アマプラで映画「国宝」を観た
ついにPrime Videoで映画「国宝」が配信開始!
映画館へは行きそびれていたので、早速観てみました。
この映画については、原作が小説で、歌舞伎役者が国宝になるまでの話で、すごーく長い…くらいの認識でした。
観終わってみて、なるほど第49回日本アカデミー賞で最優秀作品賞・最優秀監督賞・最優秀主演男優賞(吉沢亮)を含む最多10部門を受賞したというのも納得です。メイクも衣装も素晴らしく綺麗で、映画館で観たらまるで夢の世界に連れていかれたような気分になっただろうなと思いました。
わー、面白かった!!という感じではないけれど、後からじわじわと来る…そういうタイプの映画でした。
ここからはネタバレがあります。
まだご覧になっていない方は、ぜひ鑑賞後にまたいらしてくださいね(^^
(以下、ネタバレありです)
あのー、主人公2人の見分けに苦心したのは、私だけでしょうか?
吉沢亮と横浜流星、決して似ているわけではないのですが、化粧をしてしまうとさらに見分けが難しく、立ち位置や、普段着の時には顔の形、髪型や口調でなんとか区別をしました。
若い俳優さんの顔の見分けがつかないなんて、これって老化の1つなんですよね…ちょっとショックでした(苦笑
普段、ほとんどテレビも観ないので、最近の俳優さんや歌手もぜんぜん知らないというのもありますが、最近の若いタレントさんは、みんな似ていませんか?若い人が求める美男美女の範囲がすごく狭いような気もします。昔は美男美女でも、もっとバラエティに富んでいたように思うのですが。
私がはっきり顔を区別できるのは、おニャン子クラブと嵐くらいまでです。
とりわけ韓国のアイドル・グループになると、みんな綺麗過ぎて男か女かもわかりません!!だんだん境界線が曖昧になってきていますよね…
とはいえ、豪華俳優陣の迫真の演技を堪能しました。
永瀬正敏が出ていたことにクレジットを見て初めて気がついたのですが、どこに出てたのかと思ったら、長崎の任侠の一門・立花組の組長役でした。若い時の雰囲気とは全然違う、あまりの迫力にびっくりです!
渡辺謙と同じに存在感がすごい。
こういう俳優さんが出ていると、まわりもピリッと引き締まりますね。
そして人間国宝の歌舞伎役者・小野川万菊役の田中泯の怪演。
本当の歌舞伎役者さんかと思っていたら、ダンサー・俳優さんなんですね。
白塗りのお顔がシスを彷彿とさせました。同じくらい強力なキャラです。
衣装も豪華絢爛でした。見慣れた日本人でも目を奪われるくらいですから、海外ではことさら評判が高いでしょう。
そして子役のお2人も含め、この映画のために猛稽古を重ねた役者さんたちに脱帽です。撮影も長時間だったでしょう。
普段、SFモノの映画を観ることが多いこともあって、CG関連のクレジットが大変長いのに見慣れているのですが、「国宝」の場合はCGのクレジットがとても短かった!ほとんど人が実際にやっているというのは、すごいことです。
小道具もタオルケットの柄から車に至るまで、何から何まで昭和初期から時代に沿ったものが使われていました。
喜久雄と俊坊が、はじめて芸妓遊びに行ったシーンで喜久雄が飲んでいたオレンジジュースは「プラッシー」かなと思ったら、「バヤリース」かも?
祖母の家に遊びに行くと、お米屋さんに注文しておいてくれたプラッシーを飲むのが楽しみだったのですが、あの頃はジュースなんてコーラとキリンレモンとプラッシーとかバヤリース(しかも瓶)くらいしか、ありませんでしたからね。あと、リボンシトロンっていうのもありましたね。
ストーリーに関しては、人間のほぼ一生を描いているだけに期間が長く「話がよくわからなかった」という感想をネットでも多く見かけましたが、私はそのへんはしっかり追うことができました。よくぞあの長編小説をここまで上手くまとめて仕上げたなぁと思います。カットシーンがたくさんあるそうですから、いつか完全版も拝見したいです。
これは「歌舞伎」の映画というよりは「歌舞伎役者の映画」。
歌舞伎は世襲。「血」か「芸」か。
その時その時の葛藤がよく描かれています。
古典芸能としては、私は落語は好きだけれど、歌舞伎にはいまいち興味を持てないのです。「国宝」がどんなに素晴らしくても、本物の歌舞伎を観に行こうとまでは思わないですね…
それでも、この映画は十分見応えがあり、興味深いものでした。
厳しい稽古、衣装の着付け、化粧、本番前の緊張感、楽屋の様子、そして舞台から満員御礼の客席が映るアングルは、まるで自分が役者になったような気分にさせられます。
そしてラストのシーンの喜久雄の「綺麗だな」のセリフ。
あぁ、この瞬間に魅せられて俺は役者をやっているんだ、舞台という魔物に取り憑かれているんだ、と言っているように感じました。
規模は違えど自分もステージに立つことがあるので、その緊迫感と高揚感は手に取るようにわかります。
「そうそう、こんな感じ。すでに有名人でもこんなに緊張するんだな」と思うと同時に、芸の道の険しさをヒシヒシと感じました。
浮き沈みの激しい芸能の世界で生き残るのは、
血の滲むような努力と、運も味方する類稀なる才能を持つ人。
そして悪魔と取引してもいいと思うくらいの覚悟を持つ人。
まさに「国宝」なのでしょう。
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