【開催レポート】香川版SDGsを考えよう!!ワークショップ
こんにちは!Setouchi-i-Baseコーディネーターの池嶋です!
この記事では、2021年1月24日から2月23日まで計3回にわたり開催した「香川版SDGsを考えよう!!ワークショップ」の、当日の様子についてお届けします!

イベント概要
【日程】
〈第一回〉2021年1月24日(日)14:00~16:00
〈第二回〉2021年1月30日(土)14:00~16:00
〈第三回〉2021年2月23日(火・祝)14:00~16:00
【参加費】
無料
【対象】
社会問題・地域課題に興味のある中高生、大学生、社会人、デザイナー
【ファシリテーター】
池嶋亮(Setouchi-i-Baseコーディネーター)
【主催】
香川県
【後援】
四国財務局
四国経済産業局
中国四国地方環境事務所四国事務所
株式会社官民連携事業研究所
企画の想い
この企画は、私自身が感じていたある課題意識から生まれたものでした。
それは「SDGsは大切なのはわかるけど、なかなか自分事化できていない」ということです。もちろんゴミを減らす、フードロスを出さないようにする、差別をしない、等の当たり前のことは当然のように意識できているつもりです。けど、どこか遠い世界の話に聞こえてしまっているのです。

そこで、考えました。
「この世界で一番SDGsを自分事化できている人は誰か?」

私の答えは”SDGsを作った人”なんじゃないか、と。
イベントだってビジネスだって、何だってそうです。作った人は誰よりもそれを愛していて、想いが強いものです。
さらに、SDGsはSustainable Development Goalsの略称。持続可能な開発目標という意味です。
つまり「〇〇版SDGs」としても、意味としては問題なく通るはずです。「〇〇が持続可能な開発をしていくための目標」となるだけです。
だったら、それらを考える会があったら、〇〇についてもっと想いや認識が強くなるのではないか、と考えました。
そこから新しい仮説ができました。
「SDGsを自分たちで創ったら、もっと想いの強い自分事化した指標ができるのではないか」
今回のプロジェクトは、そんな仮説を元に企画しました。
参加者がこのプロジェクトを通じて、香川県の未来と見つめ合い、魅力や長所短所を再認識し、地域活動への関心を高める機会になればと。
このレポートは、Setouchi-i-Baseを舞台に年齢・性別・職業もバラバラな県民20名が、約1か月間で全3回のワークショップを通じて、香川県の未来について本気で考えた、愛と想いに満ちた成果です。是非ご覧ください。
企画のポイント
今回のプロジェクトの企画段階で心掛けたポイントが3つあります。
①まずワークショップを設計するに当たって「完全ペーパーレス」を目指しました。
SDGsについて考えるイベントで紙を大量に使うのはどうなのか?という少しの違和感がありました。そこで主催者としても1つチャレンジをしようと、普段からやり慣れている形式から、様々なITツールを組み合わせて、完全ペーパーレスで全体を進行するということを試みました。
②次に参加者の納得感を最優先することを心がけました。
今回のゴールは、自分達で立てた目標に対して、参加者が自分事化できたら成功。さらに、その先にポジティブな行動変容があれば大成功、だと考えていました。だからこそ、ファシリテーターとしての意見は極力出すことなく、参加者の言葉と想いが出やすいように場を整えました。
③最後に、香川の人材で最後まで完結させることです。
香川県人が集まり、香川県の未来について真剣に考え、でてきた目標を香川で活動するイラストレーターの方がアイコン化して、みんなの成果として発表する。
Goals of the KAGAWA people, by the KAGAWA people, for the KAGAWA people. の精神です!
これらのこだわりを持って企画したプロジェクト。
参加者の募集を開始すると、高校生や大学生で半数、残りが会社員やフリーランスで計20名の申し込みがありました。
〈第一回〉ワークショップ「課題抽出」
第一回目のワークショップは、まずはアイスブレイクから。
学生から社会人まで、年齢も住んでいる市もバラバラな初対面同士、まずはお互いのことを知ることがからスタートです。

そして、いよいよワークショップ開始です。
冒頭で、香川県政策部の椋田次長より「香川県が抱える課題」についてお話いただきました。

現在、香川県が取り組んでいるSDGsに関する取り組みや、香川県特有の課題。一方で豊かな自然や食文化、そして世界に誇る伝統技術など、様々な魅力ついて改めて知ることで、香川県の現状について客観的に理解を深めることができました。
その後、グループワーク。まずは参加者それぞれが感じている課題について可視化を試みました。


そして、それらを各チームでまとめ「2030年にどういう香川県であってほしいか」を考え、ITツールを活用して全体に共有しました。
今回は、勉強会やカンファレンスにて、会場からの質問を匿名で集められるサービス「sli.do」を採用。

「sli.do」では、投稿した意見が全体に共有され、それにイイネを押すことができます。そしてイイネの数に応じて、その意見が画面の上位にあがってきます。
この機能により、その場にいる全員が意見を出しつつ、イイネによる投票により、最も多くの参加者が納得できる意見を可視化することができました。
高校生から社会人まで幅広い参加者が、それぞれの視点を学び合うことで、香川県の現状を多角的に理解することができました。
〈第二回〉ワークショップ「目標変換」
二回目のワークショップは、まず一回目の振り返りから。
一回目で自分たちが出した内容をおさらいし、そこから自分達が目指すべき「2030年の香川県の姿」について話し合いました。

