知的持久力のための「試創(しそう)読書会」<まとめ>
試創読書会も10回が終了しました。10冊+αの未読本に向きあったのでした。そこで! ここでいったん区切りをつけ、<まとめ>をします。
試創読書会は未読本を中心に据えるという思い切りの良さというか、無茶振りさがドキドキ感を生んでおりました。いやはや、小生もどうなることやらと思ってたのだが、思いの外、面白く。そして、意義深いシーズンになったような気がします。(生活思創ラボとしては18シーズン目)
定期的に試創読書会をやっていきたいなと思っております。
娘「最近、ネットの友達と好きな絵の話をしてたら、原田マハをお薦めされたよ。読んでみたい」
父「いいねえ、その絵の話からおすすめの小説家の話にいくのは」
娘「トーチャンは原田マハを読んだことはあるの?」
父「すまん、ここんとこずーっと小説は読んでないのだ。だがしかし、あなたの小さい頃に絵本を借りまくってたでしょ。原田マハのお兄さんが原田宗典なんだけどさ。彼の『絶望の濁点』は感動して、後から買った絵本です」
娘「あれかー」
父「原田兄妹がヤスハラ親子に繋がったみたいだなw」
<試創読書会のまとめ>
まずは、試創読書会の概要を説明したものから。
・「試創読書会」とは、未読本(みどくぼん)を読書会形式でAIと一緒に読み込んでいく活動です。基本は本人とAIのペア・ワーク
・「試創読書会」は、「試す+創る」のペア・ワークを通じて、知的瞬発力に偏りやすい生活を防ぎ、知的持久力(AI共創力)を鍛錬する場です。
・未読本が提示する内容だけでなく、著者の世界観、価値観を拡張しながら、新たな知見を自分ごとに繋げていきます。それは、「未読本」と「読み手の生活」の間を、知の文脈で接続することです。
ということで今回は、10回の未読本での読書会から学んだもの、気付かされたことの整理です。「一体、この読書会という形式はなんだったのか?」という振り返りでもあります。
1:試創読書会は一般的な読書会とどう違うのか?
では、大きな枠組みをレビューしましょう。分かりやすくするために、一般的な読書会と比較します。まあ、一般的な読書会っちゅーのも大雑把なので、「課題図書があって、主宰者が提示する課題があって、参加者の質疑があって、それなりの知的納得感を全員が共有する」そんな流れの会をイメージしてます。AIに出してもらうと、読書会にはいくつかパターンがあるらしい(6パターンが提示されてた)が、ここでは割愛。
最もポピュラーなパターンである「課題本↔︎未読本」を中心に比較します。

