「Arcの代わりにどう?」って、Xで流れてきた... Phi Browserは「次の住処」になるのか?実際に乗り換え目線でおすすめポイントを整理してみます
Arc、大好きです。
サイドバー、Spaces、Split View、ちょっと未来っぽい操作感。ChromeやSafariをただの「Webページを見る箱」とするなら、Arcはもう少し生活に近い場所というか、作業机そのものみたいな感覚がありました。
でも、最近のArcまわりの空気を見ると、正直ちょっと不安になります。
公式サイトには、ArcはChromiumアップデートのみを受け取り、アクティブなセキュリティパッチやエンタープライズ向け保護が必要ならDiaを使ってね、という案内が出ています。さらにThe Browser Company自身も、2025年5月の「Letter to Arc members 2025」でArcからDiaへの軸足の移動をかなり正直に語っています。
Arcが今日いきなり使えなくなるわけではありません。
ただ、 「この先もメインブラウザとして育っていくのか?」という意味では、かなり大きな曲がり角に来ている わけです。
そこで私が気になっているのが、Phi Browserです。
Phi Browserって何者?
Phi Browserは、macOS向けのAIブラウザです。
公式サイトでは「Chromium engine, native macOS soul」と説明されています。中身はChromiumベース。でも、外側はmacOSネイティブな作りを目指していて、GitHubのREADMEを見るとAppKit + SwiftUIで作られたmacOSアプリだと説明されています。
この時点で、Arc好きとしてはちょっと反応してしまいますよね。
「Chromium互換の安心感」と「Macアプリとしての気持ちよさ」。この組み合わせ、Arcで気に入っていた人はたぶん弱いところです。
しかもPhiは、単にAIチャット欄が横に付いたブラウザではありません。公式READMEでは、AIエージェントがページ内で動作し、人間とAIが同じウィンドウ、同じセッションを一緒に使うブラウザを目指している、と書かれています。
ほうほう…ついに普通のサイト閲覧すらも並走してくれるのか!!
……と言いたくなる一方で、ブラウザってめちゃくちゃ個人情報のかたまりでもあります。ここはワクワクだけで突っ走ると危ないところですね(冷や汗)。
Phiに惹かれた一番のポイント
Phiで一番おもしろいと思ったのは、AI機能そのものよりも、 「AI時代のブラウザをローカルファーストに作ろうとしている」 ところです。
GitHubのREADMEでは、Phiのメモリは自分のデバイス上に作られ、自分で読める、編集できる、削除できる、消せる、と説明されています。また、Phi側はそのメモリを収集しない、アップロードしない、AIモデルの学習にも使わない、と明記しています。
さらに、LM StudioやOllamaを使って、自分のMacや自分のハードウェア上のモデルにPhiを向ける選択肢も書かれています。Phi Cloudを使うこともできるし、AIをオフにして普通のブラウザとして使うこともできる。
大事なところを押さえているなーと感じました。
AIブラウザという言葉だけ聞くと、「便利そうだけど、全部どこかのクラウドに吸われそうで怖い」と感じる人も多いと思います。私もそこはゼッタイ気になります。
でもPhiは少なくとも公式の打ち出しとして、ローカルファースト、メモリの可視性、モデル選択の自由をかなり前面に出しています。
これは、AIエージェントを日常の道具として使っている人ほど刺さるポイントだと思います。
Arcから乗り換えるときに見たいポイント
ArcからPhiへ乗り換えるなら、私はまず「似ているか」よりも「自分の作業の置き場を再現できるか」を見ます。
Arcで気持ちよかったのは、単にサイドバーがあることではありません。仕事用、趣味用、調べもの用みたいに、頭の中の文脈をSpacesやProfilesに逃がせることなんですよね。
Phiのヘルプを見ると、サイドバー中心のレイアウト、Spaces、ピン留めタブ、ブックマークなどで、調査やプロジェクト、日常のブラウジングを整理できると説明されています。
つまり、Arcで「ブラウザを作業部屋として使っていた」人にとって、最低限見ておきたい土台はあります。
ただし、ここで期待しすぎるのも危険です。
PhiはArcそのもののクローンではありません。Arcの完全再現を求めると、たぶんどこかで「ここ違うな」となります。
でも!でも!
