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未利用77%、でも将来必要61%:福祉用具レンタル39%の裏で、”小学館”が見つけた介護保険外サービス市場の入口とは?

「『使わない』と『使えない』は、まったく別の話だ:介護保険外サービス4,893人調査が示した、市場の本質」



介護保険外サービスの「未利用77%・将来必要61%」という数字は、単なる市場の遅れを示していない。価格が見えない、サービスが分からない。この2つだけで43%の人が立ち止まっている。買う、利用する理由がないのではなく、選ぶ道筋が整っていない市場なのだ。今回のNOTEは、そこに小学館が「介護マーケティング研究所」として本格参入してきた意味を、介護・医療・障害分野のプロ視点と競合構造の両面から読み解く。

セオドアアカデミー独自まとめ

77%が使っていない。でも61%は「いつか必要」と思っている

2026年1月、小学館の『介護マーケティング研究所 by 介護ポストセブン』が公表した「介護保険外サービスに関する調査」は、興味深い数字を提示した。

利用経験がない人が77%。しかし、未利用層のうち将来的な必要性を「強くそう思う」「そう思う」と答えた人の合計が61%に達した。

使っていない、でも必要だと思っている。この組み合わせは、需要がないのではなく、購入前の不安が大きすぎる市場の典型的な姿だ。

未利用の理由を見ると、「予定がない」が31%で1位だが、その下に「どのくらい費用がかかるか分からない」が30%、「どんなサービスがあるか分からない」が13%と続く。価格不安と情報不足だけで43%になる。

価格が見えない。何があるか分からない。だから手が出ない。

商品の問題ではない。伝わっていない、という話だ。

「予定がない」の裏に潜むもの

「予定がない」という31%の回答を、そのまま「今は大丈夫」と読むのは危うい。

介護は予定して始まらない。急に始まる。

転倒した朝、診断が出た午後、突然やってくる。そのとき家族は、どんな保険外サービスがあるか知らない。費用がいくらかかるか知らない。ケアマネジャーに聞けばいいとも知らない。

社会保障審議会介護保険部会が2025年12月に取りまとめた「介護保険制度の見直しに関する意見」では、2040年に向けて「医療・介護の複合ニーズを抱える85歳以上人口が増加するとともに、認知症高齢者や独居の高齢者等の増加も見込まれる」と明記されている。介護はもはや一部の人の問題ではなく、老後の生活設計に組み込むべき前提になっていく。厚生労働省 社会保障審議会介護保険部会「介護保険制度の見直しに関する意見」(2025年12月25日)

「予定がない」今のうちに知っておくこと。それが、結果として介護離職を防ぐ。

利用している人たちの実態

一方、すでに使っている人の話は少し違う。

最も役立ったサービスとして「福祉用具のレンタル」が39%で最多
「介護・福祉タクシー」14%、「住宅改修」9%と続いた。満足度は各サービスで60%超、総合満足度は63%だった。

利用頻度では「週2回以上」が27%で最多。週1回以上の定期利用者は合計45%に達した。月額費用の主分布は「5,000円〜1万円未満」と「1万〜3万円未満」がともに21%。

この数字が示すのは、保険外サービスが"いざというときの贅沢品"ではなく、すでに一部の生活において固定費として定着しているという事実だ。週2回使って月2万円。それが現実の姿になっている。

福祉用具レンタルが39%というのは、介護業界の実態をよく知る者には当然とも映る。ベッドや車いすは介護保険適用だが、よりよい寝心地のマットレス、見守りセンサー、使いやすい電動車いすのオプション。

保険の枠を超えた選択肢に対して、家族は静かにお金を出している。

今回概要まとめ図

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