・課題の発見↔︎地図の発見
通常の読書会ですと、課題本があって、そこには参加者と討議したい事前の課題があったり、または、持ち寄ったり、その場で質問として登場したりします。いずれも、課題は理解したいポイントを阻害している何かです。それがすっきりすれば、本への理解が進んだことになります。「勉強会に参加してよかったね」となります。
しかし、試創読書会では、そういった課題には生成AIが答えます。大きな課題も小さな課題も本の内容を深める方向で手広く知識を揃えてくれます。それは前振りでしかないのが、試創読書会です。ですから、事前に読み込んでうまく理解できなかった部分を自分の課題として会に持ち込む必要性はないのです。
重要なのは未読本からできる地図です。未読本の理解とは、内容を文字列に沿って理解することではなくなりました。そういう読書会はしない。最重要なのは、著者の主張を体系化してくれる一枚絵を創ることです。
AIとともに創る本の地図は多種多様です。サンk者が気に入ればなんでもありの自由な生産活動とも言えます。道路中心の地図もあれば、植物分布中心の地図もあるように、どんな地図にしたいかはAIが出してきた未読本の体系図(地形)から、ピンとくるものを選べば良いのです。参加者によって地図が異なるのが妙味なのです。
・要約と詳細のバランス↔︎漂流と滞留のバランス
通常の読書会では、課題の本をコンパクトに要約したり、細部を深掘りして追加の知識をたぐるのも楽しみです。「私はこの本を読み込みました!」っていう達成感がありますよね。
しかし、試創読書会ではコンテンツに対していつも醒めています。むしろ、直感の赴くまま、AIにキーワードで知識を撹拌させて、あちゃこちゃ行きたいのです。「え?、なになに?」っていう好奇心が突かれる場面を待っているようなところがあります。そのためには、分かったふりをするのは禁物です。こっちは行き止まりなら、戻る。そしてまた、次の場所に向かおうという軽やかさが理想になります。
当然ながら、あちゃこちゃいくには時間がかかります。試創読書会を10回もやってみて、明らかにユニークな点だと言える点があります。それは、会の進行が滞る時間、つまり、滞留時間が多く必要なことです。たぶん、あなたは、AI使っている活動ならなんでもサクサク進むと思われているでしょうが、その逆です。できるだけ、あーでもないこーでもないと、引っ張っていくのが鍵になります。それが知的持久力だったりするのだ。門外漢な本なのに好奇心が次々と湧いてくる状態には、中断時間も含めて、かなりな投下時間が必要です。
なので、1日一冊とかは不可。マジ無理。そりゃ、知的持久力の一つもつかんと、やってられんわ、ってな会なのです。ついでながら、読書会でのAIの良さは賢さではなく、AIはいつでも会に参加してくれるし、待ってくれるっていう寛容さなんです。
・多くの人にとっての権威ある正解↔︎自分にとっての「見通しの良さ」
ここを受け入れない限り、多分、試創読書会を主宰することはできないでしょう。AIが普及してしまうと、「もう、正しさは既ににある」のです。すると、それ以上に正解を確約する方向しか課題図書で人々が一箇所に集う意味がなくなってします。権威ある正解、みんなが信じる正解、みたいな確認作業のような「それって知的行為なの?」というステージに入ってきてしまっているのです。
試創読書会は「正しさを諦めた」読書会と言えます。目指したいのは自分への生活貢献してくれる未読本との共創です。本から地図を取り出し、自分の人生に重ね合わせて、「見通しの良さ」が醸し出すのがゴールになります。本ゴトと自分ゴトが繋がる意味なのです。
・みんなで他者同期を意識する↔︎自分の内部同期に気づいていく
本を読むと、知識が入っていく。まあ、それはそのとおりですし、教科書的な読み方です。でも、自分の何かが本の何かに頷いているような気分になる時がありますよね。ないか? 小生はあるんですよ。初めて読む本なのに、「なぜ、この本は私の奥底の何かと挨拶しているのか? 知り合いなの?」、そんな気分。つまり、自分の内面と同期しているわけです。ハモっちゃう感じが気持ちよかったりしますw
残念ながら、みんなで読書会をすると、どうしたって、他の人の気分を害さないような態度を心がけますよね。わざわざ、会の雰囲気を悪くすr必要はないし。「嫌われる勇気」を発揮する場面でもないしさ。これは、意識が外側に向かい易いってことを示しています。
もちろん、みんながスッキリ納得する瞬間にもそれなりのカタルシスはあるでしょう。でも、不意に内面へ染み込んで共振するのは、やはり1人だからこそ起きる同期ではないかな?
◼️試創読書会のフローを可視化する
今度は、進め方の特徴を可視化してみます。時間軸に沿っての説明です。読書会のスタートがあって、終わりまで。この様子に「拡散期ー収束期」を重ねてみると、フローの特徴が鮮明になります。
「拡散と収束」のワーク・フローについて簡単なAI解説を添付します。
「拡散と収束」とは、ワークショップなどのグループ討議をする場面によく使われます。
アイデアなど情報の量を出した後に、情報を質に変えながら絞り込む一連のプロセスのことです。
拡散(広げる):質より量を重視し、批判をせずに自由に意見を出し合います。
収束(まとめる):出た意見を整理・分類し、現実的な最適解へと絞り込みます。
💡 具体例(商品開発)
「新しい文房具」の企画会議を例にします。まず拡散の段階では、「喋るペン」「消しゴム付きノート」など、突飛なアイデアも歓迎して100個以上出します。次の収束の段階では、それらを「実用性」「面白さ」などの軸で付箋をグループ分けし、投票によって最終的に「1つの試作品案」へ絞り込みます。
この2段階を意識して、前と後ろに分けることで、アイデアが潰れず、納得感のある結論を導き出せます。
・一般的な読書会のフロー
ここではオーソドックスなワークショップ形式を想定します。大まかに前半は拡散で、後半は収束です。
前半の拡散は、課題図書について、事前情報、主宰者からの会で話し合いたい課題の提示、参加者からの質問や意見などで、情報を膨らませていきます。もちろん、質疑応答が都度発生しますから、そこでは小さな拡散と収束があります。それでも本線は課題図書のコンテンツに関する課題・意見・質問といった謎を出し尽くすことです。登山で行くなら拡散し切った場面が頂上です。そこまで、メンバーが道に迷わないようにガイドするのが主宰者の役割になります。
後半の収束はの理解の波及です。いくつかの重要と思える質問に答えていきます。主宰者による仮説の提示もあるでしょうし、参加者の意見が会をグッと促す場面もあるでしょう。いずれにせよ、広がっていった情報がまとまりを見せていきますから、収束してる状態に入っていきます。答えを出すのが目的ではなく、みんなの納得感ある意見交換が目的です。参加前と参加後では、課題図書の見え方が変わってることが、有意義な読書会の定義になります。できれば、それを参加者全員が感じたなら最高です。全員で下山して、無事に帰宅するイメージです。