Arcで良かった思想を引き継ぎつつ、AIエージェント時代のブラウザとして再設計されたもの
と見るとかなり面白いです。
乗り換え前にチェックしたいこと
まず、対応環境です。
公式サイトでは、Phi 2.5.0時点でApple Silicon Mac、macOS 14以降が対象とされています。Intel MacやWindows、Linuxをメインにしている人は、ここでいったん待ちです。
次に、拡張機能まわりです。
PhiはChromiumベースなので、Web互換性の期待値は高いです。ただし、毎日使っている拡張機能がそのまま快適に動くかは、実際に自分の環境で試すしかありません。パスワードマネージャー、広告ブロッカー、開発者向け拡張、スクリーンショット系。このあたりはメイン移行前に必ず確認したいところです。
そして、AI機能をどこまで使うか。
Phiの魅力はAIエージェントやメモリにありますが、最初から全部オンにして生活ブラウザを丸ごと預ける必要はありません。私はこういう道具ほど、まずはサブブラウザとして入れて、調査用やAI連携の実験用から始めるのが良いと思っています。
ブラウザは、OSの次くらいに生活へ食い込むソフトです。
だからこそ、 いきなり引っ越すより、まずは隣の部屋を借りる感覚で試す のが安全です。
Arc難民にとってのPhiの魅力
Arcが好きな人は、「普通のブラウザに戻りたくない」んですよ。
Chromeに戻れば安定はします(いや、どうだろw?)。Safariに戻ればMacとの統合は強いです。でも、一度Arcのような「作業空間としてのブラウザ」に慣れると、単なるタブ列の世界に戻るのは、もはや不可能。
Phiは、その不可能を可能にする候補になりそうです。
しかもArcが目指していた「インターネット上の自分の場所」という方向性に対して、PhiはさらにAIエージェント、メモリ、ローカルモデル、MCP、CLIといった方向へ踏み込んでいます。
ブラウザが、ただページを表示するだけではなく、自分の作業文脈を覚えて、必要なときに手を動かしてくれる。しかも、そのメモリが自分の手元にあり、読めて、消せる。っぽい。
未来が来てそう!
ただし、万能ではありません
もちろん、Phiを手放しで全員におすすめするわけではありません。
macOS専用で、しかもApple Silicon前提です。会社の標準ブラウザがChromeやEdgeで固定されている人もいるでしょう。AI機能やメモリ機能に抵抗がある人もいると思います。
それに、Phiはまだ勢いよく進化しているブラウザです。公式のリリースノートを見ると、2026年4月の1.0.2から、2026年8月の2.5.0まで、かなり短い間隔で更新が続いています。
これはワクワクする一方で、安定運用だけを求める人には少し落ち着かない面もあります。
なので、私ならこうおすすめします。
Arcを気に入っていたMacユーザーで、AIエージェントやローカルファーストなメモリに興味があるなら、Phiはかなり試す価値があります。
一方で、仕事の全ブラウジングをいきなり移すのではなく、まずはサブブラウザとして使い始める。調査、記事執筆、AIとの協業、開発ドキュメント読み。このあたりから使ってみるのが良さそうです。
まとめ:Arcの次を探しているなら、Phiはかなり面白い候補です
Arcは本当に良いブラウザです。
そして今も、すぐに消えるわけではありません。ただ、公式サイトの案内やThe Browser Companyの文章を読む限り、Arcの未来は「新機能がどんどん増えるメインプロダクト」というより、Diaへつながる過去の名作に近づいている印象があります。
だからこそ、Arcで味わった「ブラウザはもっと気持ちよく、もっと自分の作業空間になれる」という感覚を忘れたくない人には、Phi Browserを試してみてほしいです。
特に、Macを使っていて、AIエージェントを日常の相棒にしたい人。
そして、便利さだけでなく、メモリやローカル性、自分でコントロールできることを重視したい人。
そういう人にとってPhiは、単なるArc代替ではなく、 AI時代の新しい作業部屋 になるかもしれません。
私もこういうブラウザを見ると、つい触りたくなってしまいます。
だって、ブラウザとAIエージェントが同じ机に座って、一緒にWebを歩いてくれるんですよ?(どんな体験になるんだろう?とワクワクしています)
おじさんエンジニアとしては、こういう未来感、やっぱり大好物です。
そんなわけでメインブラウザをPhiに変えて、しばらく見てみます!
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