【ひとりでパリを旅した話12】古代エジプトとアポロンのギャラリー
素晴らしい絵画や彫刻に囲まれ、ご機嫌でルーブルを探検するアタシ。
右を見ても名画。左を見ても名画。
目の前には2000年以上前に創られた超絶技巧の彫刻。よく考えてみたら、本当に贅沢な空間にいるよな…と改めて思いました。

天井ですら油断はできない。
隙あらば芸術。ゴールドの装飾が美しいです。

もうシンプルにどうやってこの装飾をしたのかが気になる。全然わからん。
ふたりの天使の下にネームプレートのようなものがあるでしょ。ここに書かれているのは『POUSSIN』。他には『RAPHAEL』『MURILLO』など。
緑色の長方形のプレートには『MICHELANGE』『L・DE・VINCI』等があったので、これはどう考えても偉大な芸術家たちの名前が記されたプレートですね。
天使の上にいる男性像が掲げている『R・F』が何のイニシャルなのか、調べまくっても全然分からず途方に暮れていたところ、別のことを調べている途中でそれっぽいイニシャルに出会いました。
『Roi de France』フランス国王、で合ってます?違う?誰か教えて詳しい人ー!

ねえっほんとにもう!これどうやって描いてるんですか!?
直接描いてるの?貼ってるの?
貼り付けてるにしたってそれも凄い技術ですよね。アタシ絶対担当したくない。絶対に破いてしまいそうで恐いです。

展示そっちのけで見上げていた作品は、フランソワ=エドゥアール・ピコの『Study and Genius unveil ancient Egypt to Greece 』
翻訳かけたら『研究と天才が古代エジプトをギリシャに明らかにする』っていう分かるようで分からん訳をしてくれたのですが、
unveilはベールを外す、という意味もあるので、絵を見ていたらなんだか納得。ベールをバサァって外していますね。
Study and Geniusについてもなんかしっくりこないなーと思って調べていたら、やっぱり神話とかそういう世界のキャラクターのことを指していました。翻訳って難しいよねぇ。

この天井画があるのは、シュリー翼の古代エジプト美術のセクションです。

展示されているものは古代エジプトに関するもので、内装や天井はバリバリの西洋風っていう。
ギャップが凄いのになぜか違和感を感じない。
展示の仕方に工夫があるのかな。

クッキーみたいで可愛い!と思ったこちらは宮殿装飾の欠片。
えーっと描かれている人たちは…囚人や外国人だそうです。あまり可愛いものではなかった…

ちょっと見え難いけど、ヒエログリフが刻まれたこの石板が作られたのは紀元前1294〜1279年。
なんかもう昔過ぎてわけがわからん…と思いましたけどね、凄いよね。
重要なことだから文字で残そうとしたということも、伝わりやすいように絵をつけたということも、本当にエジプト人賢すぎる。
何が書かれているのか知りたい!と思ってルーブルの公式HPのアーカイブで調べたら、翻訳が載っていたのでやったー!と思ったのですが、まあフランス語だから全然読めないわけ。
フランス語→英語→日本語に訳したら内容がやっと分かりました。
翻訳したものによると…
この場面で描かれているのは、古代エジプトの王セティ1世が、ハーレムの長ホルミンに褒美の金(ゴールド)を与えているところ。
石板に書かれた文章は物語調に書かれていて面白いなと思いました。他のも読んでみたいなー。

写真なので色が強く出ていますが、実際はもっと落ち着いた色合いです。それでも今もこれだけはっきりと色が残っているのが凄い。
これは『タペレの石碑』といって、紀元前745年〜730年に作られたものです。息をするようにそこかしこに現れるメイドイン紀元前。
しかも調べてびっくり。スタッコ(漆喰)とニスで仕上げてあるんですよ…技術がハンパない。スタッコが古代エジプト発祥とは知りませんでした。
さすが世界四大文明の一つ。脱帽であります。

エジプトの超高度な技術力に慄いたのち、今度は超ゴージャスでブルボン王朝最盛期を感じさせる『アポロンのギャラリー』で震え上がるアタシ。
そうだよね。ここ元々宮殿でしたものね、っていうのが一目でよく分かる豪華さ。
このアポロンのギャラリーは、太陽王と呼ばれたルイ14世が建築を命じました。

とにかく豪華!この一言に尽きます。
この世の美しいものを全部一箇所にぶち込みました!って感じ。言い方が悪いですね。失礼しました。
普通ここまでやったら下品になりかねないと思うんですけど、不思議とそれはまったく感じないんですよね。色調がまとまっているからかな。
単純に脳がバグってるのかもしれません。