その結果『みんなが幸せになる香川県』という大きな目標が生まれました。
これは本家SDGsで言う「誰一人取り残さない(leave no one behind)持続可能でよりよい社会の実現」のところに近いと思います。
そこからまたグループに分かれ、その大きな目標を達成するために、県民・行政・企業が取り組むべき具体的なアクションを考えました。


参加者たちはそれぞれの立場から、これからの香川県について自分事化して考え、1つ1つ想いを言葉にしていきました。

その結果を集約すると、10個のゴールと40個のアクションが見えてきました。
本来ならばここから、似たようなニュアンスのアクションを1つに集約したり、2つの意味が込められたアクションを分解したりして、それぞれのメッセージの最適化をしていくのですが、今回はここで時間切れとなってしまいました。
なので、全体進行を担当していた私(池嶋)が責任を持って皆さんの声を預かり、最後の仕上げの部分を担わせていただくことになりました。
・・・が。
実際にそれぞれのゴールとアクションを整理していくと、どうしてもキレイに整えられないものが数多くありました。
やはり想いは、そんなに簡単に言葉にできるものではありません。参加者の熱量が高いほど、それは難しい作業だということを、改めて体感しました。
こうなるとやはりもう一度、参加者のお力を借りて仕上げをするしかないと思い、第三回のプログラムを変更させてもらいました。
〈第三回〉お披露目会・・・ではなく、もう1回だけ仕上げのワークショップ「言葉の精査」
追加の泣きの1回で実施させてもらったワークショップ。
まずはゴールとアクションを整理していく中で、難しかった部分を説明し、より良い言葉がないか。また2つの表現で迷ったときは、より多くの人が納得できる方を選択する、という作業を行いました。

その結果、香川県民ならではの表現や言い回しなど、参加者自身が最も納得できる言葉を選りすぐり、最後の仕上げを行うことができました。
最終的に、ゴールは1つ増えて11個に。
アクションは、県民個人によるアクションと、行政・企業に頑張ってほしいアクションに分けて表現し、それぞれ23個となりました。
最後の仕上げで生まれたクリエイティブ
第三回の追加ワークショップは、終わってみて「絶対にやってよかった」と感じました。
なぜなら、第一回第二回と想いを積み上げてきている人たちは、それまでの議論のプロセスが頭に入っているので、表現の工夫や言い回しの妙が非常にクリエイティブだったのです。
例えば、「交通事故ゼロを目指そう」というゴールについて。
社会人の参加者の方が「高校生の子たちが本当に怖い思いをしている。これは、ちゃんと大人は理解して、本当に改善しないといけない」と発言されたところから、より一歩踏み込んだ「本気で交通事故ゼロを目指す」という表現で、参加者全員が納得するゴールを導き出すことができました。
また「県内で年間3.7万トンのフードロスという現状を理解する」というアクションについても、あるグループの高校生が勇気を持って「僕この言葉だと正直あんまり自分事にならないんです」と発言したことがキッカケで、他のメンバーの頭が動き出しました。
そして生まれたのが「廃棄量をうどんの玉に置き換えてみたらどうか?」というアイデアです。そして計算してみたら、衝撃の事実が。なんと「1人当たり2日に1杯分のうどんを捨てている」ということがわかったのです。
その瞬間、メンバーはお互いの顔を見て「これは・・・なんとかしないと」と言いました。
同じ事象を示しているのに、言い方や表現が違うだけでこれほど人に与える印象が変わる。たまたまその時、そのテーブルにいた私もメンバーと同様に目を丸くして驚きました。
仕上げは、香川在住のデザイナーに
こうして生まれた香川版SDGsは、最終段階として香川在住のデザイナーの方にアイコンの制作を依頼。無事に完成となりました。

ディレション:瀬戸内サニー株式会社
デザイン:石原由貴(matoi graphic design)
以下、最終成果レポートです。











以上です。
これらの資料は、以下よりダウンロードもできます。
よかったらご覧ください。
まとめ
今回こうして新しい取り組みとして、特定地域に絞ってSDGsを考えるというチャレンジを企画させてもらいました。
その中で見えてきたのは、我々は意外と自分の住んでいる街のことをしっかりと考える機会がこれまでなかったという反省と、いろんな人と意見を共有することを通じて新しい香川が見えてくること、と同時に参加者たちの表情が毎回ゆっくりと豊かになっていくという小さな変化があったこと。
そして、香川県の人たちが地元に対して強い愛を持っている、ということでした。
今回のプロジェクトは以上です。
参加していただいたみなさん、本当にありがとうございました!
そして、開催レポートに長々とお付き合いいただいた読者の皆さんも、ありがとうございました♪
Setouchi-i-Baseではこれからも、新しい気付きと学びの機会を創っていきたいと思います。
引き続きよろしくお願いいたします。
