります。井川ダム、長島ダム、奥泉ダムなど。基本的には無機質的な景色です。これから先、ダムが稼働している様子など風景をどう見せていくかが問われていくのでしょうね。乗客を楽しませてくれる何らかの取り組みがほしいところです。

車窓は奥大井湖上駅になりました。週末にはカフェが開店するとのこと。観光列車を謳うのであれば、停車時にカフェの商品を売ったりなどの設えが欲しく感じました。

南アルプスあぷとラインの目玉は長島ダム・アプトいちしろ間のアプト式区間の急勾配です。歯車のついた特別な機関車がこの区間だけ連結されます。ただ客室内ではこの歯車感を味わうことができません。乗車しながらこの歯車を体感する設定があれば面白いのにと思います。

井川線が貨物線としても使用されていた名残の貨物列車。現在は滞留したままなのでしょうか?何かに活用したいですね。

いよいよ千頭駅です。駅前は川根本町で一番栄えているところですが、やはり物静かなところは否定できません。もう少し賑わいが欲しいですね。

千頭の駅には留置された機関車トーマスの仲間がいました。ヒロというのだそうです。日本生まれの機関車という設定で、ソドー島でも登場します。

千頭駅前はこんな感じ。千頭の駅からはタクシーで静岡駅。1時間15分の乗車で1万3千円ちょっと。白樺荘からタクシーで静岡駅直行よりも節約になりました。

今回の旅は千頭駅までお土産が購入できていませんでした。食べ物などのお土産を買う場所がなかったのです。かろうじて千頭駅前でお土産店が1つ空いていたので、職場や家族のお土産としてお菓子や食材などを大量に買いました。
井川地区でもそうだったのですが、てしゃまんく最中など食べ物のお土産はどこも売り切れ。大井川鉄道のマドレーヌは井川駅で購入できずでした。生産して販売するマンパワーがないのか需要が少ないのか。お土産は観光収入を支えるもののひとつです。

せっかく井川線を観光鉄道として売り出そうとしてもそれに付随する設えがないと単に鉄道料金が高額になっただけで終わってしまいます。沿線におけるもてなし資源をどう路線とリンクさせるかがこれからの課題と認識しました。過疎化が進んでマンパワーが発揮できなくなっているかもしれませんが、各団体が連携してオクシズ地域の活性化や交流拡大につながってほしいと願います。

車窓からの眺めは耕作放棄地または管理者不在の土地に見えます。もはやこの地域での経済活動が成り立つのかと心配になってきます。都市部への集中が進むと地方が衰退して日本全体がおかしな方向に進んでしまいます。都市部の生活を支える地方が潰れてしまうと都市部も生き残ることは困難になります。
地方とくに山村部での賑わいが続くように農村ボランティアをしたり、お出かけしたりして自分ができることをこれからも続けていきたいと感じた旅になりました。



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