Firefox 155.0.1公開|CSS起因のフリーズ等4件を修正【note】
このニュースの概要
Mozillaは9月4日(米国時間)、デスクトップ向けFirefoxの最新版v155.0.1をリリースチャネルで公開した。今回のアップデートはFirefox 155に関する4項目の不具合修正が中心となっている。
最も影響が大きいのは、CSSのぼかし(blur)と背景へのフィルター処理(backdrop-filter)を併用している一部のページで、Firefoxが応答しなくなる不具合だ。これはブラウザが完全にフリーズする類のもので、該当するデザインのWebページにアクセスしただけで発生し得る。
そのほか、垂直タブの[タブとサイドバーを隠す]オプションを有効にしていると再起動後にサイドバーが再表示されない問題、アカウントメニューとアプリケーションメニューで一部のプロフィールアイコンが表示されない問題、接続済みデバイスの一覧に使用中のデバイス自身が含まれてしまう問題の3件も修正された。
一方、macOS環境で一部形式の標準ダイナミックレンジ(SDR)動画が色あせて表示される問題は本バージョンでは未解決で、現在調査中とされている。修正は今後のリリースで提供される予定だ。なお、セキュリティに関わる修正は今のところアナウンスされていない。
まるおの深掘り考察:もし自社に降ってきたら?
ブラウザのマイナーアップデートなんて、普段は誰も気にしない。だがCSSの組み合わせでブラウザが固まるという話を聞くと、情シスとしては背筋が寒くなる。なぜなら「ページを開いただけで固まる」バグは、ユーザーの操作ミスではなく完全にアプリ側の問題だからだ。
もし自社の社内ポータルや業務システムのWebページに、たまたまぼかし処理と背景フィルターを組み合わせたデザインが使われていたらどうなるか。従業員全員が「開いた瞬間に固まる」という同じ症状を訴えて、情シスの問い合わせ窓口がパンクする未来が容易に想像できる。しかも原因はブラウザ側のバグなので、社内システムをいくら調べても原因が分からず、無駄な調査時間を溶かすことになる。これはまさに、対岸の火事に見えて自社にも降ってきかねない典型例だ。
Firefoxを標準ブラウザに指定している企業は、日本にもそれなりに存在するだろう(あくまで推測だが、行政機関や一部の教育機関などで採用例があると聞く)。そうした組織では、今回のようなアップデートが出た瞬間に検証環境で挙動を確認し、問題なければ速やかに全社展開する体制が求められる。だが現実には、アップデート通知は無視され、何か問題が起きてから初めて「そういえばアップデートあったな」と気づくパターンがほとんどではないだろうか。
さらに厄介なのは、macOSのSDR動画の色あせ問題がまだ未解決な点だ。社内で動画マニュアルや研修動画をFirefox経由で視聴している会社があれば、色味がおかしいという地味なクレームが今後も続く可能性がある。派手な障害ではない分、原因究明が後回しにされやすく、じわじわと現場のストレスを溜め込む類の不具合だと言える。
まるおの深掘りファクトメモ
backdrop-filterはWeb要素の背景にぼかしなどの視覚効果を適用するCSSプロパティで、モダンなUIデザインでよく使われる。
垂直タブは近年のFirefoxに搭載された、タブを画面横に縦並びで表示する機能。
標準ダイナミックレンジ(SDR)は従来型の輝度・色域で映像を扱う方式で、HDR(高ダイナミックレンジ)と対比される表示規格。
今回のアップデートにセキュリティ修正のアナウンスはなく、あくまで不具合対応が主目的とされている。
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