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素晴らしいコスプレイヤーさんを最低に撮影失敗した件

 今回はコスプレカメラマンとして見事だと言われるほど失敗した。
 あまりに見事過ぎるので、後進のカメラマンたちに役立つかもしれないと思って記事投稿することにする。そしてこの記事を読めば、何やら小野正樹が腕前の確かなコスプレカメラマンという誤解も解けるかと思う。

 デジタルカメラとは便利なもので、昔のフィルム版カメラであれば使い物にならない写真であっても、デジタル加工で『それなり』に仕上げることができる。

 使い古された当たり前の技術だけ使って現像したけれども、コスプレイヤーさんからは「レイタッチがとても儚げで美しい一枚です!ぜひみてね!」という、大変にありがたいお言葉を頂戴した。

 そういうこともあって「自分はストロボなしの晴天下でも使い物になる写真を撮影することができる!」と増長してしまった。

 そして「いざ鎌倉」ならぬ「いざ江ノ島」で、お約束の大失敗をやらかした。

大失敗なのでコスプレイヤーさんは影だけ

 ちなみに上記の写真はクロップしたものであり、元の撮影データは次の通りだ。これだけで見る人が見れば、「あ、なるほど」とわかるだろう。

カメラが出力したJPEG撮影データ

 採光に関してはコスプレイヤーさんの影からわかるように半逆光と逆光の中間である斜光に近い。だから特に問題はない。
 問題は背景からわかるように、露出設定が適切ではないことだ。それからカメラにSONY RX1R第一世代機を利用していることだ。

 いくらフルサイズセンサーとツァイスのレンズとローパスフィルター方式を採用しているとはいえ、35mm版フィルム焦点距離35mmの固定型だ。おまけに今回は初めて撮影させて頂くコスプレイヤーさんで、ずけずけと近寄って撮影することが出来なかった。だから元画像のように、それなりの距離を確保して撮影している。顔の部分は真っ暗だ。

 ちなみにコミケで撮影した写真はCanon EOS Rフルサイズ機とRF45mm F1.2で撮影している。露出はカメラが算出した適正値よりも+0.7~+1.0程度オーバーしており、背景は殆ど白飛びしている。

 いかに名機SONY RX1Rであっても、思い切り暗部の顔部分を持ち上げるだけならばともかく、クロップ処理で元撮影データの一部だけを拡大して使うことには無理がある。
 だからせめて暗部を無理やり明るく持ち上げなくても済むように、背景が白飛びするギリギリまで露出を上げて撮影すべきだった。そして欲を言えば、もう少しコスプレイヤーさんがリラックスるできるように明るい表情で一歩だけ前に出るべきだった。

 そうすればギリギリのところで、何とか使い物になる写真を撮影できたかもしれない。後悔しても役に立たないけれども、今後のために振り返っておくと、反省点は以上の通りだろう。

 やっぱりコスプレ撮影では、カメラマンのコミュ力は大切だ。

 それから今回のような画質の写真だったら、Canon EOS R50 (APS-C機)とキットレンズ(RF15mm-45mm)の組み合わせの方が良い写真を撮れたと思う。今回はクセ強めの富士フイルムX-M5との2台持ちだったけれども、次回はR50を持参することにしたい。
 なぜなら自分にはRF50mm F1.8レンズと、コミケでも使用したRF45mm F1.2レンズがある。R50だと45mmは35mm版フィルム焦点距離72mm相当でボケ力もF1.8レベルに落ちるけれども、そのぐらいが江ノ島でのロケ撮には丁度良いと言えるかもしれない。

 ともかく再び撮影させて頂ける機会があれば、ぜひコスプレイヤーさんに喜んで頂ける写真を撮影したいものだ。そして露出とクロップ限界、くれぐれも忘れないようにしたい。

 それでは今回は、この辺で。ではまた。

P.S.
富士フイルムX-M5のRawデータは特殊だけれども、最近はLightroom Classicでもノイズ除去機能を使って現像処理できるようになった。円形フィルターなどでテクスチャや明瞭度を調整すれば、こんな写真に仕上げることもできる。便利な時代になったものだ。

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小野正樹(写真エッセイスト)


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