Chilli Beans.の魅力を全部語る|武道館からドラマ主題歌まで駆け上がった3人
2024年の夏、初めてサマーソニックに行った。
正直、Chilli Beans.のことはそのとき名前しか知らなかった。タイムテーブルを見てなんとなく足を運んで、人混みの中でステージを眺めていた。
そのとき流れてきたのが「rose」だった。
イントロが鳴った瞬間、周りの景色がちょっと変わった気がした。気づいたら前のめりになっていて、曲が終わったときには「もっと聴きたい」と思っていた。
フェスの帰り道、イヤホンをさしてアッブルミュージックで「rose」を検索した。そのまま気づいたら夜中で、プレイリストがChilli Beans.で埋まっていた。
これが私が「チリビ沼」に落ちた瞬間だ。
今では、ドラマの主題歌、アニメのED、フェスのステージ……気づけばいろんなところに現れている。でも、どんなバンドなのかをちゃんと知っている人は、まだ少ないかもしれない。この記事では、Chilli Beans.の魅力をできるだけ全部語ってみようと思う。
まず、Chilli Beans.って何者?
Moto(Vo)、Maika(Ba&Vo)、Lily(Gt&Vo)の3人が2019年に結成した3ピースバンドで、作詞・作曲・編曲からクリエイティブまで、すべてメンバー自身でセルフプロデュースしている。 
「全部自分たちでやる」というスタンスが、このバンドの芯にある。サウンドもビジュアルも、誰かに作ってもらったものじゃない。だからこそ、楽曲にもライブにも、ちゃんと3人の個性が宿っている。
バイラルヒットから武道館へ
2021年8月リリースの「lemonade」はSpotify「バイラルトップ50(日本)」でデイリー1位を獲得。2023年1月リリースの「rose feat. Vaundy」はBillboard JAPAN「Heatseekers Songs」で2度にわたり1位を記録した。 
SNSで火がついて、じわじわと広がっていった印象がある。派手なプロモーションより、「聴いた人が誰かに教えたくなる」という口コミの力で大きくなったバンドだ。
そして2024年2月3日、初の日本武道館単独公演「Chilli Beans. “Welcome to My Castle” at Budokan」を開催し、8500人を動員してチケットを完売させた。 
結成からわずか5年。それがどれだけすごいことか、ファンじゃなくてもわかるはずだ。
タイアップの幅がすごい
「Raise」がTVアニメ「ONE PIECE」エンディングテーマに、「I like you」がフジテレビ系ドラマ『時をかけるな、恋人たち』の主題歌に起用された。 
少年漫画の金字塔と、深夜の恋愛ドラマ。全然違うジャンルに同時に刺さるのが、このバンドの間口の広さを物語っている。
そして2026年、NHK土曜ドラマ『ムショラン三ツ星』の主題歌として「breath」をリリース。同年8月からは国内外23都市を巡る過去最大規模のツアーも開催予定だ。 
なぜここまで愛されるのか
理由はシンプルだと思う。
「かっこいいのに、親しみやすい」からだ。サウンドはおしゃれで洗練されているのに、歌詞はどこか等身大で、日常のリアルが滲んでいる。遠い存在じゃなくて、「同じ時代を生きてる3人」という感覚が伝わってくる。
2025年にはFenderからシグネイチャーモデルが発売されるなど、音楽の外でも存在感を示している。 それでも浮かれた感じがしないのは、地に足のついたセルフプロデュースがあるからだろう。
これからのChilli Beans.
武道館を埋めて、主題歌を重ねて、海外も視野に入ってきた。それでもこのバンドは、たぶんまだ「途中」だ。
「breath」を聴いたとき、何かが変わろうとしている気配を感じた。ポップなイメージを自分たちで壊しながら、次のステージへ向かっている。
そのリアルタイムの変化を、一緒に追いかけられるのが今のChilli Beans.の面白さだと思う。
まだ知らない人は、今が一番いいタイミングかもしれない。
私がサマソニで聞いた曲がこれです。ぜひお聞きください。