・試創読書会のフロー
では、メインとなる試創読書会のフローについて可視化してみます。これも10回やってみて見えてきたことが多いので、生活思創ラボならではの中間報告だと思ってください。つまり、まだまだやっていくつもりってことですw
さて、下記の図表で一目瞭然なのは、拡散ー収束セットが2つあるということです。ここが最大の特徴です。

前半は「未読本の地形」を作ってから、そこから「新しい地図」を見出します。
未読本なので、そもそも知らない状態なので、AIによる体系的な解説が必要です。すると、読み手(小生)は、その中から理解が至らないキーワードや、好奇心を喚起されるフレーズにツッコミを入れます。木の根が広がるように、徐々に情報が増えていきます。つまり拡散期。大まかな全体像が見えてきたら拡散終了です。これは未読本のAIを使った理解メモみたいなものです。アンチョコ(死語?)w
ここから新しい地図を創ります。これは読み手のワークです。直感が重要ですが、既に多くの質問を投げかけているので未読本とは言え、土地勘は醸成されてきています。この本から切り出したい側面を地図にしていきます。自分の言葉で作成した地図です。ですから、地図は前半の収束ができた認証みたいなものです。
後半にも拡散ー収束があります。今度は、新しい地図が「自分、自分の生活、自分の人生とどんな関わりがあり得るか?」を自問していくタームです。
読み手が「心当たり」を探っていきます。地図に載せられそうな体験・心情・癖などを試行錯誤してみます。この時、AIはヒントをくれます。自分のA体験をこの地図に載せたいが、どういう視点がありますか? といった追加加工を要請に応答してもらうわけです。
地図に載る自分ゴトが特定できたなら、そこから今までの自分、生活、人生を再解釈できます。未読本で言っていたBという考え方は、自分の生活ではCという出来事の解像度を上げてくれる、とかね。
過去の自分とか、今の生活とか、これからの人生について、本によって少し「見通しの良さ」が加えられるなら、これは試創読書会の成果と言えます。
<外伝挿話>
前回の演技論で世阿弥をベースに作った地図で言うなら、どうなるかをみてみます。ご参考まで

・解説
子供との関係が気まずくなるのは間のズレであり、子供との関係をイベントで面白くしようと言うのは花なんだな。でもって、日常のリズムとは拍子なので、自分が間を変えて拍子を合わせるのか、何か子供の気持ちが変わる花で拍子を変えるのか、って演技変更すればいいんだ。
そして、この見立てが離見の見であり、親の家庭を眺めるメタ視点になるわけだ。・・みたいな。本ゴトが自分ゴトに繋がってくれました。読書会としての「見通しの良さ」が成立したわけです。
・地図策定の事例として
①二軸の図:X軸ーY軸は、演技の分類方法を示しています。これはみ読書の周辺から拡張してできたものです。本ゴトの最下層からできていきます。
②円形の分布図:著者が本の中で重要視している世阿弥のキーワード4つをプロットしたものです。離見の見、拍子、間、花が二軸のマップ①に重ねられています。これは、本ゴトの中間層である文脈からきています。
③点線でできた楕円:これは小生の家庭での家族関係がどこを中心に成り立っているかをプロットし、拍子ー離見の見に生活での演技を再認しています。自分の家族関係が不穏になった時の自分の反応の仕方を、演技的な視点から説明できます。「見通しの良さ」が自分ゴトに足されたことになります。
これらは3つの視点を1つのマップに重ねたものです。試創読書会の典型例です。
話を本題に戻します。
ここまでのフローをマトリックスで表してみます。試創(試す+創る)の2つの区分けで整理しました。