素晴らしいコレクションの数々。
これ物凄く綺麗だったなぁ。カップ一つに一体いくつの宝石が使われているんだろう。
カップを形作っているのはサードニクス。加工しやすいといえども、どういう技術の高さなの?
職人技が光りまくっています。

この王冠はルイ15世の戴冠式で使用されたもの。宝石自体はレプリカとのことですが、現存する唯一のフランス国王が使用した王冠だそうです。
他はみんな破壊されたり盗まれたりで散逸してしまったんだとか。あるあるですねぇ。
アポロンのギャラリーではこの王冠のように、フランス王室とゆかりのあるジュエリーが展示されています。
実は、ジュエリーと鉱物が大好きなアタシ。
買い集めたりはしないけど眺めるのは大好き。
王冠と同じガラスケースに鎮座する石に、私はもう目が釘付けになりました。

見てーーー!!!
凄いでしょ。綺麗でしょ。美しいでしょう。
見たら分かると思うけど、これは全てダイヤモンドです。
ダイヤモンドには特別な名前がついたものがいくつか存在します。
例えば、持ち主が次々に不幸になることで有名なホープ・ダイヤモンド。他には、イギリス王室が所有する世界最大のカリナンや、コ・イ・ヌール等があります。
この写真のダイヤモンドもそれぞれ名前を持っています。左から『サンシー、レジャン、オルテンシア』です。
♦︎レジャン♦︎
中央で圧倒的なバカデカさを誇るレジャンのカラット数はなんと140.64ct。
こんな巨大なダイヤモンド見たことない。あまりの大きさに腰を抜かすかと思いました。
レジャンは、世界で最も美しいダイヤモンドの一つと言われています。これだけの大きさでこれだけ美しいってもはや奇跡では。
きらきらと輝くさまはまるで光の洪水のよう。
先ほどのルイ15世の王冠に使用されたのち、マリーアントワネットがブローチにして身に付けたり、ナポレオンの剣にはめ込まれたりしました。
♦︎サンシー♦︎
左側のサンシーのカラット数は55.232ct。
140.64ctは大き過ぎるし…これなら私の指にも似合うかも?と思いますよね。
レジャンに比べれば小さいですが、普通にこのサイズだって異常なくらいのデカさです。
どんだけ異常なサイズなの?って方は、ハリウッドセレブの婚約指輪を参考にどうぞ。
(↑アタシ的にはアマル・クルーニーの指輪が好き。ほしい)
無色透明不純物無しVVS1こそダイヤモンドは価値がある!と言われがちですけど、サンシーの淡く黄みがかった自然な色合いはとても美しいですよね。
私は定番のエメラルドカットが一番好きなんですけど、サンシーを見たら、ペアシェイプカットも…やっぱいいよね〜!!って思いました。
♦︎オルテンシア♦︎
右側のピンクダイヤモンド、オルテンシアのカラット数は21.32ctです。
色といい形といい『カワイイ〜!!』と叫んでしまいそうでした。淡いピンクなのでギラギラ感がなくて優しい印象です。
このオルテンシアの名前の由来は、ナポレオンの義理の娘であるオルタンスに因んでいるとのことで(※後付説との声もある)、
オルタンスについて調べてみたんですけど、もうずーっと周囲の人間に翻弄された人生で、アタシ読みながら泣きそうになってしまいました…
健気な彼女には、この愛らしいピンク色のダイヤモンドがとても似合うような気がします。
この三つのダイヤモンドはそれぞれ、時々盗難にあったりもしながら様々な持ち主を経て、今はこうしてルーブル美術館で大切に保管されています。

ダイヤモンド以外も凄いわよってことで、こちらはマリー・アントワネットとルイ16世の娘、マリー・テレーズ(アングレーム公爵夫人)のティアラとブレスレット。
ティアラに使用された宝石は、なんとエメラルド40個とダイヤモンドが1031個。もう気が遠くなりそう。
こんなの恐ろしくて頭に載っけられないですよ。
アタシ一般家庭の子でよかったわ…
あ、ブレスレットにはルビー72個とダイヤモンド420個が使われています。もう凄すぎて笑ける。

何もかもがきらびやで、とにかく美!美!美!って感じのアポロンのギャラリー。
ハイジュエリーとアンティークが好きな方はぜひ行ってほしい。超絶おすすめです。
