頭をスッキリさせる4つの行動
頭がスッキリしないとき、私たちはとりあえず休んだり、散歩したり、誰かに相談したりする。
もちろん、それで解決することもある。しかし、うまくいかないことも多い。頭がスッキリしない原因によって、必要な行動が違うからだ。
覚えておきたいのは、次の4つである。
詰まっているなら歩く。
埋まっているなら書く。
絡まっているなら話す。
疲れているなら寝る。
順番に見ていこう。
詰まっているなら歩く
詰まっているとは、考える対象ははっきりしているのに、新しい答えが出てこない状態である。
「新しい企画を考えたい」
「この記事の結論を決めたい」
「この問題の解決策を見つけたい」
何を考えるべきかは分かっている。しかし、何度考えても同じ案しか出てこない。
同じ考えを繰り返している
問題は説明できるが、次の一手が出ない
机に向かっていても発想が広がらない
情報が多すぎるのではない。思考が同じ道を回り続けているのである。
だから歩く。
身体を動かし、場所を変えることで、固定された思考を緩める。歩いているうちに問題の見え方が変わったり、別の切り口を思いついたりすることがある。
問題は分かっている。しかし、新しい考えが出ない。これが「詰まり」である。
埋まっているなら書く
埋まっているとは、頭の中に気になることが多すぎる状態である。
返信していないメール、来週の予定、家族の用事、仕事のアイデア、まだ決めていないこと。どれも難しい問題ではないが、同時に頭の中に置かれている。
次々に別の用事を思い出す
何かを忘れている気がする
やることが多く、何から始めればよいか分からない
一つのことに集中しようとしても、別のことが浮かぶ
これは思考の道ではなく、量の問題である。
だから書く。
タスク、心配、アイデア、判断していないことを、いったんすべて紙に出す。頭の中で覚えておく必要がなくなるだけでも、かなり軽くなる。判断せずに頭に思いついたことを全部書き出す。
文章にする必要はない。箇条書きでも、単語だけでもよい。
問題を一つに絞れない。気になることが多すぎる。これが「埋まり」である。
絡まっているなら話す
絡まっているとは、考える材料はあるのに、それらの関係が整理できていない状態である。
たとえば、
売上が落ちている
顧客から不満が出ている
営業が疲弊している
新機能の開発も遅れている
という事実があったとする。
情報はそろっている。しかし、何が原因で何が結果なのか、どこから手を付けるべきかが分からない。
説明しようとすると話が飛ぶ
「要するに何が問題なのか」と聞かれると困る
事実、解釈、感情が混ざっている
考えていることを一文で説明できない
これは情報量の問題ではない。情報同士の関係が整理されていないのである。
だから話す。
誰かに説明しようとすると、話す順番を決めなければならない。すると、自分が分かっていなかった部分や、論理が飛んでいる部分が見えてくる。
相手から答えをもらう必要はない。「10分だけ聞いてほしい」と頼み、自分の言葉で説明するだけでもよい。相手がいなければ、音声メモやAIに向かって話してもよい。
材料はある。しかし、筋道をつけて説明できない。これが「絡まり」である。
疲れているなら寝る
疲れているとは、考え方の問題ではなく、そもそも考える力が残っていない状態である。
同じ文章を何度も読み直す
簡単な判断に時間がかかる
普段ならしないミスが増える
イライラしやすくなる
考えること自体が面倒になる
眠気やだるさがある
この状態で、散歩したり、書き出したり、誰かと話したりしても、根本的には解決しない。
足りないのはアイデアでも整理でもなく、考えるための燃料である。
だから寝る。
重要な判断ほど、疲れた頭で続けてはいけない。普段なら簡単にできることさえできなくなっているなら、思考法を工夫する前に休むべきである。
考えがまとまらないのではない。考える力が残っていない。これが「疲れ」である。
どう見分ければよいのか
四つの状態は重なることもあるため、頭がスッキリしない最中には判断しにくい。
そんなときは、次の順番で確認すればよい。
1.普段ならできることもできないか
同じ文章を読み直す。簡単な判断を間違える。眠気やだるさがある。
それなら疲れている。寝る。
2.気になることが次々に浮かぶか
仕事、家庭、予定、雑務など、別のことが次々に頭に入ってくる。
それなら埋まっている。書く。
3.考えていることを一文で説明できるか
話そうとすると論点が飛び、自分でも何が問題なのか説明できない。
それなら絡まっている。話す。
4.問題は説明できるのに、答えが出ないか
考える対象は明確だが、同じ案しか出てこない。
それなら詰まっている。歩く。
まとめると、こうなる。
頭が動かないなら寝る。
頭に多すぎるなら書く。
頭の中がつながらないなら話す。
頭が同じ場所を回るなら歩く。
1つに決める必要はない
現実には、疲れていて、頭が埋まっていて、さらに考えが絡まっていることもある。
その場合は、1つだけを選ぶのではなく、順番に処置すればよい。
疲れているなら、まず寝る
頭に多すぎるなら、書き出す
関係が整理できないなら、人に話す
問題は明確だが答えが出ないなら、歩く
疲れた頭で話しても整理できない。
頭が埋まったまま考えても集中できない。
絡まったままアイデアを増やせば、さらに複雑になる。
頭をスッキリさせるために必要なのは、いつでも使える万能な方法ではない。
まず、自分の頭で何が起きているのかを見極めることだ。
詰まりなのか。
埋まりなのか。
絡まりなのか。
それとも、ただ疲れているのか。
原因が分かれば、やるべきことは意外なほど単純である。