まずは、左上の「試す」から始まって、左下の「創る」へ。複数の文脈を試すステップから、新しい地図を創るステップになります。先の図表でいくなら2つの◇(ひし形)の左側です。
今度は右側の◇(ひし形)へ。右上の「生活での心当たりを試す」へ行きます。そして、自分ゴトとして「見通しの良さ」を創るに進んでいくことになります。
◼️試創読書会のディープさを可視化する
次に、会の奥行きについて可視化してみます。ディープさね。ええ、未読本って、本の読み込みが浅いのは確定ですよね。でもです。だからこそ、深いところまで行けるのが売りなのです。まあ、最近、この試創読書会の「売り」に気がついたばかりだから、あまりドヤ顔せずに話を進めます。
深みを階層として眺めてみます。本にも深みという階層があって、読み手にも同じように階層があるとしてみましょう。下図を参照してください。三層になっています。

・三層の一番上:
本のコンテンツについて知ったり、理解したりする層です。通常の読書会なら、本の内容を扱って、書いてある内容を理解する方向に絵画進行します。つまり、左側の最上部から並行移動しながら右側に理解が移ればOKという構図になっています。
「一般的な課題図書ありの集合形式の読書会」を同じ図表で表すと下のようになります。上層部のみが地上なのです。

・三層の中間:
本の文脈と自分の文脈の層です。直接書かれてはないので、すぐには分かりません。ですが、どんな本にも「どこから見ながら、どこに向かって語り、何を使ってそれを描こうとしているのか」という構成・編集があります。同様に、自分側にも、「何かに惹かれて、何かの謎を感じて立ち止まり、なんとなく、自分に向かって入ろうな部分を感じていそう」という、未知ではありながらも、受け手の文脈が準備されています。
そして、「新しい地図」を創るというのがこの層でのワークになります。

・三層の最下部:
本の周辺と自分の周辺です。お互いを拡張していくと、もっと語れそうなこと、意外と接点がありそうな部分が出てきます。本を起点のテーマと関連ある部分へ関心を広げたり、著者自体の持っている世界観を探っていったりします。同時に、自分自身の生活習慣や人生の価値観、世界観も引っ張り出してきます。試創読書会の読者は1人なので、自意識過剰の気恥ずかしさや、他者への配慮も要りません。
そして、本ゴトを自分ゴトに繋げるワークがこの層になります。

・生成AIの役割と自分の応答
生成AIの果たす貢献って、中間と最下部のフロアでのサポートです。AIがあるから三層を下に降りていけるってことです。ただし、見えない2つの層では、あくまでも案内(候補提示や助言)でしかありません。
常に自分の文脈自分の周辺について、本人が再考し続ける必要があります。
未読本が作った地図に沿った自分サイドの探索です。それも瞬発的な思いつきではなく、フロアに残響音がこだまするような「何か意味を予感させる」ものに行き着くまで、身悶えねばなりません。ここが知的持久力のミソです。私への仄かな興味関心が「見通しの良さにまで行き着きたい」という動力源になるからです。

