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オンラインライブを観た㉖(12.31 UNISON SQUARE GARDEN/~1.3スピッツ)

12.31 UNISON SQUARE GARDEN「LIVE(in the)HOUSE -Count Down Style-」(アーカイブ1.3まで)

今年、無観客オンラインライブでも屈指の公演を見せつけてくれたユニゾン、カウントダウン形式で今年最後の配信ライブを実施。目玉としては『Patrick Vegee』再現ライブで、まだ未演奏の楽曲を6曲残していたのでかなり新鮮な気分で聴けた。最初からこんなしっかり演奏を耳にできる機会ってそうそうない。「マーメイドスキャンダラス」の迫力、「摂食ビジランテ」の冷酷な熱さ、そして「Simple Simple Anecdote」から「101回目のプロローグ」で滲むバンドの矜持。実演によって伝わる熱量が確かにある。というか本当に頭4曲とか飛ばし過ぎだし、曲順でテンポもキーも落差すごし、彼らのアルバムを再現するってかなりエラいことなんだな、、と強く実感した。


再現ライブ終了後は今年の配信ライブ、完全着席ツアーを振り返りながら、6月に実施したファン投票のワースト10の発表があった。カップリング曲が中心だが、アルバムのバラード曲の不人気はリアルすぎる。でも大好きな「僕らのその先」があんな低いのはちょっと驚いた。3年前のツアーで聴けたの、ラッキーだった。この結果が出た後だとセトリ入り協議されてたかも。

そしてラスト30分は"今年やらなかった曲をやりきるライブ"を実施。早速、ワースト2位だった温かなバラード「光のどけき春の日に」からスタートするの、ユニゾンらしくて好き。ついさっきまで人気の無さを嘆かれていたとは思えない沁み方だった。次やったらきっともっと得票数上がるはず。そしてずっと待ちわびていた「リニアブルーを聴きながら」、攻撃的な「ピストルギャラクシー」で攻め立てる流れ。「ワールドワイドスーパーガール」の全能感には思わず笑みがこぼれる。パトべジ再現時は演奏重視だった田淵智也(Ba)もぎゅんぎゅんに動き回る「天国と地獄」で大いに血圧を上げた後、1stシングル「センチメンタルピリオド」をライブ仕様のイントロで届ける。余韻を引き延ばすようなアウトロがそのままカウントダウンを彩り、音止めでちょうど0時に。どうなることかは分からないけど、春にはDVDの再現ツアー(!)、秋にはパトべジツアーも実施予定。楽しみがあるって希望です。

<setlist>
1. Hatch I need
2. マーメイドスキャンダラス
3. スロウカーヴは打てない(that made me crazy)
4. Catch up, latency
5. 摂食ビジランテ
6. 夏影テールライト
7. Phantom Joke
8. 世界はファンシー
9. 弥生町ロンリープラネット
10. 春が来てぼくら
11. Simple Simple Anecdote
12. 101回目のプロローグ
-トークパート-
13.光のどけき春の日に
14.リニアブルーを聴きながら
15.ピストルギャラクシー
16.ワールドワイドスーパーガール
17.天国と地獄
18.センチメンタルピリオド


12.21~1.3 映画『スピッツ コンサート 2020 “猫ちぐらの夕べ”』

https://spitz-web.com/concert2020/movie/

スピッツ、有明ガーデンホールでのコンサートを2時間の映像作品として配信。一般的なオンラインライブがアーカイブ期間を設けて何度も繰り返し見られる仕様の中、スピッツは劇場映画のように、放映時間を設定してチケットを買った回のみを視聴できるシステムに。アーカイブ期間に焦らせず、自分の良いタイミングで観れるという点ではかなり理に適っている。1500円という値段設定もちょうど映画1本分くらいだし、この手があったか!と。

さて、いきなり「恋のはじまり」からの「ルキンフォー」である。94年生まれとしてはやはり『スーベニア』『さざなみCD』あたりがドンピシャなので一気に沸き立ってしまう。3曲目には国歌指定されてもおかしくない「空も飛べるはず」で、なんとなくスピッツのライブ映像観れるなら買うか、的なライトリスナーもしっかり掴んでしまう。頭3曲だけでもうずいぶんと心解されてしまった。着席ライブらしく、ゆったりめなテンポで縛った選曲もちょうど年末年始のまったりした空気の中で聴くのにしっくりくる。ベースの田村さんは、暴れられないことを悔しがってる様子だったが、それでもこの曲調の中ではだいぶ動いてるほうだと思う。他の3人はいつも以上にどっしり。

ジャングルジムのようなセットの中、曲に合わせたカラーの照明効果と不規則に配置された立方体ライトが時折ちらつくなど、控え目だけど前衛的な舞台装置がとても印象的(崎山さんのマイクがコーラスの度にしゅるんと口の前に来る画も楽しい)。スピッツの音楽性を端的に表しているような素敵さがある。選曲については熱心にスピッツの毎コンサートを追っているわけではないのでレア度が分からないのだが、それでも「あじさい通り」やら「スカーレット」にはおっ!と反応してしまう。恐らくこのコンサートだからであろう「猫になりたい」のあったかさには思わず涙が滲む。するする聴けるのにボコボコに泣かされる、スピッツのマジックは画面越しでも健在である。

「楓」でさよならを歌った後、「みなと」で<君ともう1度会うために作った歌さ>と告げるドラマは深読みしすぎだろうか。それでもやはり、この状況に響く繋ぎ方だ。ラストは世代直撃の「魔法のコトバ」と「正夢」で優しくエンド。アンコールでは「初恋クレイジー」や「ウサギのバイク」で瑞々しい空気を送り込んでいたのも、重たくなりすぎずに良いバランスだったと思う。ラストが「ハネモノ」というのも興味深い。とても大きなガーデンホールが大写しになるスケール感、一様に放たれるクラップの残響と合わさって実に大団円な画面であった。回り続ける地球のオブジェのショットも絶妙。制約の中でも確かに躍動を続けるバンドの生命力を感じる映画であった。

<setlist>
1.恋のはじまり
2.ルキンフォー
3.空も飛べるはず
4.あじさい通り
5.スカーレット
6.小さな生き物
7.魚
8.ハートが帰らない
9.猫になりたい
10.君だけを
11.僕のギター
12.猫ちぐら
13.フェイクファー
14.楓
15.みなと
16.魔法のコトバ
17.正夢
encore
18.初恋クレイジー
19.ウサギのバイク
20.ハネモノ



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