🏠 保護猫エッセー│お留守番―誰もいない家で始まる小さな冒険
兄のサナです。
今日は、キキとのお留守番のお話です。
朝5時半。
パパは今日からお仕事です。
いつも通りの時間に出かけていきました。
部屋には、僕とキキの二人だけが残ります。
外はまだ暗くて寒そうですが、部屋の中はぽかぽかです。
暖房と加湿器の音に混じって、モーツァルト:ピアノソナタ第16番が、朝にちょうどいい静けさで流れていました。
僕たちはホットカーペットの上で丸くなってのんびり。
しばらくすると、ママが起きてきて、やさしく声をかけてくれました。
その後を追いかけてリビングへ行き、少しだけひと暴れ。
体があったまると、自然と落ち着きます。
朝9時頃、ママも出かけていきました。
ドアの閉まる音と、遠ざかる車の音。
それが聞こえなくなると、僕たちのお留守番タイムの始まりです。
お休みの日の昼間、キキはいつもベッドの下に潜伏しています。
今日はダルマさんと遊んでいました。
何度倒しても起き上がるダルマさんを、キキは何度もつついています。
僕はどうしようか考えて、普段は行かない棚の奥へ行くことにしました。
そこには、パパとお兄ちゃんが昔キャッチボールをしていたグローブがしまってあります。
少しだけ泥の残る、革の匂い。
その匂いを嗅いでいるうちに、まぶたが重くなりました。
「キキ、ダルマさんに飽きたら、こっちにおいで」
そう思いながら、グローブを枕にします。
パパやママがいない間も、僕たちの時間はちゃんと流れています。
今日も、何も起きない、いいお留守番でした。

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