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家を無理して買うな、住宅ローンを無理して組むな

1.はじめに

住宅ローンが家計を圧迫している知人がいます。
なぜ苦しんでいるのか?
変動金利による金利上昇です。

住宅ローン残高8,000万円、当初変動金利0.6%だったものが、1.2%上昇しました。年間の金利上昇分は48万円、月4万円です。

手取りで月4万円が必要ということは、給与の額面ベースでは大体月7万円の昇給が必要になります。サラリーマンで月7万円アップは容易ではありません。

その知人も給料は上がっていないため、その分だけ生活が苦しくなっています。同じように、金利上昇で住宅ローンの負担が重くなった方も多いのではないでしょうか。


2.住宅ローン金利上昇の背景:日本銀行の利上げ

日本銀行は2024年3月のマイナス金利解除以降、政策金利を段階的に引き上げており、現在は0.75%となっています。

  • 2024年3月:マイナス金利政策を解除し、金利を「0〜0.1%程度」へ引き上げ(17年ぶりの利上げ)

  • 2024年7月:金利を「0.25%程度」へ引き上げ

  • 2025年1月:金利を「0.50%程度」へ引き上げ

  • 2025年12月:金利を「0.75%程度」へ引き上げ(1995年以来、約30年ぶりの高水準)

ゼロ金利に慣れきってしまった私たちは、金利はないものとして生活設計をしていました。
また、政策金利はまだ上昇する可能性があると思っています。みずほ銀行の調査レポート「本格化する『金利のある世界』と日本経済」(みずほ総合研究所、2026年5月14日)では、2028年度にかけて政策金利が1.5%まで上昇すると見込んでいます。


3.どうするべきか

①変動金利で住宅ローンを組んでいる方

A)家を売る

現在、不動産市況は好調です。主要都市圏で数年前以前に購入した方は、含み益がある可能性があります。含み益があれば、住宅ローンを返済しても手元に現金が残ります。

私は数年前に家を売りました。

米国が2022年に利上げに踏み切ったことから、日本の利上げもあると考え、早めに売却したのです。ただ、その後すぐには日銀が利上げしなかったこと、日本に物価上昇の波が来て不動産価値がさらに上昇したことから、最高のタイミングではありませんでしたが……。

住宅ローンがなくなると、金利上昇を気にする必要もなく、数十年間の返済という足かせもなくなり、気持ちがすっきりしました。

ただし、愛着のある家を売る決断ができる人は少ないと思います(私も売却した際、周囲から変人扱いされました笑)。
純資産がプラス(不動産売却見込み額 − 住宅ローン残高)であることが確認できれば、無理して売る必要はないと思います。

B)繰り上げ返済する

多くの方にとって有力な選択肢が、繰り上げ返済です。
繰り上げ返済を行うことで金利負担を減らすことができます。無理のない範囲で検討してみましょう。

C)固定金利に切り替える

「変動金利が上がっているなら固定金利に切り替えれば安くなるのでは?」と思った方もいるかもしれません。はっきり言って、タイミングとしては遅いです。変動金利が上がっているということは、固定金利も上がっています。しかも固定金利は変動金利より高い水準です。

ただし、将来の金利上昇が不安で、切り替えても金銭的に問題ない方は、固定金利への変更を検討してもいいと思います。


②これから住宅購入を検討している方

A) 無理して家を買わない(住宅ローンを組まない)

私は今、この選択をしています。

将来、買った価格より高く売れる、あるいは純資産がプラスになる家であれば、購入した方が得です。そういう家が買えるなら、買うべきだと思います。

ただ、将来の不動産市況や金利は予測できません。純資産が大きなマイナスになるリスクを負いたくないため、私は家を購入していません。
賃貸も安くないのはわかっています。ベストな選択ではないかもしれませんが、大きな失敗を避けるベターな選択だと考えています。

B) 固定金利で余裕のある金額の家を買う

変動金利は金利上昇のリスクを伴います。固定金利で無理なく返済できる金額に抑えるのが賢明です。


4.固定費は小さく

住宅は固定費の中で最大の支出です。そして一度購入すると、変更するのは容易ではありません。最大の固定費が重くなると、金銭的に余裕のある生活を送ることは難しくなります。

展示場やモデルルームを見て気持ちが高ぶってしまうのは仕方のないことです。それでも、絶対に無理のない予算で購入することをお勧めします。


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