6月が少し苦手な私が、それでも大切にしていること
皆さん、こんにちは。
6月に入りました。
毎年のことながら、6月はどうも得意ではありません。
祝日はありませんし、天気は崩れやすく、
気圧は乱れ、洗濯物は乾かず、髪は広がり、
心まで湿気を吸い込んでしまうような気がします。
「6月よ、もう少し優しくしてくれてもいいのでは」と、
つい空に向かってつぶやきたくなることもあります。
しかし、そんな6月にも、
私にとっては大切な出来事があります。
父と祖父の誕生日です。
父の日と合わせて、毎年プレゼントを渡すのが恒例になっています。
親になってからというもの、
この「恒例行事」の意味が以前より深く胸に響くようになりました。
当たり前のように贈ってきたプレゼントも、
「あと何回渡せるんだろう」と考えると、
胸の奥がじんわりと熱くなります。
「元気でいてね」という言葉の重みが、
年々増していくのを感じます。
■ 親になって初めて気づく、“当たり前”の裏側
子どもの頃、父の日のプレゼントといえば、
学校で作った工作や、
母に連れられて買いに行ったネクタイでした。
当時の私は「父の日=なんか渡す日」
くらいの認識しかありませんでした。
父が照れくさそうに受け取っていた姿も、
今思えば、あれは嬉しさを隠しきれない表情だったのだと思います。
自分が親になってみると、
あの頃の父の気持ちが少しだけ分かるようになりました。
「自分のために誰かが時間を使ってくれること」
「自分の存在を思い出してくれること」
その尊さに、ようやく気づき始めたのです。
そして同時に、
「自分もまた、誰かにそうしてもらってきた存在だった」
という事実に、静かに胸を打たれます。
当たり前のように受け取ってきた愛情は、
当たり前ではありませんでした。
そのことに気づくのは、いつも少し遅いものです。
■ 対人支援者としての“こころがけ”は、家庭の中にも息づいている
私は対人支援の仕事をしています。
人の話を聴き、寄り添い、
時には背中をそっと押す。
そんな仕事です。
この仕事をしていると、
つい「支援者モード」が日常にも滲み出てしまいます。
家族の話を聞きながら、
つい“傾聴スイッチ”が入ってしまい、
「今、仕事モードだよね?」
と指摘されることもあります。
どうやら、家族にはすぐバレるようです。
しかし最近思うのです。
対人支援者としてのこころがけは、
家庭の中でこそ、一番大切なのではないかと。
支援者としての基本は、
「相手の存在を大切にすること」
「相手の時間を尊重すること」
「相手の感情を否定しないこと」
です。
これは、家族に対して一番忘れがちなことでもあります。
家族は近すぎる存在です。
近いからこそ、雑に扱ってしまうことがあります。
「言わなくても分かるでしょ」
「家族なんだから当然でしょ」
そんな“甘え”が、知らず知らずのうちに積み重なります。
でも、本当は逆なのだと思います。
家族こそ、丁寧に扱うべき存在です。
支援者としての姿勢は、特別な技術ではなく、
日常の中で家族に向けるまなざしの
延長線上にあるのだと感じます。
■ 「あと何回渡せるんだろう」と思う瞬間、人は優しくなる
父や家族にプレゼントを選ぶとき、
「あと何回渡せるんだろう」 と考えるようになったのは、
ここ数年のことです。
この感覚は、決して悲観ではありません。
むしろ、人生の有限さを知ったからこそ生まれる、
優しい視点だと思います。
人は、永遠に続くと思っている間は、
どうしても雑になります。
「また今度でいいや」
「そのうちやればいい」
そうやって先延ばしにしてしまいます。
しかし、有限だと気づいた瞬間、
人は丁寧になります。
優しくなります。
大切にしようと思えるのです。
対人支援の現場でも同じです。
「この人と話せる時間は限られている」
そう思うと、自然と耳が澄みます。
言葉の裏にある感情を拾おうとします。
その人の人生の一部を預かっているのだ
という責任が生まれます。
家族に対しても、同じ姿勢でいたいと思います。
「あと何回」を数えるのではなく、
「今、この瞬間」を大切にするために。
■ 6月が苦手でも、6月にしか気づけないことがある
6月は、気圧も湿度も心も乱れやすい季節です。
しかし、そんな季節だからこそ、
人は少し立ち止まるのかもしれません。
晴れの日ばかりだったら、
人は自分の影に気づきません。
雨の日があるからこそ、
自分の内側に目を向ける時間が生まれます。
6月は、私にとって“内省の季節”です。
家族のこと、仕事のこと、自分のこと。
いろいろなことを考えます。
そして気づきます。
「大切なものは、いつもすぐそばにある」 ということに。
■ 対人支援者として、そして一人の人間として
対人支援の仕事は、
「人の人生に触れる仕事」です。
しかし、家族との時間もまた、
「自分の人生に触れる時間」です。
どちらも大切で、どちらも尊いものです。
父や祖父にプレゼントを渡すとき、
「元気でいてね」と願う気持ち。
その気持ちこそが、
支援者としての原点なのだと思います。
■ 最後に:6月が苦手なあなたへ
もし、あなたも6月が苦手でしたら、
無理に好きになる必要はありません。
ただ、6月は“優しくなれる月”だと思ってみてほしいのです。
雨音に耳を澄ませるように、
自分や大切な人の声に、少しだけ丁寧に向き合える月。
そんなふうに思えたら、 6月は少しだけ、
味方になってくれる気がします。
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