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托鉢お坊さんの思い出


托鉢とは何でしょうか。
 托鉢(たくはつ)とは、仏教などの出家者が修行の一環として鉢を携え、経を唱えながら家々や街頭を巡って食物や金銭(布施)を乞う行為のことです。 

私が子供の頃の話です。佐世保早岐の田舎道を托鉢の若いお坊さんがリンを鳴らしながら歩いていました。私たち悪戯坊主は、その若いお坊さんの後ろに並んで追いかけて行きました。お坊さんが家々の玄関前に立ってお経を唱え始めると、流石に同じ真似は出来ませんから、少し離れて見守っていました。

玄関の前でお経を唱えリンを鳴らし、しばらくすると奥さんらしき人がお米を木の枡に入れて差し出すのです。すると、お坊さんは白い布袋にお米を入れました。そしてお辞儀をしました。

ある日、わが家にも、托鉢お坊さんがやってきました。すると、母は同じようにお米を枡に入れて差し出しました。やはり白い布袋にお米を入れました。

その托鉢お坊さんのお辞儀はとても綺麗なものでした。が、ある時、そのお坊さんに「毎月やってくるのはご遠慮ください」と優しく言った人がいました。すると、そのお坊さんは何と言ったと思いますか。
「そんなことを言うと、いいことありませんよ。」
と脅したのです。

私は、子供ながら驚きました。お坊さんの影を見たように思ったからでした。

今だから判るのですが、若いお坊さんにも目標というかノルマのようなものがあったのでしょう。或いは、同僚と競争していたのかもしれません。


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まつぼっくり(旧フンボルト) ありがとうございます。