『遊びのアイデア・クロニクル』第4号の中間報告
銀河企画では、遊びに関するアイデア、評論、回想、小説などを収録するアンソロジー『遊びのアイデア・クロニクル』を刊行しています。
第4号は、原稿が8篇集まったので、出版準備に入ります。今回は収録を予定している作品をご紹介します。
女神転生の誕生(2) 西谷史
『遊びのアイデア・クロニクル』第3号の『女神転生の誕生(1)』の続篇です。『女神転生』が形を取り始めた初期の出来事を、当時の記憶とともに振り返ります。後に小説やゲームとして広がっていく作品が、どのような経験や着想から生まれたのか。作品史であると同時に、若き日の創作をたどる回想録にもなっています。
ゲーム大戦略の評論 六角陣平
システムソフトのシミュレーションゲーム『大戦略』シリーズについて、その成功と失敗の歴史を振り返る評論です。長く続くシリーズは、時代ごとのコンピューター環境や遊び方の変化に、どのように対応してきたのでしょうか。歴代作品の歩みを整理したうえで、新作『大戦略SSB2』が何を受け継ぎ、何を改めようとしているのかを評価します。
ルナー誕生【シェスール公式作品】 柴崎銀河
銀河企画が展開する創作世界『シェスールの冒険者たち』から生まれた物語です。オートマタの研究者ゼノビアは、いかにして人の姿を持つルナーを創り上げたのか。創造された存在が自ら考え、行動し始めたとき、創造主はそれをどのように受け止めるのか。今回はルナーの視点から、創造と自立の関係を描きます。
遊びフィケーションのすすめ 延岡佑里子
ゲームの仕組みや感覚を日常生活に取り入れ、人生を少し楽しくするための方法論です。目標を課題として捉え、達成までの過程を遊びに変える。失敗を終わりではなく、次の試行へ進むための経験と考える。ゲームを単なる娯楽としてではなく、毎日の行動や考え方を組み替える手掛かりとして提案します。
希望岬へ続く道【シェスール認定作品】 上琴透
銀河企画が展開する創作世界『シェスールの冒険者たち』を舞台とした、一人用のダイス・ノベルゲームです。森の都サワンで依頼を受けた冒険者は、大聖堂を出発したまま消息を絶った七人の巡礼者と森林案内人を探します。6面ダイスと自分の選択によって物語を進め、巡礼者たちが目指した希望岬への道をたどります。
思い出に耽るにはまだ早い 川上大典
『遊びのアイデア・クロニクル』第2号に収録された青春小説『ふたりだけの演奏会』の続編です。音楽を通して結ばれた若者たちは、その後、どのような時間を過ごしているのでしょうか。過去を懐かしむだけでは終われない人物たちの現在を、音楽と青春の記憶を交えながら描きます。
石の下の呼吸【シェスール認定作品】 R.F.オクタヴェル
こちらも『シェスールの冒険者たち』から生まれた短編小説です。新人冒険者リース、洞窟探索と救助に長けたテレジア、地質や遺跡を調べるアルヴァンの三人が、地下に残されたものを探っていきます。そこにあるのは、古代人が残したと思われる仕掛けと、正体の分からない遺物。冒険者が未知の場所へ入り、調べ、記録し、生きて戻るという、探索そのものに焦点を当てた物語です。
コロン:ゲームの向こうで恋をした 朝裏刻
ゲームの中の少女コロンに惹かれた主人公は、現実の世界で彼女によく似た女性と出会います。ゲームの向こうにいるはずだった存在と、現実の恋。その境界を追いかけていくうちに、物語は思いもよらない方向へ進んでいきます。恋愛小説のように始まりながら、現実と虚構をめぐるSFへと姿を変えていく物語です。
ゲームから小説、人生の楽しみ方まで
今回の作品には、創作者の回想、ゲームシリーズの評論、架空世界を舞台とする物語、人生を楽しくする方法論、音楽を題材とした青春小説があります。
題材も書き方も異なりますが、いずれも既にあるものを受け取るだけでなく、そこから新しい遊び方や見方を生み出そうとする作品です。第4号も、『遊びのアイデア・クロニクル』らしい多彩な一冊になりつつあります。
引き続き原稿を募集しています
第5号は、発売を急いで原稿を揃えることは考えていません。この一冊にふさわしい作品との出会いを待ちながら、引き続き募集を続けます。
募集しているのは、遊びに関するエッセイ、評論、ゲームのアイデア、創作の記録、小説などです。詳しい条件は、次の記事をご覧ください。
※題名および内容は、編集の過程で変更される場合があります。発売時期は、組版の見通しが立った段階でお知らせします。
