☘️自分の(聞こえない人生)が教えてくれたこと
これまでに、健聴の人からこんなふうに聞かれたことがあります。
「耳が聞こえないって、怖いと思ったことはないの?」
「もし“聾か盲か”を選べって言われたら、私は盲を選ぶかも。聞こえない世界って想像できなくて…」と。
きっと、聞こえることが当たり前の人にとって、「聞こえない世界」は未知で、ちょっと怖く感じるのかもしれません。
でもそれは、私にとっての“見えない世界”と同じ。
もし、明日突然目が見えなくなったらー―。私もきっと、怖いと思うでしょう。
だって、それまで「見えること」が当たり前だったから。
でもふと、こんなことを考えたことがあります。
もし、生まれたときから耳も目も不自由だったとしたら。
「こわい」と感じる気持ちは、そもそも生まれてこないのかもしれないな、と。
私は、生まれつき耳が聞こえません。
それが「当たり前」だったから、怖いとも思わなかった。
でも、聞こえない人生の中で、たくさんのことを感じてきました。
ミュージカルやライブ、きらびやかな音の世界――見ているだけでもワクワクするけれど、時々思うんです。
「一日だけでいいから、聞こえる世界を体験してみたいな」と。
どんなふうに歌が響くのか、歓声ってどんな音なのか。
今まで味わったことのない“音の感動”を、一度でいいから感じてみたい。
そんなふうに思うことも、正直あります。
でも、聞こえなくても、心はちゃんと動くのです。
音楽の振動が体に響いたり、手話を通して感情を共有したり。
そこには、言葉ではうまく説明できない“感じる力”があって――
私はこの聞こえない人生で、たくさんの「感動」に出会ってきました。
聞こえないことは、不便なこともあるけれど、それと同じくらい、気づかせてくれるものもある。
この人生だからこそ、見えたもの、感じられたものがたくさんある。
私はこの“聞こえない人生”に、ちゃんと意味があったと思えるようになりました。
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