【温泉】谷地温泉(青森県十和田市)
今日ご紹介する温泉は、青森県十和田市にある谷地温泉。
八甲田の山中にある開湯400年の歴史を誇る秘湯の一軒宿。日本三大秘湯のひとつにも数えられる(あとの2つは、祖谷温泉、ニセコ薬師温泉(閉館))。全国でも大変貴重な足下自噴の湯で知られ、温泉愛好家の間では、大変評価が高い。作家の瀬戸内寂聴さんも、このお宿を愛したそうだ。
2025年冬に、こちらに2食付きで1泊する機会を得た。今日はそのときのお話だ。
外観
お宿の送迎車。この日は、八戸駅からの送迎(※冬季ルート)を利用させていただいた。巨大な雪の回廊のようなくねくね道を、延々とドライブして、ようやく到着した。

お宿へのアプローチ。雪が積もっており、一面、銀世界だ。





こちらが、入り口。

館内
こちらが、ロビー。地元のお土産が並んでいた。

館内には、昔ながらの風情が漂う。

洗面所。明るく清潔。

使い込まれた階段。


2階の廊下。

共同のお手洗い。男女別で、洋式トイレが複数あって、きれいだった。

客室
こちらが、この日泊まった本館の客室。寒い日だったが、二重窓とヒーターのおかげで、十分暖かった。



二重窓を開けると、やはり、雪。硫黄の香りが、外気とともに入ってきた。

なお、本館の防音は、今ひとつだった。山小屋でも眠れる私にはまったく問題なかったが、気になる方は耳栓などをお持になったり、東館や西館にされるとよいかもしれない。
温泉
チェックイン後、一息ついてから、いざ、温泉へ。浴場は、本館とは別の棟にある。

男女別の浴場があり、夕方17:00から20:30までだけ、男女が入れ替えになるということだった。
まずは、手前の男湯に到着。ここまでくると、硫黄の匂いがかなり強くなってきた。

女湯は、その先。さらに進む。

こちらが、女湯の入り口。

浴場内に入ると、ものすごい湯気がたちこめていた。屋根からは、ポタポタ雫がたれてきていた。
大きな空間には、「上の湯」と「下の湯」という、2つの浴槽があった。
「上の湯」は、適温だった。白濁しており、湯の華が舞っていた。

「下の湯」は、ぬる湯の霊泉。公式サイトには温度が38度であると書かれていたが、この日はもっとずっと冷たく感じた。「上の湯」と比べて透明度が高く、湯の華が見られた。口に含むとゴムのような味がした。

女湯には、たくさんの先客がいた。「下の湯」の温度が低いため、皆さん口々に「冷たい!」と言っていた。それをきっかけに、ほかのお客さんたちとのお喋りが始まり、楽しいひとときを過ごすことができた。東北の方のみならず、遠方から、この霊泉を求めて旅してきた方もいた。みなさん温泉を愛する女性たちばかりで、温泉談義に花が咲いた。
その後、男女入れ替えの時間帯に、男湯のほうにも入ってみた。こちらの浴場にも、女湯と同様に、「上の湯」と「下の湯」があった。
こちらの「下の湯」では、ボコボコと大きな泡が、床下から湧いてくるのが、はっきりと見て取れた。なんとも珍しい、足下湧出だ。温度は、「上の湯」も「下の湯」も、女湯の温度よりもずいぶん温かいように感じられた。
温泉分析書によると、「上の湯」は単純温泉で、「下の湯」が単純硫黄泉だということだった。「上の湯」のほうも、遊離硫化水素が1.7ミリグラムあり、温泉法上の基準にこそ満たないが、かなり硫黄泉に近いように思われた。
食事
夕食
夕食は、食堂でいただく。岩魚料理をはじめとする、素朴な田舎料理。

豚バラ鍋に、天ぷら。けっこうなボリュームだ。

ご飯はセルフサービスで好きなだけいただける。美味しいので、おかわりをしてしまった。
デザートは、生のリンゴと、リンゴ煮。

朝食
朝食は、体にやさしい、ヘルシーな和食。

豪雪地帯の山の中にぽつんと佇む、木造の古い一軒宿。足下からこんこんと湧き続ける霊泉。日本三大秘湯の名に恥じない、まぎれもない名湯だった。
厳しい大自然の中にあって、この施設の維持には大変な労力がかかると思うが、どうかこの日本の宝を、末永く後世に残していっていただきたいと願う。
いいお湯でした。お世話になりました!
こちらのお宿の公式サイトはこちら。
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