試創読書会の枠組みについてのレビューはここまで。まあまあ輪郭らしきものは可視化できたかなと。これも、また次の何冊かを実践サンプルにしながら、「深化の螺旋」を手繰ったいきます。未読本をAIと読み込むのがポピュラーになる時も来るでしょう。その時に幾ばくかでも応答できるようになりたいですな。
知的持久力は第三の知力
では最後のトピックへ。
試創読書会では知的持久力アップを標榜しております。なんとなく分かったような気にさせる知的持久力という単語ですが、もうちょっと解像度をあげたい。そこで! 新たなメタファーを利用して、より親しみやすく、かつ、蓋然性を感じてもらえる用語にしたいと思います。
知的持久力を分解して、知力+持久力にして扱ってみます。そして、まずは知力に焦点を当てます。この知力にメタファーを用いてみます。宇宙速度という概念があります。そして、宇宙速度には3つのタイプがあります。
以下、AIから解説です。
宇宙速度(うちゅうそくど)とは、地球などの天体から宇宙へ飛び出すために必要な最低限のスピードのことです。
それぞれ目的によって、第一、第二、第三宇宙速度の3つの段階に分かれています。
◼️ 第一宇宙速度(人工衛星になる速度)
地球の周りを回る「人工衛星」になるために必要なスピードです。
]速度:秒速 約7.9 km(時速 約28,400 km)
例え:大砲を水平に超猛スピードで撃つと、地球の丸みに沿って落ち続け、地面にぶつからずに地球を1周します。
結果:地球の重力に引っ張られつつも、落ちずに回り続ける人工衛星になります
🌌 第二宇宙速度(地球を脱出する速度)
地球の重力を振り切って、「惑星」になるために必要なスピードです。
速度:秒速 約11.2 km(時速 約40,300 km)
例え:第一宇宙速度よりもさらに強くロケットを打ち上げます。
結果:地球の重力を完全に脱出して戻ってこなくなります。ただし、太陽の重力からは抜け出せないため、太陽の周りを回る人工の惑星(月探査機や小惑星探査機「はやぶさ」など)になります。
◼️ 第三宇宙速度(太陽系を脱出する速度)
太陽の重力からも脱出して、「銀河系」へ飛び出すために必要なスピードです。
速度:秒速 約16.7 km(時速 約60,100 km)※地球の公転速度を利用して打ち上げる場合
例え:地球の動く勢い(公転パワー)を背中に受けて、限界突破のスピードで飛び出します。
結果:太陽系を完全に飛び出して、はるか彼方の恒星間空間(宇宙の果て)へと向かいます(探査機「ボイジャー」など)。
◼️まとめ(一言でいうと)
第一:地球を回る速度(人工衛星)
第二:地球を離れる速度(月・惑星探査)
第三:太陽系を離れる速度(太陽系外探査
さっそく、メタファーを活用して知力を試考してみましょう。
図に落とすと以下のようなイメージです。

・第一知力:知識取得力
原初的な学びは全て第一知力です。メタファーは第一宇宙速度。記憶を燃料にして、仕事や学校の軌道を周回します。これは従来からあったものですし、今も健在です。記憶に頼る学びが激減していることは明白ですが、なくなることはありません。メタファーで言うなら人工衛星みたいな感じです。地球に住んでいる人々にとって役に立つ学びでしょうかね。
・第二知力:知識加工力
生成AIが登場することで、知力は拡張されました。メタファーは第二宇宙速度。AIを燃料にして、情報社会を航行するための地力が該当します。仕事や学びの効率化のためにAIを使うことで、会社や学校から離れても十分に知識を活用できるようになりました。この知識加工力は、地上から遠く離れた太陽系の中を自由に移動できるためのものです。AIを使いこなすにも幅があります。効率性追求のためにAIを駆使して知識を加工するのが主です。試創読書会の視点では、知的瞬発力が該当します。
・第三知力:知識変容力
生成AIが燃料なのではなく、自分の人生を燃料にしながら、AIと共に既存の世界から抜け出していく。AIは効率性の観点で使うものではなく、人間側の質的な変容のために使っていく。いや、使うではなく、共に創っていく。スタートレックのスポックに近いか? 第三宇宙速度は太陽系を離れていくための速度ですからね。きっと、宇宙航海日誌を書いていく旅になります。脳内の知識レイアウトを変更していくことは、「私の世界観」に揺らぎを与え続けることと同義だと考えます。
試創読書会は第三知力を引き出すための場です。
第三知力を地上の人から眺めるならば、遠くまで旅立てる知的持久力なのです。だが宇宙船の飛行士からの眺めは少々異なります。飛行士である自分にとっては、知的変容=脳内レイアウト変更です。そして、脳内レイアウト変更の定期的な実施は、「見通しの良い世界観」を生成する習慣になります。
試創読書会10回分をサマリーしたCapten's log(キャプテンログ。好きな人向けw)はおしまい。
また、間欠泉のように再開します。
娘「知力の話でいくと、学校の勉強で使うのは第一知力なんですね」
父「そういう例え話にしてます」
娘「義務教育の子どもたちは、人工衛星のように学校という地球の周りをぐるぐる回っているんですね」
父「そういう例え話になってます」
娘「不登校の私は、人工衛星としては失敗ってことにも見えますが」
父「いえいえ、あくまでも例えですから。まあ、よしんば地球を周回してない人工衛星のようなものだとしましょう。でも、宇宙探査機みたいなのもあるんですよ。ボイジャーは地球なんか回ってないですよ」
娘「でもさ、ボイジャーって50年も前に打ち上げられて、今も宇宙のどこかを飛んでるんでしょ? なげーっすよ」
父「何か未知のものを見つけるって、そんくらいの時間は必要なんじゃないっすかね」
Go with the flow.
